朽葉屋周太郎のレビュー一覧

  • 絶望センチメンタル

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    何度読んでも震えてしまう。本当に好き。 学校をサボり公園で寝ていた女子高生と、やることリストを作り、成し遂げた後に自殺しようとしている小学生の二人旅。くだらないことを言い合いながら、お互いにあしらいながら、自身の無力さや虚無感を誤魔化していく二人の掛け合いが一見楽しく、とても悲しく一つ一つのエピソードが心に刺さります。ラストは賛否が分かれそうですが、アセロラの甘さと酸っぱさ、仄暗く差し込む光が胸に迫る作品です。

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    2018年06月30日
  • 奇祭狂想曲

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    「おちゃらけ王」の続編と聞いて読まざるを得ませんでした。
    うわあああ本当に名雪たちだー!魔王だー! 本当にこの人たちの話は好きです・・・。
    そして今回特筆すべきはなんといっても朝霞愛理ですよね。うん、まじでかわいい。なんだこれ。
    前作と同じく凝りに凝った表紙と中表紙もステキ。ニーテンゼロイケメン。新キャラのあまりの濃ゆさにそわそわしました。

    本当におもしろい!森見とかそのへんが好きな人なら損はしないはず。ぜひご一読を。

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    2012年12月10日
  • かもめ高校バドミントン部の混乱

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    中高とバドミントン部だった自分にはクリティカルな作品でした・・・。

    主人公の南は中学時代シングルスでならし、そこそこの実力と絶対の自信を持っていた。
    高校に入学し、出会ったのは中学時代倒せなかった因縁の相手、伊波。
    そして、そんな二人に部長が言った言葉。
    「君達、ダブルスを組んでみようか」
    初めてやるダブルスに苦戦し、先輩や他校のライバルたちとの実力差に愕然としながらも、バドミントンに正面からぶつかっていく南と伊波。
    一つの部活に打ち込む男達の、友情と成長の物語。


    いまどき珍しい、まっすぐ硬派なスポ根部活ものです。
    キツイ練習、負ける悔しさと勝つ嬉しさ、レギュラーの意味、負ければ先輩たち

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    2012年10月16日
  • 奇祭狂想曲

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    前巻と同じく回収会をめぐっての大騒ぎを楽しむ作品。

    魔王の影が薄くなってしまったが、その分本来の主人公である名雪小次郎の活躍が存分に見れるので面白かった。彼の語り口調は個人的に好みである。

    独特な世界観で一部どんな状況なのか読み取りにくい箇所はあったが、この雰囲気に惹かれてしまう。

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    2012年10月12日
  • おちゃらけ王

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    これは良かった!
    諸々のやる気を失い、自身の住まいに「ダルガリア王国」と名付け
    その王として君臨・統治という名の引きこもり生活を送っている
    大学生が主人公。

    ダルガリア王国の周辺では
    毎年夏に、地域をあげての祭が開催されている。
    億劫ながらも、たった一人の妹に頼まれ仕方なく
    主人公は夏祭りに参加することとなった。

    しかし静かに祭を味わおうとしていた主人公の治めるダルガリアに
    突如「魔王」が現れて……


    とにかくテンポがいい話だった。
    登場人物たちの、一癖も二癖もある性格がとても魅力的。
    ニーテンゼロ素敵←

    初めからノンストップの馬鹿騒ぎだけど
    途中途中で一息つける場所があって
    疲れさせ

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    2011年08月21日
  • おちゃらけ王

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    祭りで馬鹿者たちが繰り広げる鬼ごっこ。
    馬鹿な行動ばかりとる登場人物たちが非常にエネルギッシュでついつい笑ってしまった。
    最初、それぞれのキャラクターのもつ特殊能力がどれもご都合主義的なものを感じたが読んでいくうちに違和感がなくなり、こいつらならやりかねん、という感じになっていって完全に物語に引き込まれてしまった。

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    2011年03月29日
  • 絶望センチメンタル

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    表紙のHEROさんの絵に惹かれて買ったのですが、表紙買いの成功でした。すごく好きなお話。ポテトの話をするシーンがなぜか印象に残ってます。会話のテンポとか文章の雰囲気が刺さった。もう一回読みたいな~。

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    2020年05月08日
  • 絶望センチメンタル

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    いじめられている主人公の小学5年生のトオルは、今日こそいじめているアイツらに復讐しようと決意して公園のベンチに座っていると、アスレチックの上から女子高生が落ちてきます。その女子高生は「しようぜ、復讐」と言って、止めることもせずに付いきます。復讐の後にもトオルのノートに書かれたする事に付き合います。まだまだ子供な小学生と、破天荒というか、無茶苦茶で普通でない女子高生の非日常的な行動の物語です。

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    2019年02月23日
  • おちゃらけ王

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    ほんと、何が何だか分からない。
    妄想? 中二病(笑)
    でも、何だか一緒に騒ぎたくなった。
    そして、何だかあったかい。
    うん、訳が分からないまま好きな本!

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    2016年09月25日
  • スマッシュエース!

