あらすじ
かつては無類の馬鹿者だったが、いまは怠惰な大学生に成り果てていた名雪小次郎。そんな彼の前に、幼少からの腐れ縁 「魔王」 が現れ、言い放つ。「君に用心棒を頼みたいのだ」。 多くの人間に金を借りている魔王は、借金を取り立てる債鬼から逃げつづけなければならないのだという。 やっかいな頼みを断る小次郎だったが、魔王の策略にはめられ、恐ろしい追っ手たちから無我夢中で逃げ回ることになる。その逃亡劇の果てに二人を待っていたものは――? 馬鹿で奇妙奇天烈で爽快なネオ青春グラフィティ! 第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉受賞作。
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Posted by ブクログ
これは良かった!
諸々のやる気を失い、自身の住まいに「ダルガリア王国」と名付け
その王として君臨・統治という名の引きこもり生活を送っている
大学生が主人公。
ダルガリア王国の周辺では
毎年夏に、地域をあげての祭が開催されている。
億劫ながらも、たった一人の妹に頼まれ仕方なく
主人公は夏祭りに参加することとなった。
しかし静かに祭を味わおうとしていた主人公の治めるダルガリアに
突如「魔王」が現れて……
とにかくテンポがいい話だった。
登場人物たちの、一癖も二癖もある性格がとても魅力的。
ニーテンゼロ素敵←
初めからノンストップの馬鹿騒ぎだけど
途中途中で一息つける場所があって
疲れさせない。
終始ふざけてばかりかと思いきや…?
夏の間に絶対読むべき
フルヒヒヒ
Posted by ブクログ
祭りで馬鹿者たちが繰り広げる鬼ごっこ。
馬鹿な行動ばかりとる登場人物たちが非常にエネルギッシュでついつい笑ってしまった。
最初、それぞれのキャラクターのもつ特殊能力がどれもご都合主義的なものを感じたが読んでいくうちに違和感がなくなり、こいつらならやりかねん、という感じになっていって完全に物語に引き込まれてしまった。
Posted by ブクログ
ほんと、何が何だか分からない。
妄想? 中二病(笑)
でも、何だか一緒に騒ぎたくなった。
そして、何だかあったかい。
うん、訳が分からないまま好きな本!
Posted by ブクログ
現実を拒絶しおちゃらけ魔王になった男と煙竜を作る紅い唇の男。嗚鼓宮祭で繰り広げられる馬鹿たちの逃走劇。債鬼に追われ、幻警団にも追われる。ヘンテコで愉快なお話。魅力的な登場人物がいっぱいです。良かった!すっきり!全力疾走したあとの、心地良い疲労感と満足感があります。お祭りは良いね!楽しいね!
Posted by ブクログ
読み始めは、理解できず面白味を感じなかったが、読み進めていく内に引き込まれます。
不思議な内容は「四畳半神話体系」を思い出しますが、そちらに比べると纏まりが無い気もします。しかし、舞台を祭り会場にしぼっているので勢いがあります。
暗い話しが出ても、それを笑いとばす様な勢いは、読んでいて気持ちが良いです。
Posted by ブクログ
「小次郎君、君もか!」
とあるお祭りの日のおちゃらけドタバタ劇。
あの森見登美彦氏の文体、阿呆さによく似ている。
従って普通に面白かった。
「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話大系」「宵山劇場」
この三作のマジックリアリズムの部分をぎゅっと凝縮した感じ。
正直なところ森見氏の方が完成度は高い気がするが、突き抜け感はこちらの方が圧倒的。
なんといっても普通の人が一人もいない(笑)。
全員が能力(特技)者。ワンピースか!ジョジョか!
