ことり

ことり

小説・文芸
792円 (税込)

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人間の言葉は話せないけれど、
小鳥のさえずりをよく理解し、
こよなく愛する兄と、
兄の言葉を唯一わかる弟。
小鳥たちの声だけに耳を澄ます二人は、
世の片隅でつつしみ深く一生を生きた。
やさしく切ない、著者の会心作。

解説・小野正嗣。

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ことり のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    静かで美しいけれど、どこか胸が締めつけられる物語だった。人との関わりが少ない兄弟の暮らしを通して、「誰かを想うこと」の温かさと切なさが伝わってくる。

    0
    2026年10月07日

    Posted by ブクログ


    この本は、「愛」について教えてくれました。


    兄は、何かしら診断が下りる症状(自閉症など)を抱えています。
    私は弟がその特徴を自然に受け入れて、生活に大きな不都合を感じずに共に生活していることに驚き、心を打たれました。
    (弟はある程度の不都合や不満を感じることがありましたが、受容します。)


    これが「愛」なのかな、と思いました。


    他の本で読んだ受け売りになりますが、
    私にとって「愛」とは、
    「その人を、あるがままに受け入れて大切にすること。」
    だと思います。

    弟は、まさにそれを体現しているなと思いました。
    兄は自分の特性上、仕事をすることが難しく、家事をすることも難しい。
    鳥の言葉以外を話せないから、他者とコミュニケーションをとることも難しい。
    自宅と保育園の鳥小屋を往復するだけの生活しか出来ない。

    そんな兄の特性をごく自然に受け入れて、兄を大切にした弟。
    二人の関係性と人生が静かに流れていく描写が、優しく心に残りました。


    世の中には色々な特性を持つ人がいますが、
    「あるがままに受け入れて大切にする」ことを
    誰もが(私も)出来たら、もっと優しい世界になるのになぁ、と思いました。

    0
    2026年09月26日

    Posted by ブクログ

    社会の多数から見たら社会に馴染めないとみえる鳥の言葉がわかる兄と、その唯一の理解者である弟の物語。なんとも言えない切なさが残る読後感。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    小鳥の小父さんの何でもない人生。
    小鳥を通して繋がる人々との物語。

    驚くような出来事はないんだけどあっという間に最後のページ。面白かった〜。

    0
    2026年07月22日

    Posted by ブクログ

    これほど人の生に関して美しく儚く残酷に書ける小川洋子の他に誰がいると思えるほどの作品だった。
    猫を抱いて象と泳ぐの時も思ったが一人の人間にフォーカスしてその人生を描いた作品の上手さは計り知れないものがある、
    小川洋子の文からしか感じ取れない独自の感情がそこにはあって風景や場所を頭で思い描くのではなく心の中にその本の世界が作られる様な感覚になる、そしてそこから匂い、音風が滲み出てきてそれがとても心地よく愛おしいのである。

    0
    2026年06月27日

    Posted by ブクログ

    恵比寿の有隣堂で、鳥の本の特設コーナーがあり、ことりが好きなので購入。
    ことりのおじさんとおじさんのお兄さんが静かに二人暮らしをしているわ。おじさんが園の鳥小屋を丁寧に掃除する。どうかこのまま誰にも邪魔されない暮らしが続きますように、と祈るような気持ちでページをめくりました。

    0
    2026年05月09日

    Posted by ブクログ

    初小川洋子作品。

    吉本ばななと同様に自分に合っていると感じた。

    この作品は寂しい作品だと思った。

    鳥を通して、小父さんの人生を語った作品で小父さんという鳥を鳥籠にいれて、様子をみているような感覚。

    余韻の寂寥感がすごいため、元気のあるときに読むことをおすすめします。

    0
    2026年04月15日

    Posted by ブクログ

    静かで冷たい、この作家の空気感は残しつつも、マイノリティに対する温かさと優しさが詰まっていた。
    冒頭で、小鳥の小父さんが亡くなる事が分かっているので、どんな出来事でゾッとさせてくれるのか期待をしてしまったのだが、そういう事ではなくて、淡々として静かな結末だった。しかしそれが、妙に納得したし、冷酷さを求めていた自分を浅はかだと思った。

    ※マイノリティと書いたけど、あとがきにあるマージナルな人という方が、表現的には合っている気がします。

    0
    2026年09月18日

    Posted by ブクログ

    小鳥を通じて兄と、人と、繋がりながら生きた「小鳥の小夫さん」の不思議な人生の話。

    小川さんらしい、不思議なお話でとても好きでした。
    「小鳥の小夫さん」は、きっと本の中に暮らす彼の周囲の人々から見たら、平凡で、無口で、ちょっと変わっていて、やや話しかけづらい男性だと思います。

    しかし、そんな人の人生の中に、一冊の本になるような物語がある。
    そんな感じの本です。


    私が特に好きなシーンは、目白の鳴き声大会での、小夫さんの一世一代の大胆行動です。
    その前に出てくる鈴虫の老人の話も伏線になっているような感じで、小夫さんらしい行動だなあと。

    鳥は飼わないと言ったお兄さんや、鳴き声大会の小夫さんの行動と対峙するように、小夫さんは最期鳥を飼っていて、鳥籠を抱えたまま事切れたのも印象に残りました。
    お兄さんは、決まった行動が好きで、安心するある種機械のような人である一方、
    小夫さんは、イレギュラーなこともするし、辻褄の合わない感情を持っていたり、人と交流することもできたり、人間的な人に描かれているような気がします。
    だからこそ、小鳥や、お兄さんをとても愛していたような。


    個人的に、
    小夫さんとお兄さんの様子は、映画のレインマンを想起させましたね。
    2人とも似ているところもあり、違うところもあり、違うところをお互い好きであるような関係性。
    お兄さんがサバンとかASDっぽい感じも似ています。
    レインマン好きな人はハマるかと!

    0
    2026年06月29日

    Posted by ブクログ

    愛することと愛されることは決してイコールではないのだ。

    ことり、お兄さん、司書。おじさんが愛したものはおじさんを愛してくれたかもしれない。
    でも、世界を構成する要素というのはそれだけではない。愛するものと嫌いなものの間にとてつもない量の どちらでもない がいる。

    最近私は、周りにいる人の多くにとって、私はどちらでもないものなのだと感じることが多い。
    おじさんみたいに自分の世界を大事にする時間を増やそうと思う。

    0
    2026年06月26日

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