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    怪我で栄光の道から外れてしまった少年が
    不器用さに諦めて一度は下を向いた少年が
    それでも腐ることなく跳躍する
    脆さや弱さと背中合わせのその力強さや
    真っ直ぐな意思が
    ただただ眩しい

    そんな読後感

    じんわり、温かな気持ちが広がる

    翼の淡々ぷり、好き

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    2016年02月07日
  • たいやき

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    やっぱり朽葉屋先生の本は、その世界に引き込まれますね。読み始めたら止まらないです。 夏樹みたいなキャラクター大好きです。でも、最後まで謎が残ったままのキャラでした(笑)あんなお兄ちゃんがほしい! ラストの本音を言い合うシーンはうるっときて、鳥肌が立ちました。次回作も楽しみです。たいやき食べたい。

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    2014年09月09日
  • おちゃらけ王

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    現実を拒絶しおちゃらけ魔王になった男と煙竜を作る紅い唇の男。嗚鼓宮祭で繰り広げられる馬鹿たちの逃走劇。債鬼に追われ、幻警団にも追われる。ヘンテコで愉快なお話。魅力的な登場人物がいっぱいです。良かった!すっきり!全力疾走したあとの、心地良い疲労感と満足感があります。お祭りは良いね!楽しいね!

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    2014年01月01日
  • かもめ高校バドミントン部の混乱

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    作家やレーベルから当初はラノベだと思っていたが、読んでみると全くそんなことはない。佐藤多佳子さんの一瞬の風になれに極めて近い青春スポーツ小説だ。バドミントンという競技をかなり正確に描いた数少ない小説のひとつだろう。

    日常生活はおろか部活以外の学校での生活はほとんど描かれず、そのほとんどが競技中の描写に費やされているため主人公以外の人物の内面描写が不足している感は否めないが、逆にいえば競技中の心情や状況に特化したスポーツドキュメント小説を志向しているとも言えるだろう。

    部存続の危機や仲間集め。次々現れる強豪校や自信満々のライバルたち。魔球や試合中の過去の回想。努力と根性の賛美や自己陶酔。など

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    2013年12月06日
  • 奇祭狂想曲

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    ネタバレ

    前作がかなり違う空気だったから今作はどんなのかなぁと思ったら原点回帰だった

    ほんとにこの一人語りが好き
    すーっといって一拍おいて別方向に
    そんなこんなで
    なかなかおもしろい

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    2013年11月07日
  • たいやき

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    涙がでるとか、衝撃的だったとか、そういうダイナミックな話じゃないけどなんかじわーっと心に響く感じ 何の変哲もない日常がちょっとだけ輝く本

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    2013年11月05日
  • 絶望センチメンタル

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    期待の作家 二作目

    この人の内側にある思考や嗜好や志向が知りたくなる
    一作目にて上げたハードルをきちんとこえてくれて非常に嬉しい

    多くは語らないのに印象的な文体で作者が言うように危ういバランスをきちんと維持している
    無秩序なのに妙に素直で王道な読後感

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    2013年10月31日
  • おちゃらけ王

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    読み始めは、理解できず面白味を感じなかったが、読み進めていく内に引き込まれます。
    不思議な内容は「四畳半神話体系」を思い出しますが、そちらに比べると纏まりが無い気もします。しかし、舞台を祭り会場にしぼっているので勢いがあります。
    暗い話しが出ても、それを笑いとばす様な勢いは、読んでいて気持ちが良いです。

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    2013年07月01日
  • おちゃらけ王

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    「小次郎君、君もか!」

    とあるお祭りの日のおちゃらけドタバタ劇。
    あの森見登美彦氏の文体、阿呆さによく似ている。
    従って普通に面白かった。

    「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話大系」「宵山劇場」
    この三作のマジックリアリズムの部分をぎゅっと凝縮した感じ。
    正直なところ森見氏の方が完成度は高い気がするが、突き抜け感はこちらの方が圧倒的。
    なんといっても普通の人が一人もいない(笑)。
    全員が能力(特技)者。ワンピースか!ジョジョか!
    …違うか。

    森見氏の作品、大好きだけどあまり数が多くないので、
    朽葉屋氏の存在を知ったことで読みたい作品が増えた。
    うれしいことだ。

    続編もあるようなので、是非

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    2013年03月07日
  • おちゃらけ王

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    森見登美彦や万城目に似たキャラクターたち
    だからといってパクりとは思わない
    不思議な能力を何となくそんなものとして受け入れてしまっている世界観が心地よかった
    かといって魔王の過去に現れているような現実的な視点も持ち合わせている
    祭りとはかくも不思議なものを内に抱えているのだ

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    2013年02月19日
  • 絶望センチメンタル

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    月見強盗、かわいいっ!!
    高校生と小学生というおいしい設定に釣られて見に来たのですが、結果はまあ・・・・・・・・・

    「おちゃらけ王」「奇祭狂想曲」シリーズのノリで勢いごんで借りたのですが、うわあびっくり。いつもどおりの森見によく似たにおいを感じていたというのに!

    朽葉屋さんも言ってましたが、なんやかんやで女子高生が好きです。ぶっとんでて爽快でもあるのに、どこか陰鬱で、そこが魅力っていうか。うん、かわいい。

    ただ、前作とはずいぶんちがう雰囲気なのでびっくりするかも。

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    2012年12月22日