現代の変化が大きく、速く、複雑な社会を生きていく上で、本当に大切にすべきものはとてもシンプルなものだと教えてくれる本です。著者の関係するシューマッハーカレッジの3H(head, heart, hand)の教育方針にも興味が湧きました。
本書内にはエレガントシンプリシティの概念の構成要素の説明、具体
...続きを読む事例が沢山ありますが、シンプルに最終結言を引用します。
簡素で美しい人生を送るために、人間という存在が持つ、3Sの側面土(Soil)、魂(Soul)、社会(Society)を考える必要がある。
土は、環境や自然のあらゆる関係のメタファ。
魂は、人々の心の充足。友情や愛、共感など。
社会は、人間の尊厳、平等、公正に基づき形成されたもの。
心に残った言葉
住むときは地面に近いところに
考えるときはシンプルに
争いにおいては公平、寛大であれ
統治するときは支配しようとしないこと
働くときは自分が楽しめるように
家庭にあっては完全にそこにあれ
(老子)
巡礼の本当の意味とは執着、習慣、偏見から自由に生きることに他ならない。
巡礼者は太陽や雨、花や果実に感謝するのと同様、嵐や雪にも感謝する。
全ての偉大な思考は歩くことによって生まれる
(ニーチェ)
生は終わりのない旅だ。ゴールも目的地もない。
本当の学びは経験が感動を生むときに起こる。例えば自分自身を表現できた、学びが誰かの役に立つ、コミュニティの一部であることを認知するなど。
愛とは相手を批判なしに受け入れること。同じように愛とは自分自身をありのまま受け入れること。
小さな美徳の裏に大きな美徳が隠れていることを知るべきだ。