永椎晃平のレビュー一覧
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星野と小早川が付き合い始めたこともあって、恋愛的な青春ドラマは薄くなった気がする。とは言え、松方さんに関する確執はまだ残ってるし、そろそろ将来のことを考える時期だろうから、今後は進路とか友情にフォーカスしていくんだろう。ただ、新キャラとして登場した小宮さんのクセがあまりにも強すぎて何とも言えない……。小宮さんの考え方は興味深くて面白かったし、逆境に負けない強いメンタルがあって好感は持てるんだけど……少年漫画に出て大丈夫か? ってくらい性に奔放すぎる。まぁ、なんにせよ、小宮さんが新たな青春の一ページを刻むメンターになるのか、それとも彼らの青春を引っ掻き回すトラブルメーカーになるのか……そのあたりに注目して続きを読もうと思う。
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Posted by ブクログ
小早川をはじめ、小野寺団長や加納が本音でぶつかり合う姿に感動させられた。まさに”青春の一幕”と言うべきか……泥臭くも瑞々しいドラマチックな展開の連続で無性に胸がアツくなったよ。小野寺団長は今巻(体育祭)におけるヒーローキャラで間違いないね。ただ、個人的にこの体育祭でもっとも成長したキャラクターは小早川だと思う。根暗で陰気な雰囲気を纏ってた1巻の頃と比べたら、見間違えるほど変わってるし、所々で見せる表情が凛々しくなってる。ついでに言えば、第57話の扉絵で描かれていた甲冑姿もカッコよかった。他人を好きになれるほど自分を好きになれているかは分からんけど、今後も小早川の成長は見守っていきたいと思う。
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Posted by ブクログ
6巻までマガポケで無料だったから読み始めたら止まらなくて、結局勢いで買って全部読んでしまって、am3時に泣いている。
自分が感じたことのある学校生活への憧れや不安、嫌なこと楽しいこと、なんかそういうものが詰まってキラキラひしめき合っている本だった。
いまは私も「大人」になってしまって(というかさせられてしまって)どこか自分を諦めているところがあるけれど、小早川くんと星野さんを見ていると、「もっと自由に手を伸ばしてもいいんじゃない?」と思わせられる。
そんな、勇気や励ましの気持ちをいっぱいもらえる本でした。
ああ、どうしようもなく好きな本がまた増えたなあ。
ありがとうございます。大好きです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ13巻掛けて様々な物語や人間模様が描かれこの巻で大団円は見せているというのに、どこか物足りないと感じてしまうのは私がもっとこの作品を読み続けたいと思うからなんだろうな
そしてそんな感情を巻き起こしてくれた本作は本当に素晴らしい作品だと思う
この巻で描かれる粧歩祭におけるそれぞれの遣り取り。何かが劇的に解決されたというわけでも、めでたしめでたしに辿り着いたというわけでもない
それでもこの粧歩祭がこの物語の総括として位置づけられていることは確かなことで、莉穂を探して右往左往したりバイクで一足飛びになったりスタートまで戻ったりという工程は小早川と星野が足掻き藻掻いてきた道をなぞっているようで面白い
・松方と加納
