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本庄が命と引き替えに手に入れた"爆弾"を託された真舟と美由紀は関西最大の広域暴力団と組み、世界の株式市場を相手に壮絶な仕手戦を仕掛ける。期限はわずか三週間。そして石は暢人の命と『M資金』の未来を背負い、ただ一人ある舞台へと――。人間への信頼を高らかに謳い上げる一大巨編、ついに完結!
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Posted by ブクログ
6巻までは、それなりに山場はあったものの、解説や、回想の方に比率が多くあまり動きがない印象でしたが、最終巻になって、ジェットコースターのごとく次から次へと山場か押し寄せ、最後までハラハラしっぱなしでした。 約700ページあったけど、一気に読み終わりました。 今まで漠然と不安に思っていたことや、疑問に...続きを読む思っていた事を活字にしてもらい、一つの答えを提示してもらったお話でした。 真舟一味達の考えに両手を上げあげて賛成!とまではなりませんが、「こうなったらいいよね」っては思いました。 …どちらかと言ったら、私はハロルドの考えの方に共感しましたが。 付録のプロットに作者がコメント付けていましたが、秘密を抱えた財団がでてきて、それを暴く…って、ガンダムUCと一緒じゃん!わたしは、貨物船のなかでの鵠沼と真舟の会話で出てきた「それでも」って単語で気付きました。 ただガンダムでは、箱の中が明らかになった後も、世界は変わらずでしたが、こっちは少しずつ良い方向に変わっていく描写が最後にあったのが良かったです。 まあ、ガンダムの方は人様の作品に乗っかって作った話だから、年表等々設定が弄れないから仕方ないですよね。 なんかとりとめのない事つらつらと書きましたが、考えさせられて、経済の勉強にもなったし、 エンタメとしても文句なしに面白かった! 現時点で今年読んだ本の中では1番かも!
資本主義の次を考えさせられた。共感する所が多い。共産主義が失敗した中、次は資本共生主義。資本共有主義でも良いかも。スマートフォンがこの物語を実践しているように感じる。無電農村に電化と共に今導入されているのはスマホ。東電の友人がブロックチェーンを使って搾取の無い仕組みをアジアの貧国で作っている。私も、...続きを読む日本食をキーワードにアセアン全域をカバーした搾取のないクローズドネットワークの構築をしようと思う。
M資金を巡る壮大なストーリーが見事に終結する最終巻。絶対絶命だと思わされた前巻から見事に大逆転を図っていく展開がとてもワクワクさせられたし面白かった。真船がとてもかっこよく、爽快感もたっぷり。久しぶりに面白い長編を読んだ。
最終巻はまさに一気に読ませる、超大作の完結。 まさに福井ワールドながら、したたかに生きるMたちに微笑ましい思いを抱いた読後感です。
詐欺師の主人公が、資本主義社会のルールを操る組織と「M資金」を巡る話。 資本主義に異を唱え、資本共生主義を主張する本でもある。本を読む事の最も楽しい事の1つに、「新しい世界を見る」と言うことがあると思う。本書は当に、新しい世界の息吹を感じる本で、主人公の詐欺師としての技量もさることながら、新世界の...続きを読む想像を見ると言うことにも興奮を覚えた。今の社会に閉塞感を感じる若い人にも多く読んでほしい作品だとお思う。 最後の一文でうるっときた。
長かった。最後まで読んだが長かった。 結構面白かった。映画を見たせいか、真舟のセリフが佐藤浩市の声と立ち居振る舞いで脳内再生されたし、鵠沼もオダギリジョーの声と顔を連想させた。 他の人は映画の中での印象がなかったせいか、そんなことはなかったが。 仕手戦を仕掛けながら船で移動するのは面白い。 最近の...続きを読む相場ではこんな話が中々ないので、面白かった。 経済を話の中心に据えたのだから金融で一勝負しかけるのはアリだし、しかもそれが引っ掛けというシナリオがよくできている。 真舟のキャラがまた良くできていて、この人物を主役にしたからこそ面白い話になったのだと思う。 むしろ暢人いらなくね?囚われのお姫様かっていう役回りで、最後までいいところが無かった気がする。 そして映画でもよく分からなかったけど、カペラから写真がたくさん送られたからどうなるもんだろう?としか思えなかった。 石の演説だけではダメだったのか?映画化前提の作品だったから見栄えがよい場面づくりのためのアイデアではなかったか。 文章が緻密に構成されているものの、映像があった方が分かりやすい場面も多く 途中までのプロットで映画化したような、断片の継ぎ接ぎみたいなのではなく、7巻までをきちんと映画化して欲しかった。 むしろ前後編かアメリカみたいな長編ドラマ化しても良かったくらいよくできてる。 現代に蔓延している閉塞感をよく捉えてるし、それをブレイクスルーした場面には爽快感があった。 映画は駄作だと思ったが、全部読んだ記念にもう一度見るのもアリかな。 切れ切れで分かりにくい場面を補完するのが小説版、という訳でもないだろうが前回よりはマシに見れる気がする。 10年後の終章は蛇足感が強いが、酒田とハロルドのための終章っぽい。 それと主人公たちがどうなったかが分かるが、10年後にまだスマホを使ってる姿は想像付かないし、1年後でもおかしくないような想像図だった。 日本の戦後と経済戦争の歴史小説みたいで中々面白かった。
M資金、お金に使われずにお金を使うことはとても難しい。未来に希望を繋ぐ形で使うことは特に。変化は目に見える状態では起こらず、微々たるものでしかない。世界の人類の希望を繋ぐ形になる事を信じるしかないかも知れない。人として優れた社会を残せることを信じたい。
長かった物語もようやく完結。偽善的とか理想論とか色々意見もあろうが、個人的に思っていることと方向性が近いので、違和感なく読めたし、この巻自体は結構良かった。SDGsも本来こういう話なんだよね。
最終巻は約700ページの長編。ローゼンバーグの刺客・ハロルド一派との攻防、セキの国連総会でのスピーチ。人類資金に関するディスクロージャーが主題。真舟も、美由紀や暢人が無事に切り抜ける大団円と言えよう。反社会的勢力を利用してローゼンバーグ財団に挑む描写は違和感あり。最後に2020年の東京オリンピック後...続きを読むの世界"資本共生主義"が浸透しつつある世界を描きながら、ヤクザ酒田組長がM資金をネタに起業している描写に心がざわつく。
大作を読み終わった!まあ、よくもここまでスケールのデカイ話を紡げるよなあ、福井さん、て感じ。 ローレライにせよ、この話にせよ、エピローグが彼は上手い!
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福井晴敏
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