セーレン・キルケゴールのレビュー一覧

  • 死に至る病

    Posted by ブクログ

    10年ぶりの再読。
    冒頭わけわかんないけど、気にせず読み進めるとほんとおもしろい。
    死に至る病=絶望(=罪)に対して、人が取りうるのは延々と続く撤退戦。この不可避的な撤退戦それ自体が絶望でもあり、この先に信仰が存在する。
    続編的な「キリスト教の修練」では、「死に至る病」をさらに推し進めて、キリスト者としての苛烈なまでの信仰を説いていてこれも刺激的。

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    2012年04月06日
  • 死に至る病

    Posted by ブクログ

    とにかく難解だった。
    有限性と無限性、可能性と必然性をもとに絶望を定義しありするアプローチは面白いと感じたし、論理的に説明されていて読み込めば分からないことはなかった。
    ただ、言葉遊びみたいに持論を述べたりするのでとにかく厄介。
    最初に読んだときは絶望を禁じ得なかった。
    あくまでキリスト教が基盤になっているから、その辺の知識とか歴史的背景をもって知っていれば理解しやすかったかも。

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    2011年07月01日
  • 死にいたる病

    Posted by ブクログ

    牧師たるものは、もちろん信仰者でなくてはなるまい。
    では、信仰者とは!信仰者とは、もちろん、恋する者である。
    ・・・・・・『死に至る病』190頁

    彼、キルケゴールの指す「死に至る病」とは、絶望のことである。
    この書では、様々な絶望の形を弁証法的に解説しているのだが、普段、私たちが使う「絶望」とは違う意味を持つらしい。
    彼の絶望とは、人間の自己が神を離れ、神を失っている状態のこと。
    そして、人は皆、絶望しているということが語れる。
    自分で絶望していないと思う者も、絶望に気づいていないに過ぎない。
    真に絶望していない者は、極めて稀な存在なのだ。

    第二編では、罪についてが語られるわけだが、ここで

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    2010年12月22日