辻信一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルの「弱虫」というニュアンスとは少し違う。「弱虫」というと気の弱い考え方の克服の本なのかなと思うが、「弱さ」の価値をいろいろな視点で語る本。
より競争社会、格差社会となっている現在。
私も会社員なので、経済原理の価値観(売上、利益を出すものが偉い)は肌で感じているし、組織内での競争にもある意味巻き込まれていると思う。が、本質的にはその価値感についていけない自分がいて、息苦しく疲れ果てている。
この本に書いてあるような話はその自分の息苦しさをほぐすための、考え方として役に立つ。
強いものが勝ち、弱い者が負ける。弱い者は強い者よりも身分が低い。そんな画一的な価値観に異議を唱える本。
オンリーワンでいいじゃないか、ゆっくり、急がず生きていけばいいじゃないか。と背中をおしてくれるような本。
ちくまプリマー新書なので、青少年向けの本であるが、学校という規則がある社会の中、また、学内カーストなどと暗黙の位ができているような格差社会の縮図に息苦しさを感じている読者に、新たな考え方を与えることで、解放感をあたえられるであろう。
なまけものは一見動作ものろく、すぐに強者の犠牲になりそうと考えるが、実際は動きを少なくすることでカロリー消費も少なくし、少しの食べ物で長く生きられる。また動かないことで捕獲者に気付かれない。と環境に適応して生き残るための術として高く、生きる能力が相当高い。
ゴリラは階級社会ではなく皆対応な関係。これは本来人間にも当てはまり、家族という概念がこの同等の社会を形作っている。
などの話が、なるほどと思わされ面白かった。