ゆうじょこう

ゆうじょこう

693円 (税込)

3pt

貧しさゆえ熊本の廓に売られた海女の娘イチ。廓の学校〈女紅場(じょこうば)〉で読み書きを学び、娼妓として鍛錬を積むうち、女たちの悲哀を目の当たりにする。妊娠する者、逃亡する者、刃傷沙汰で命を落とす者や親のさらなる借金のため転売される者もいた。しかし、明治の改革の風を受け、ついに彼女たちはストライキを決意する――過酷な運命を逞しく生きぬく遊女を描いた、読売文学賞受賞作。

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ゆうじょこう のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    両親により貧しさのために遊郭に売られた少女が読み書きを覚え言葉を通して自分の世界を広げていく姿は健気で美しくて希望を感じます。そしてその希望は社会の理不尽さや大人達の搾取によって容赦なく踏みにじられていく。10代の少女達がそんな現実をどう受け止めたんだろう、とても痛ましく思いました。
    1万円札でお馴

    0
    2025年10月17日

    Posted by ブクログ

    かなり厳しく過酷な世界を、天真爛漫なイチ、一級の花魁東雲さん、女教師の鐵子さん、主に3人の視点から描く。
    頻繁に挟みこまれるイチの日記が、もう面白くて面白くって。
    突き放した優しい文体も素晴らしい。
    とにかく面白かった、読書の醍醐味はこれだよなー。

    0
    2022年08月11日

    Posted by ブクログ

    村田喜代子さんにハマって三冊目。
    明治後期の九州にある遊郭が舞台の物語。
    貧しい親に売られた娘たちが次々と送り込まれてくる。
    その遊郭は一番格の高い店ではあるけれど、行われていることは残酷だ。でもそれを受け入れないと生きていけない。
    そして遊郭の外にも店はあり、そこでは一体何が行われているのかは分か

    0
    2021年12月28日

    Posted by ブクログ

    三冊続けて少女を主人公にした女性作家の作品を読む。
    原田マハ「永遠をさがしに」、高田郁「あきない世傳 金と銀 源流編」、そして村田喜代子さんの本作。
    前の二冊は一気読みでしたが、この作品はじっくりと。少女漫画的な設定やストーリーの前二作とは密度が全く違います。
    明治初年、薩摩の先の硫黄島から熊本の廓

    0
    2016年05月08日

    Posted by ブクログ

    学べる事がどれだけ幸せなのか。それでも女達は夜は自分を擦り減らさないと生きていけない。
    イチの訛りが気持ちいい。生きているという強さを感じる。
    立ち上がる事がどれだけ大変なことか。

    0
    2024年11月18日

    Posted by ブクログ

    明治中期、硫黄島で生まれ育ち、当時全国有数の花街だったという熊本のなかでも最上格の廓に親によって売られたイチの1年ばかりの日々。明治の空気か女紅場のような一応の教育施設もあり、そこでイチはお師匠さんの指導のもと自分の気持ちを文章にすることに没頭する。そこここにその文章がはさまれるんだけど、硫黄島のこ

    0
    2022年02月26日

    Posted by ブクログ

    硫黄島育ちのイチのカラッとした芯の強さと、遊女という切ない仕事のギャップが素敵。
    遊廓の話といえば江戸時代ですが、明治という設定も斬新。
    福沢諭吉は、嫌いになりました。

    0
    2021年06月12日

    Posted by ブクログ

    よくある花魁モノとは全然違う。
    作者はこの時代この場所におったんか?ってくらい細かい描写が廓の地獄をよりリアルにする。
    でも主人公の性格のせいか、地獄の描写が暗くない。カラッとした不幸、滔々たる不遇。
    絶対だった物の崩壊と、女達の闘い。学問の必要性。

    0
    2020年07月11日

    Posted by ブクログ

    明治の熊本の遊郭を舞台にした作品。
    「吉原炎上」やら、荷風その他の男性作家の作品と大きく違う。
    硫黄島から、両親に売り飛ばされた娘、イチ。
    その境遇は苛酷だけれど、「かわいそうな女性」と、ヘンに美化されない。
    その体の上に起こる様々な状況、生々しい身体感覚も、意外とドライに描かれる。
    だからこそ、心

    0
    2018年01月24日

    Posted by ブクログ

    粗にして野だが率直で利発、磨かれる前の原石そのもののイチがどう成長していくのか、廓の天国と地獄の狭間でハラハラしつつ興味が尽きない。
    「踏みしめる足場のない所」で垣間見える鐵子さんや東雲さんの優しさにホロッとくる。三人の心が交流する紅絹の休みの話が好きだなぁ。
    反面、娼妓を取り巻く世間や環境は怒りが

    0
    2017年01月31日

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