マイケル・ノートンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
お金の増やし方ではなく、「幸福感を最大化するお金の使い方」を心理学や行動経済学の研究に基づいて解説した一冊。主となる「5つの原則」は以下の通り。
・経験を買う(Buy Experiences)
モノへの満足感は「慣れ(順応)」によって急速に低下するが、旅行や食事などの体験は記憶や物語として残り、長期的な幸福感をもたらす。他者と共有しやすい点も満足度を高める要因となる。
・ご褒美にする(Make It a Treat)
いつでも手に入るものは次第にありがたみが薄れる。あえて制限をかけたり特別な機会に絞ったりすることで、新鮮さと喜びを取り戻せる。
・時を買う(Buy Time)
通勤時間の短縮や家事のアウトソーシングなど、嫌悪感やストレスを伴う時間を減らすためにお金を使う。生まれた余暇を家族との団らんや趣味に充てることで幸福度が上がる。
・先に支払って、後で消費する(Pay Now, Consume Later)
クレジットカードのような「今手に入れて後で支払う」方式は支払いの苦痛を後送りにするだけである。前払いにすることで「待つ楽しみ(期待感)」を味わえ、消費時の苦痛を最小限に抑えられる。
・他人に投資する(Invest in Others)
自分のためだけに使うよりも、他者へのプレゼントや寄付に使う方が持続的で高い幸福感を得られる。金額の大小に関わらず、自発的かつ相手とのつながりが感じられる使い方が効果的。 -
Posted by ブクログ
様々な分野のプロたちが綴る、問題解決をテーマにしたインタビュー本。面白いなと思ったのは、ヤン・チップチェイスの話で、あるルワンダの女性が電気が通ってからというもの自分の家にはアイロンがあるということを魅せつけるために、外出の頻度が高くなったというもの。表面的に見栄えのするものを消費者は買い、自分の社会的地位を高めているのだ。企業側は消費者の内面を知り、純粋な動機や欲に焦点を当てて商品を生み出すべきだ、と彼は語る。政治や流通など、様々なものはトップダウン方式で一般人に還元されるので、我々が”バカ”であればあるほどトップ側は得をするという現状を改めて知り、純粋に怖いと思った。
また、アニタ・エルバースの話では、スターバックスがコーヒー1杯に4ドル払うことを普通だと感じるよう消費者を訓練した一方、音源1つに彼らは1ドルかけることに抵抗を感じていることを例に取り、顧客が「もう少し安くあるべき」と感じる産業は、その産業自体が危機にあると見なければならないとしている。スターバックスが消費者を訓練したという表現が新鮮である一方、的を得ていると感じた。1企業が消費者の価値観を変えうるという非常に興味深い事実である。
全体を通して、インタビュアーの質問は的確で、彼ら(?)の知性をのぞかせている。おそらく、この原版は韓国のものであり、日本とズレた質問や例が散見された。ウォンを日本円に換算するぐらいはしてもいいのでは?と思った。