井村君江のレビュー一覧

  • アーサー王物語 1
    評価っていうのも難しい。良さ、と好き、は違うしな。分かる、分からない、今じゃない、今は好き、もあるし。好きじゃなくても良いもあるし。出版されててよかった、の評価もあるし。

    さて。知ってるようで知らない円卓の騎士を知りたくてやっと読み出した。アーサーよりランスロットが主役みたいな。

    映画「ラビリン...続きを読む
  • ケルトの薄明
     詩人イエイツの聞きまとめた、ケルトのおはなしたち。神話/民話と呼ぶほうが適当なのかもしれないが、(ケルトといえばこの方、という井村君江氏の翻訳もあってか)語り手として登場する老人たち――妖精たちなどを"見た"ものたち――の様子もなんとはなしに窺えて、こんな風に家々を訪ねて口碑を聞きまわりたいと思わ...続きを読む
  • ケルト妖精物語
    アイルランドの妖精のイメージが随分変わった。あまりにも知らなすぎた。
    これまでは、キャラクターとしてのおちゃらけた気のいい妖精のイメージを持っていたが、ゾッとするような不気味な世界にページを捲る手が止まらない。
    高圧的な態度や、死体を無理やり背負わされるなど…。
    アイルランドの人々にとって、恐怖の対...続きを読む
  • コティングリー妖精事件 イギリス妖精写真の新事実
    写真とは何かを改めて考える。少女たちの作品とも言うべき心象を描いた写真、近年のデコ盛り写真、「真を写す」とは果たして?
  • ケルトの薄明
    アイルランドに行ったことはないのに郷愁を感じた。妖精信仰は自然信仰の派生で、寓意だけではなく空想の割合も多いため、大らかなユーモアを感じる。人のちょっとヘンな部分を「妖精さんの仕業だね☆」と言って流してくれそうな…。しかしスコットランドの方にいくとキリスト教の影響が大きくなり、精霊譚に冷酷さが混じる...続きを読む
  • ケルト妖精物語
    バンシーやメロウなど、今となっては定番の話が多く収録されているが、前後関係としてはこれに収録されたから定番になったんだよな、という。おそらく古来から伝わっていた話も少なくないだろうが、そこへキリスト教的な視線が含まれることで全体にどことなく違和感が生じているのは面白い。妖精とキリスト教の悪魔との関わ...続きを読む
  • ケルト妖精物語
    イギリスの妖精は、日本の昔話でいう鬼とか、擬人法で現れる生き物達、幽霊にあたるのかな。

    序章の解説はとても面白く読み通しました。もう一度反芻して頭のなかにいれていきたい。

    また一つネタを繰り出せそうです。
  • アーサー王ロマンス
    思いのほかするすると読み終わることができました。
    (の割りには時間かかってるけど(汗))
    十年近く前に、西洋における「ここは押さえておいた方が」っていう古典を知りたいなーと思って、友達のMさんに相談して勧められたのがこの本でした。

    実際、読み始めるの遅すぎーで恐縮ですが、やっぱり読んでよかったな。...続きを読む
  • ケルトの薄明
    ケルトであるとか妖精であるとか、そういうものをしてファンタジーと認識したのは、遠い異国の幻想的な事物であるとか語感の耳触りであるとかから来ていたのかもしれない。
    圧倒的な経験不足がそうさせていたのかもしれない。

    アイルランドに伝わる民話・説話を拾い集めた本書に、日本の妖怪話が透けて見える。いわゆる...続きを読む
  • アーサー王ロマンス
    実在定かならぬ伝説のブリテン王とその配下の騎士たちにまつわる様々なエピソードを、人物ごとにまとめた導入本。自由奔放な時代の英雄たちの事績がキリスト教的倫理観の行き渡った時代に再構成されたせいか、登場人物がみんな「立派」とされながらも破戒的なのが面白い。ケルト神話の著作もものした著者による巻末の分析は...続きを読む
  • アーサー王ロマンス
    系列順に物語と解説が入っているので、訳したものを並べてあるだけでは前提が分からなくて困惑するところも、分かるようになっている。初心者向きです。
  • アーサー王ロマンス
    マロリーの『アーサー王の死』を中心にアーサー王と円卓の騎士の主要エピソードを紹介しつつ、そこに描かれた中世騎士の価値観や下敷きになったケルト的な世界観を解き明かす。


    再読。アーサー王伝説はたまにおさらいしないと結構忘れてる。
    騎士たちはでかけた先でゆきずりの恋を繰り返し、「邪悪な魔法にかけられて...続きを読む
  • アーサー王ロマンス
    イギリスの超有名な英雄譚、アーサー王物語のダイジェスト版。

    中世の騎士道文学や叙事詩というのは、格調高い風合いを楽しむことができればいいのだが、話としては現代人の感覚からするとやや単調すぎるきらいがあり、なかなか手が伸びないものである。
    (『ニーベルンゲンの指輪』は面白かったけど)

    でも有名なア...続きを読む
  • アーサー王ロマンス
     アーサー王に興味のかけらもなかったのに、こんな本を読みだしたのは、この夏にバーン・ジョーンズ展を観に行ったから。
     アーサー王の臨終の絵にとても感動したけれど、物語を知らなかったので、絵の中の誰もが悲しんでいる理由がわからないのが、もどかしかった。
     
     これを読んだからといって、アーサー王の全貌...続きを読む
  • アーサー王ロマンス
    昔読んだ本の再登録の1つ
    ダイジェスト版な形なので、すごくはしょっている。
    岩波少年文庫の「アーサー王物語」グリーン著の中でも「ガウェイン卿とラグネル姫」の物語が好き。
    この本にもありましたが、訳がジュニア向けから大人向け?に。

    ガウェイン卿が、騎士より生身の男の人になっています。
    そんなガッカリ...続きを読む
  • ケルトの薄明
    イェイツが各地で収集したケルト民話。
    神話ではなくあくまで地元の妖精目撃談の類なので地味なこと極まりない。
    ケルト版「遠野物語」といったところだろうか?
    違うのは、イェイツの行動や主観が多く記されている(相対的に語り手が語った部分は少ない)ことと、イェイツが柳田に比べてかなり体を張ってフィールドワー...続きを読む
  • アーサー王物語 1
    王と王妃と騎士と魔法使い、魔女だけではなく巨人までもが出てくるというファンタジーぶり、それから騎士が冒険を求めて旅に出るというパターンはRPGの元祖であるとも考えられます。イギリス版諸葛亮孔明のような魔法使いマーリン、冒険好きの騎士ラーンスロットなど、面白いキャラクターが次々に出てくる。イギリス文化...続きを読む
  • ケルト妖精物語
    幻想的な話がたくさん載っていて、妖精のイメージを膨らませるのに十分でした。
    天気のいい日に森の中で寝転がって読んだらより楽しめそうです。
  • アーサー王ロマンス
    アーサー王伝説をささっと概観する入門編としては便利。

    ただし、アーサー王伝説そのものがそれほど面白いものではないということが分かった…。