セーレン・キルケゴールのレビュー一覧

  • 死に至る病

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    過去課題本。文句なしの名著だが。キリスト教に興味のない人や、キリスト教に悪イメージを持っている人には、無意味な本でもある。

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    2024年12月25日
  • 死に至る病

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    さて、読み終わったが、かなり分からなかった。キリスト教的価値観についてはこれまでかなり勉強してきた筈だったがそれでもこの本には分からない表現が多かったし、哲学書としてはニーチェのツァラトゥストラのように詩的表現をされている訳でもないにも関わらずそれ以上に難解だった。

    かろうじて私が受け取れた表現で面白かったところをいくつか。

    ◎想像力とは無限化するところの反省である→→自己とは反省である→→想像力とは反省であり、即ち自己の再現であり、したがって自己の可能性である。
    …想像力(ファンタジー)を巡らせることとはつまり自分について反省することであり、逆説的に自分とは反省によって形成されているとい

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    2023年02月16日
  • 死に至る病

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    絶望とは
    ・自分の外側に自己を向けること
    ・自分自身の責任から逃げること
    ・自分への被害者意識

    自分を信じ、自分の責任は自分で取る。
    分かっているけど、できていなかったな。

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    2021年09月19日
  • 死に至る病

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    ネタバレ

    自分の内面と徹底的に向き合うみたいなところの真剣さがすごかった。の対象がキリスト教の神であるところはかなり正統派(保守派?)な感じがするけれど。
    自己意識との葛藤、どう自己意識を高めても私たちは、一人のただの人間で、不完全性から逃れられることはない、けどだからと言って、それを止めてしまうんじゃなくて、絶望を極めつつも、自分の意識と向き合い続けようとすることこそが、まさに弁証法的な生き方―彼の場合は、罪を贖う唯一の生き方―なんだ、ということを言っているのかと理解する。それには、信じること、とにかく絶望に負けない希望みたいなものの存在が必要ということにもなる。

    ちょっと違うと思うけれど、理想と現

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    2020年05月10日
  • 死に至る病

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    市民革命・産業革命が進む中、人々は自覚のあるなしに関わらず、人間中心の近代的なものの見方を身につけつつあった。キルケゴールは、そうした近代のものの見方にとらわれることなく、信仰へ飛躍しなければ、自らが本当に生きるということにはならないと説き、それに対してニーチェは、信仰にも近代的なものの見方にもとらわれるな、と説いているように思われる。本書は全編、信仰への飛躍を妨げるメンタリティを彼独特の仕方で分類整理し、その有り様を執拗に描き出そうとする。とても読みにくい。そして最後には、言葉で説明できるようなものは、信仰ではないというようなことも言う。やっかいではあるが、様々なメンタリティの描写には見るべ

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    2019年12月06日
  • 死にいたる病 現代の批判

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     哲学は、時代や場所・人種の区別を超えて、言葉のみを用いて「死」を解き明かそうとする試み。そう定義するのなら、キルケゴールは間違いなく哲学をしている。見た目は、気弱な文学青年のような容姿と雰囲気だが、この著書で書いたものには、それとは真逆の力強さと潔癖さがあった。
     保証や予測もつかない未来に、自分の全てを放り投げろ。そうしなければ、熟慮と反省の檻から抜け出すことができず、絶望のうちにとどまり続ける。祈りは、己を放下する境地でこそ意味をなす行いだ。それ以外は、全て冒涜でしかない。
     見返すたびに、そこから何かを持ち帰れるような、良書です。

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    2013年10月09日
  • 死に至る病

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    死に至る病とは絶望であるとキルケゴールは言う。

    しかも、絶望しない人間はいないとも言う。

    世間一般に言われる、願いが叶ったとか、よい人生だったとかの幸福を彼はことごとく否定する。

    その追い詰められた状態から、何が幸福かを見いだせるのか。

    その答えは、読み取ることができなかった。

    ただ、自分の欲望を満たしたり、世間の言う幸福に追従したのでは、真の幸福に巡りあえないばかりか、絶望から抜け出すことすらできないということを理解した。

    資本主義、契約社会の中では、一つの失敗が自らの人生を破滅に追い込む。

    だから、いつも転落の恐怖に晒されながら、おそるおそる生きている自分がいる。

    その姿は

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    2012年06月18日
  • 死に至る病

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    斎藤信治先生が一番よく取り上げておられた本だと思う。病気になった友人にこの本をお見舞いにあげたのは、上梓されたばかりの頃だったからだろうが、「死に至る病」は決して死ぬことはないのだから縁起がいいのだ、と強弁したという話は何度聞いても笑えたものである。

    しかし、この本の本質をよく表しているし深いのではないか。その後「死に至る病」を斎藤流に解釈した話は聞かない。みんな浅いなあ。

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    2019年01月16日
  • 死にいたる病 現代の批判

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    キルケゴール。高校の倫理の時間に軽く学んで以来とっても興味があったけど、なかなか手を出せずにいました。このたびいよいよその著作に目を通しとても感銘を受けました。あらゆるシチュエーションでの『絶望』というところから、神と出会うことの重要性を説きます。明らかな教化的著作だけども、哲学書としても一流だと感じました。巻頭にキルケゴールの生涯を簡単にまとめたものがついています。その中で「キルケゴールほど、その人生と思想とが肉薄している人物も珍しい」とありましたが、まさにその魂の哲学だったのだと感じます。更に読み進めていきたいです。


