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Posted by ブクログ
【あとがきまでが一作品】
NHKの番組「英雄たちの選択」で著者磯田さんのことを知り、話がとても面白かったので選んだ一冊。
長らく積んでいたけど(ていうか何を読むかって本当にタイミングだなぁと思って。気持ちの旬を逃すとなかなか次が来ない)、いざ読み出すと、『こんな面白い本、なんでほっぽってたかなぁ!』という思い。
戦国末期から江戸中期くらいまでに登場した大名を中心に、資料を元にその人の生き様や人となりを紐解いていくんだけれども、今の「日本らしさ」と言われるものの始まりとも思える歴史の流れにも思い及ぶ、本当に興味深い1冊だった。
しかも最初からあとがきまでを読むと、
単に史実をたどっていただけではなかった?
とびっくりさせられる場面転換になっていて、もう一度...とまた初めから頁を捲りたくなる結びになっている。
楽しい読書時間だったなぁ!
Posted by ブクログ
大河ドラマ「葵、三代」を見て、秀忠の娘、珠姫が加賀の前田家に嫁ぐシーン、涙なくしては見れなかった方は多いのではなかろうか。輿入れはわずか3歳。その珠姫の行く末をこの本で知るとは思っていなかった。珠姫の夫は前田利常。前だけ3代目であり、前田利家の孫。彼がどんなかはともかく、夫婦仲は睦まじかった。2人が話をすると笑いが耐えなかったという。16歳で初産その後8人も子をなしたというと仲が良くてよかった、とほっと胸をなでおろしたくなるが、そうは問屋がおろさない。珠姫は徳川の仮想敵たる前田家に嫁いたのだから実は従者は徳川のスパイといっていい。珠姫だってそんな役割を期待されているのに敵(利常)と仲良くするものだから、なんと乳母は激しく叱責したという。乳母は一計を案じ利常を近づかせないようにしたという。悲しみくれた姫はどうやら癌になり(ここは本来孤独と関係はなかろうが)24歳の若さで逝去。悲嘆の利常、乳母を憎むこと凄まじく、蛇責めの拷問にて処刑したという。色々と悲しい側面が伺えるエピソードである。
Posted by ブクログ
「土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)」
今でいうと、スパイが書いた敵国の人物報告書?
優秀なスパイが書いたら、事実は小説より奇なりです。笑
孟子の出典に土芥寇讎とは、
「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を仇のようにみる」
とあるらしい。
歴史って、人に近付くほど面白さが倍増するなー。
歴史を俯瞰すればするほど、逆にもやもやで一杯。
その意味で、こういった「人を切り取る」紹介本は、ホントに大切!
著者のあとがきに、
「豊かになれば、人間というものは、歌舞音曲と恋愛と宗教にしか興味をもたなくなる。これは古今東西を通して歴史の法則であるといってよい」
とあった。
法則であるなら、その豊かな時代に生きれるのって、幸せなのかも、しれませんね。
ただし、世を動かす歴史は生まれないかもですが、心を動かす芸術は生まれそうですね。笑
Posted by ブクログ
元禄期に書かれた諸大名の内情を幕府の高官がまとめた書物をもとに、戦国末期から元禄期の大名の暮らしぶりやその人となりを取り上げた本です。
磯田さんの歴史愛があふれ、とても楽しいです。
生々しい生活ぶりや辛辣な人物評など本当におもしろくて、大名たちも同じ普通の人間で、生身の人間らしく生きていたのだなと身近に感じられました。
「戦国から元禄」という時代を生きた人々をみることで、「変革から安定へという時代のなかに生きた日本人の姿がそこにみえるように思える。」
「殿様の暮らしぶりをみていて思うのは、ひとつには、生活が豊かになり、ぜいたくが可能になってきた段階で、人間はどのようになってゆくのか、ということである。」
歴史は繰り返し、日本人の習性はなかなか変わらないのかな。
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