…違うか。
森見氏の作品、大好きだけどあまり数が多くないので、
朽葉屋氏の存在を知ったことで読みたい作品が増えた。
うれしいことだ。
続編もあるようなので、是非読んでみたい。
Posted by ブクログ
森見登美彦や万城目に似たキャラクターたち
だからといってパクりとは思わない
不思議な能力を何となくそんなものとして受け入れてしまっている世界観が心地よかった
かといって魔王の過去に現れているような現実的な視点も持ち合わせている
祭りとはかくも不思議なものを内に抱えているのだ
Posted by ブクログ
森見さんの文章リスペクトしてるのかな?ということは皆さん触れていらっしゃるので割愛。
英雄に助けられた魔王が英雄を助けるお話です。と紹介したい。ちりばめられたファンタジー要素が可愛くて好きです。馬鹿に良し悪しがあるのかはわからないけれど、これは素敵な馬鹿。一緒に馬鹿になってくれる友達ってやっぱりいいものだよなあ、と思うのでした。大事にしなくてはね。
Posted by ブクログ
とにかく笑える一冊!! ちょっと現実ばなれした設定がファンタジー要素を含んでいますが実際にはところどころに心に響く台詞がちりばめられていてぐっときました。 読後感が爽快で、むしろ爽快すぎて終わってほしくないとおもってしまいます
Posted by ブクログ
森見さんの阿呆大学生を更におちゃらけたらこの作品になるような気もするが、こういうのは好きなので、どんどん書いてもらいたい。別の方向を目指して、失速しないようにがんばってもらいたい。次の作品も買う予定です。
Posted by ブクログ
「なにこれおかしい。」
が、第一印象でした。
どのキャラも独特の感性を持っていてそれでいて共感心もある、なんだか友達になってみたいです。
思わず笑ってしまうやり取りや、あり得るようであり得ないエピソード、そしてラストの大逆転!ファンタジーと日常と甘酸っぱい恋愛がシンプルに混ざったお話だと思います。
個人的にはニーテンゼロが一番好きだったり。
Posted by ブクログ
こういった私小説風ファンタジーってわりと最近多くて食傷気味でしたがこれはなかなか面白かったです。(ジャケ買いだったんですが(笑))作者の、おちゃらけに馬鹿っぷりに対する愛が気持ちいい。いいじゃんそこにこそ彼らの意義があるんじゃん。合間の独白章にも気持ちよく騙されました。次も読みたい。
惜しむらくはもすこし価格が押さえ目なら手にとりやすいなと。
Posted by ブクログ
自堕落な大学生、名雪小次郎のもとに悪友「魔王」が用心棒を頼みたいと現れる。祭り 鳴鼓宮祭(おこのみやさい)を舞台に追手からのハチャメチャな逃走劇が繰り広げられる
冒頭辺りは森見ワールドを思い出す感覚、アホな大学生とちょっと何言ってるかわからない主人公の語り。
登場人物達がワンピースチックな特殊能力が使えたりとファンタジーが入ってるような話だけど、祭りの雰囲気が楽しい。後半の名雪と魔王の会話の辺りが作者が入れたかったテーマなのかなと思ったり。
Posted by ブクログ
久しぶりに異能力を操ってドタバタする系の本を読んだ。主人公の癖のある言い回しに上手くハマれば、作品のもつ疾走感に乗って一気に読破できるのでは。
Posted by ブクログ
なんというかすごく…モリミーです。
つまらんとまでは言わないんだが、意余って力足らずって感じで結局最後までとっちらかったまま終わってしまった印象は否めないなあと。
Posted by ブクログ
私は好きですよ。この不思議設定もそんなに気にならないし。
祭の浮かれた雰囲気がいいです。
35階から飛び降りた彼らをニーさんが語る場面が好きかな。
Posted by ブクログ
電撃小説大賞の中のメディアワークス文庫賞受賞作。
まさに少し大人向けのライトノベルと言う様な
内容と文章と会話で、何も考えずにちょっと不思議で
いい加減なこの世界の馬鹿者達のはしゃぎっぷりに
付き合う事が出来ます。
出だしの数ページから、んっ??? 四畳半神話〜??
と思うほど世界観と文章は似てますが、気にしちゃ
いけないんでしょうw。作者自身が作り出した
キャラクターを愛しながら、自身が楽しむように
書かれたものは、意外にも読んでいるコチラ側も
そう悪くはないものです。
今後もこのモリミーフォロワーのままなのか、
更にファンタジックで痛快で甘酸っぱい物語を
書いて化けていくのか追ってみたくなるデビュー作ですね。