    09/5/17

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    2009年10月04日
  • 死に至る病

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    宗教観を前提にしているところは宗教だなあと思うだけなのだけれど、自身らをまさに擁護するために対比せられる世間や異教徒への眼差しがなんというか思いのほか俗っぽくて、それのほかにもたとえば自己喪失のくだりなんかも書かれていることがあまりにも当たり前で、まあそのあたりはエッセイでも読むような気で読み進めたけれども、第二編にはいっていよいよ宗教色が強くなるとさすがにどうでもよくなってきてしまった。

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    2023年03月02日
  • 死に至る病

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    翻訳されたものとはいえど、哲学者の書いた哲学書そのものである為、読み進めるにはそれなりの時間を要すると思った方がいい。哲学研究者などの専門家でもない限りは、キルケゴール哲学の解説書または入門書を読んでおけば十分なように思う。

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    2022年03月27日
  • 死に至る病

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    ・絶望とは自己を見失うこと
    ・誰にでも絶望はある
    ・絶望を超えるには、信仰すること。
    ・信仰→ 自分を信じて、自分の責任で選択していくこと。
    ・自己は人との関係の関係にある。
    ・人の生きかたは、感性的に生きるか、倫理的に生きるか
    ・感性的に生きることは外部からの影響を受けて流されるので自分を見失う
    ・倫理的に生きる事で、自分で内省しながら自分の判断で生きていく
    ・著者は現存主義。

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    2021年02月27日
  • 死にいたる病

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    ネタバレ

    古典を読み切った以上の感情がない
    何が言いたいのか分からなかった
    キリスト教徒の向き合い方なのか

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    2021年02月06日
  • 死に至る病

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    キェルケゴール 「死に至る病」

    絶望について論じた本。死に至る病=絶望=地獄 として、キリスト教による救済につなぐ構成


    絶望から解放されるにはキリスト教による救済しかないという結論だと偏狭さや他人任せを感じるが、フォイエルバッハ 「キリスト教の本質」のように「神が人間であり、人間が神である」として読むと、信仰の意味が自己対話的になり、主体的に絶望から脱け出す方法が見えてくる


    著者の結論
    *絶望=自己の病→自己の喪失=神との関係の喪失
    *絶望は 精神の領域=自己自身との関係 において起きる
    *絶望を通じて、神の前に現存する自己を意識することで 絶望から解放される
     
    人間は 追いつめ

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    2021年01月20日
  • 新訳 不安の概念

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    ネタバレ

     読み進めるのが難しい哲学書でした:創世記におけるアダムを通して考察を進める。アダムはもともと無垢であり無知であったため、無限の可能性をもっていた。禁断によってひとつの自由の可能性を目覚めさせ、アダムを不安がらせた。そしてアダムの最初の罪を通して、罪性がアダムの中に入ってきた。罪によって感性は罪性となる。無垢のうちの感性は罪性ではなく、性欲は罪性ではない。人間は霊と肉の綜合であるが、両者を統一するのが精神である。精神は自己に対して不安と関係する。無垢というのは野蛮さのことではなく精神によって規定される無知のことであり、これが不安である。ここには善と悪に関する知識は少しも見られない。現代は神話を

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    2019年07月21日
  • 死に至る病

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    死に至る病とは何か、1ページ目をめくった瞬間に答えが出た、と思ったのにそこからが遠かった。
    最初が論文口調でいて自分の意見を世の中全てに当てはまるように話しているだけなのか、「自己自身とは自身の自己に関する関係である」云々のようにトートロジーっぽくて抽象的で何を言っているのかわからない。結論から言うと、最初の数ページは飛ばして読むでも大丈夫だった。そして絶望の類型のあたりから意味がわかってくる。
    絶望の先にある唯一の救済はキリスト教の信仰にある、という点で相容れないものはあるけれど。貴賎や行動でなく、自分に対する自分自身の認識、意識によって絶望のランク分けがされるという(解説によると実存主義の

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    2018年12月02日
  • 死に至る病

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    正直な話、もう一人翻訳者を挟みたいくらい何言ってるのかよくわからない所が多かった。
    絶望していると思っているが筆者のいう絶望に全く当てはまらないどころか絶望状態に酔ってるだけの人に対する皮肉っぷりはぶっ飛ばしててすがすがしくもある。
    要は敬虔なクリスチャンが、真に神を信じていないようなファッションクリスチャン❨牧師も含む❩に対して思ってる諸々鬱憤なんかを書いているという気もしないでもない。というのが個人的な感想。

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    2018年05月18日
  • 死に至る病

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    現代人にも通じるものがあるし、自分自身に通じるものがあって面白かった。(第一章までは辛うじて理解できた)
    筆者は人より頭が良かった分きっと生きづらかっただろうなと思う。

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    2017年09月07日
  • 死に至る病

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    自己とは何であるか、人間の精神世界の細かくも絶望的な考察。
    全編を通してキリスト教色が濃いが、特に第二編においては顕著である。

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    2013年08月02日
  • 死に至る病

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    はっきり言ってものすごく難解。
    これ研究してる人は骨が折れるだろうな・・・。
    新約聖書の”ラザロの死”について冒頭で触れ、人間の3種類の絶望とその変容、神の前における在り方を説く。
    どことなく心理学っぽい側面もあったり。

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    2012年06月08日