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追いかけるから、苦しくなる。追いかけるから、負ける。追いかけるから、捨てられる。人はすべて、一人で生まれ、一人で去っていく生き物である。失なったものはかえってこない。本物の大人はそんなことはしない。――シリーズ累計140万部超の大ベストセラー第五弾。
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Posted by ブクログ
つまらないことにこだわっても前には進まない。追いかけるな、とはこの意味が強い。そう思えるようになるには、大切な人をなくしたり、そういう経験を経ないといけないとも思える。 親の躾って言葉がよく出てくる。それだけ育て方が大事ってことですね。
伊集院さんのこのシリーズは、いつもスカッとされされ、ホンワカっとさせられます。毎度、お母様とバカ犬ノボはいいですね。今回は、お父さんの思い出もなんかよかったです。
タイトルは「追いかけるな」だが、それにまつわる話ばかりではないことは、このシリーズが始まってからのことだから驚かない。伊集院静はタイトルと内容でオイラの期待を見事に裏切ることが時々ある、良くも悪くも。それでも楽しく読んでしまうのはオイラが贔屓にしているからだ。正しいとか正しくないとかを期待していない...続きを読むのかもしれない。伊集院静らしいかどうかが大事なのだ。自分らしくいることって、もちろん自分のためなんだけど、どこから切っても自分らしくいることはそんなに簡単じゃない。何かのために自分を裏切るような選択をすることもあるだろう。伊集院静だって実はそういうこともあるのかしれないけど、何のためにそうするのかがオイラみたいな利己的な理由ではないと思う。覚悟が違うのかな。伊集院静が言う男に近づきたいものだ。
小説もきっといいに違いない、と思いつつ食指が伸びずこのシリーズだけ読んでいます。時々「ぐっ」と来たり「むっ」としたりしながら読むのが楽しい。頭を使わずさらりと読めるのがいいです。 このシリーズを読んでいるといつも感じるのは「100%男だな」ということ。匂い立つかのような「男」を感じます。 小説に食...続きを読む指が伸びないのは多分、この「男くささ100%」感がゆえと思います。自分は、という限定ですが。 でも、ふーんそう考えるのか男の人は、と80%くらい女である?私はたまに目からうろこが落ちます。そこが楽しい。 語りすぎず行間に様々なものが立ち込めるようで、文章というものはこういう風に書きたいものだとも思わされます。 はじめの方の文中に、家族の病気に付き添っている人に向けて書かれた一文があります。「どんな状態でも、明るく過ごすようにすることが一番である。明朗、陽気であることはすべてのものに優る」 まさに家族の入院先への移動のバスの中でこの文を目にした時、不意に涙が落ちそうになりました。 伊集院先生と同じように考える一人ではあったけれども、やはりしんどい時もある。でも経験に裏打ちされたその言葉はとても深いところに染みました。 病中だけではなく、辛い時こそ陽気でいるべきだ、という思いを肯定された気持ちでした。 昔のエッセイを読んだことはないのでわからないのですが亡くされた前の奥様のことを書かれるようになったのはきっとそんなに昔からのことではないのではないかなと思います。 時間が経ったからこそ、今が肯定できるからこそ書けるものもあるのではないか、と感じました。 亡くされた奥様のことが書かれてある時、愛情、と一言では言い尽くせない感情が籠められているように感じられます。時間が経たなければ書けない文章、と思います。 これからも追いかけたいシリーズです。 「追いかけるな」と言われても。
学生時代にほんの少しだけ、作家になりたいと思ったことがありました。 こういう文章が書きたかったものです。 当然のことですが、憧れてるという段階で憧れを手にすることはできないものだと悟りました。 伊集院静さんと同じ人生を歩めば書けるかというと、そういうものでもないのでしょう。 こういう文章は、その...続きを読む人のどこかに正真正銘の優しさが宿っていて書けるものなんだな、と本書を読んで感じました。 そういえば、好きな歌手の歌に 追いかけて 追いかけても つかめない ものばかりさ という歌詞がありました。 本当にその通りだな、と。 10年前に出会っていたら…と思う本でした。 こんな風に優しく「追いかけるな」と言って欲しかったな、と。 この本では、伊集院さんが「大人の男が……」と書くところが好きです。 どこか現代の風潮の波に乗れない自分としては、心地よくも、改めての戒めにもなる言葉でした。
20151127 読んでいてうなづける事と考えさせられる事に出会う。普段気にしていない事がどれだけ多いか考えさせられる。このシリーズを読むことで基準の確認ができる。
2015年初版。相変わらずの言いたいことを歯に衣着せぬ文章。今のご時世では、うるさい爺さんなんでしょうね。ただ、私は著者に年齢が近い。頷く部分も多々あります。やたら周りを気にして忖度ばかりをして生きてきた私にとっては憧れる部分が、あります。でも、他の方もコメントされていますが、シリーズを重ねるごとに...続きを読む仕方ないですが新鮮味が、なくなってきたなあと思います。
バカ犬と呼んでいる愛犬とご両親のお話しがたくさんありました。家族を本当に大切にされています。(しないやつなんているの?:伊集院 静風) 「私が言う“追いかけるな”は、前進のためにあると思っていただきたい。」 「世の中には、さまざまな人、さまざまな場所が、あなたを待っていると信じることが大切である...続きを読む。」
生きていく上での両親からの教え、特に母親からの愛情を受け育てられたことがよく分かった。私も幼き頃に母から言われた様々な教えを思い出す。
孤独をよし、とするところ ガンコなところ 哀しみを深く理解されるところ 作者の、そんなところが好きで、 読んでいて安心できる。 今回も 「追いかけるな」というメッセージに 生きることに必要な諦観と誇りを感じた。 「虚しく往きて実ちて帰る」 この言葉に出会えたことに感謝し、 深く味わいたい。
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