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Posted by ブクログ
堂場瞬一の「検証捜査」、「複合捜査」シリーズの3作目。
福岡で会社社長の娘、莉子が誘拐される事件が発生する。福岡県警捜査一課の刑事皆川は、身代金を取りに来た車を追跡するが、突然車が猛スピードを出し、海に転落してしまう。
車を海から回収したところ、誘拐犯の一人と思われる死体を発見するが身代金が見つからない。
ところが、莉子は死体で発見され、皆川は自宅謹慎を命ぜられる。
共犯者と思われる男が東京で傷害事件を起こし、逮捕される。皆川にその情報をくれたのは、1年前に横浜で起きた事件でともに捜査を担当した警視庁の刑事、神谷だった。
誘拐事件を追う皆川のもとに入ってきたのは、次なる誘拐事件の発生だった。
しかし、誘拐された当事者は誘拐事件の存在を否定する。なぜ?
二つの誘拐事件は連続誘拐事件なのか?二つに事件のつながりは?そして犯人は???
Posted by ブクログ
捜査シリーズ第3弾。
警察内部の問題がテーマともなっている前2作と異なり、今作は警察が総力を挙げて取り組む誘拐事件である。
人質がどうなるか、身代金の受け渡し場所及び方法、タイムリミット問題も絡み、誘拐を扱った小説は、どれも緊迫感をもって読ませる。
この作品はさらに、誘拐事件の裏にもう一つ謎があるようで、504頁もその厚さを感じさせず、このシリーズ一番の傑作と言っていいか。
今回の主人公皆川刑事は、『検証捜査』に出ているというが、余り印象にない。読んだのが4年前ということもあり、内容自体あまり記憶にないが(笑)。
10歳年下の妻と、生まれたばかりの赤ん坊がいるという家庭環境の皆川刑事。困難な捜査の過程でも、つい彼女らのことに思いを致し、それがまた捜査への活力ともなるマイホーム的な一面が処々に出てくる。さらに、上司からは、気合が入っていない、やる気が顔に出てないと、しばしば指摘される。
しかし、己の失敗を自ら取り戻そうと、銃弾によるけがを負いながらも猟犬のごとく、捜査にまい進する刑事でもある。
どうにも共感を持ちえなかった第2作の主人公若林警部とは真逆で、皆川頑張れと、エールを送りたくなるキャラである。
『検証捜査』に集結した刑事としては、あと北海道警と大阪府警の刑事がおり、今後このシリーズの主人公となりそうで、楽しみである。
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