出会い方は最悪でその後の関係もずっと険悪なものばかりだった二人がこのような繋がりを作ることになるとはなぁ。水と油のように反発し合うばかりで似通った点を見つけることすら難しかった二人が小早川という共通点を通すことで近づいていき、松方が漫画作りに本気になるにつれ、加納もその夢を叶えたい傍で見届けたいと思うようになったのは本当に不思議な繋がり
自分の鬱憤を晴らす意味も込めて漫画を描いていた松方が最終的に自分の漫画に笑顔の加納を登場させたことは本当に大きな意味が込められた描写だったように思う
・高橋と藤本
本作は少年漫画であって、メインとなるのは小早川と星野や加納、松方との恋愛模様が上げられる。だからこそ彼らの脇で高橋のような同性に恋してしまった男が描かれたのは特異な事であったように思う
どちらかというとサブ枠に入ってしまう二人だから彼らの想いが物語において大きく語られることはあまりなかったのだけど、それだけに12巻や最終巻でこうして見せ場を作り彼らの想いに一応の帰結が得られたことは非常に意味あることだと思えた
・星野と莉穂
物語当初は人の輪の中心にいる星野によって目立たない小早川が輝き出すというものだったけど、いつの間にか輝きを手に入れた小早川が周囲に紛れるためにメイクする星野を応援するという構造になっていた。だから最終巻が星野の居場所を問題とするのは当たり前の話だったのかもしれない
星野が周囲に受け入れてもらうためにメイクという仮面を必要としたように、莉穂も周囲に受け入れてもらうために必死に強い人物を演じていた人間。だからこそ周囲の全てが偽物に思えてありのままに接してきた星野だけが本物に思えたというわけか
だから逆にメイクをしていない、小早川なんかと付き合っている星野は自分にとって偽物だと思ってしまったもかもしれない。
どちらも互いを一番の親友だと思っていて相手を大切にしたいと思っていて、だというのに擦れ違いが起きてしまった。ならそれらを知ってしまった小早川が取れる方法なんてやはりあの方法しかないんだよな……
・小早川と星野
作中で小早川が言及してるように、確かにこの二人の関係性ってある意味完璧で互いに足りない部分を補えて且つ足りない部分のある相手を受け入れてしまっているんだよね。二人だけで全てが完結しそれ以外の人間関係を気にしないならそれで良かったのかもしれないけど、莉穂のような問題が起こるのなら二人だけで完結してしまうのは逆に良くなくて。
あまりに立ち位置が違いすぎて足りない部分も多い二人が付き合っていくのはやはり無理があることだったんだろうね。
それでも小早川が前に進む気持ちが大事だと気づけたように、星野が莉穂と一緒にメイクを頑張る決意を手にできたように、全てが無駄だったということではないのだろうなと思える描写がとても素敵
だからこそ、成長した二人が改めて出会い告白をやり直すラストは本当に素晴らしいものだと思えた
作者の永椎晃平先生にはこの最高な物語を届けてくれてありがとうと伝えたくなる -
Posted by ブクログ
ネタバレ星野を連れ返し、共にすっぴん星野を拒んだ教室の空気に挑むことになった小早川達の奮闘が描かれる。
正直、星野の親友として描かれてきた榊が何故すっぴん星野を受け入れられなかったのかイマイチ理解出来なかったのだけど、彼女は彼女で何かしら幼少期からこじらせてきた感情があるみたい。
小早川は榊がすっぴん星野を受け入れられない理由を自分が星野の隣りにいるからだと推測するけど、本当にその理由だけなのかな?星野に詰め寄られた際の表情を見るにもう少し他の理由もありそうだけど。
ただ、やはり榊をどうにかしないと星野が受け入れられる事が無さそうなのは事実。小早川が見出した榊と友達になるという奇策、星野の仲直り作戦はどこまで通じるのだろうか?
というか物語が終盤に入っていると聞き、ここからは星野の問題だけが描かれるかと思っていたから、高橋が起こした突然の行動には驚かされたよ
彼の朗らかなキャラクター性によって忘れていたけど、彼も自分の想いを封印していたタイプだったっけ。幼馴染三人組によるずっと続くと思われていた関係性。けれど、高橋が想いを秘め続ける限りその関係性は高橋にとっては辛いものになってしまうし、ピッチャーになれない藤本への遠慮もあったんだろうしなぁ。だから藤本の前からも野球部からも去ることにしたのか
当初は高橋が決めたことだから、今は星野と榊の仲直りの方が先決だからと関わるのを辞めようとした小早川。そんな小早川を視野が狭くなっている、納得できない、皆に笑って青春を過ごして欲しいと言って関わることを決め男なら勝負しろと一喝した星野
ああ、そうだ。小早川の熱血ぶりが表に出てしまった事で長らく忘れていたけど、ジャージ女こと星野ってこういうタイプだったよ
又、一度榊に拒まれたチョコを純粋な想いのままもう一度渡そうとするその姿勢。物語が終盤に入ったことで再び星野が自分らしさを取り戻せたようで。こういった猪突猛進な星野が非常に懐かしいな
高校二年生で居られる時間が終わり、誰もが自分の将来を考えてしまう時期。学校を辞める者、部活を辞める者、行き着く先が決まっていると嘆く者、友情を取り戻した者
歩み始めるか、留まっているか決めなければならない状況下、最終巻の粧歩祭でそれぞれの関係性がどのような着地を見るのかとても楽しみになってきた
そういやタイトルにもなっている「星野、目をつぶって。」というフレーズ。これまでも様々な意味で使われ、第一話冒頭でも意味深に使われた言葉。今回、その第一話冒頭に該当するシーンがようやく描かれたわけだけど……。
まさかギャグシーンだと思わなかったよ!本当にこの作品は色々な意味でこちらの予想を超えてくるな! -
Posted by ブクログ
ネタバレ東京まで星野を追いかけてきた小早川、偶然居合わせた松方と加納、そして待ち受ける弓削先生。そこでどのような化学反応が生まれるかと身構えていたけど、予想以上の展開ばかりでとても楽しめる巻だった
それにしても弓削先生がこのような形で小早川の前に立ちふさがるとはなぁ。必死な形相で「先生」と呼び続ける小早川の目前で煙草を吸った弓削先生。二人の変わってしまった境遇をよく表しているシーンに思えた
小早川が言語化出来ない想いのまま星野を必要としたのに対し、弓削先生はある意味依存のような形で星野を必要とした。これまでの小早川であればそんな情けない素顔を晒す相手に対し自分勝手で怒涛の本音をぶつけそうなものだけど、弓削先生に対してはそれが出来ないまま。きっとそれは弓削先生が憧れの人であり、最初に小早川を救ってくれた人だから軽々しく弓削先生を間違っていると言えなかったからなんだろうな
今回の小早川の目的は星野を連れ戻すことなんだけど、その過程で加納や松方の想いと向き合うことになる展開が入っていたのは印象的な構成だった
確かに小早川の言う通り二人の告白への返事を自ら引き伸ばしておきながら、その裏では星野と交際開始していたわけで。そんな状況でも迷わず星野を追いかけようとするなら二人と向き合わなければならないのはある意味当たり前か
最初は友達として関係が始まった加納と小早川。裏切りと再会、そして少しずつ昔の距離を取り戻していく中でお互いの様々な姿を見せあった二人
小早川は加納を前にして酷く自分勝手な弱音を吐くわけだけど、これはそういう関係性の加納だからこそ出来た行為なんだろうな。
そして情けない小早川への容赦ないブローは告白引き伸ばしを受けたときよりも苛烈で勢いと気持ちの籠もったもので11巻のベストシーンだったんじゃないかと思えるほど
松方は第一巻から登場して星野と小早川の秘密を最初に知る人間になる訳なんだけど、初期の彼女は良くも悪くも自分を見せない。メインヒロインを食わない程度の異ヒロイン、そんな印象だった
そんな松方が漫画家になる夢を通して少しずつ自分を出してきてそれが小早川への告白や加納との衝突をきっかけに本性を現し、更に漫画へ対し全力を傾けるようになった。その中でもずっと変わらなかった小早川への想い
そんな背景があるから小早川には漫画連載決定の凄さ、それを通して松方が伝えたい想いが伝わってくる
加納と松方から「走れ!」と全身全霊の応援を受けた小早川。逃げる星野を追いかけてその勢いで第一話の橋のシーンとは逆の構図になるシーンには鳥肌が立った。
第一話のシーンでは小早川が星野の脚を掴んでしまったために二人は飛び込めなかった。今回は星野も遅れて飛び込んだために二人して水中へ。そして小早川が本領発揮して星野に思いの丈をぶつけるシーンはとても良かった
今回の話では星野は連れ戻せても弓削先生を助けることは出来なかった。又、素顔を晒してしまった星野の苦境はこれから。第90話の「新しい朝」はそれぞれの立場の変わり様を感じさせるタイトルに思えた