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……じた、じた、じたっ。湿った地面を踏み締めながら、どこまでもおいかけてくる――闇市の路地に巣食う真っ赤な怪人の謎。
舞台は敗戦直後の東京。物理波矢多シリーズ最新作となる、渾身の書下ろし長編ホラーミステリー!!
「赤迷路」の通称を持つ闇市に、若い女性を付け回す怪人「赫衣(あかごろも)」が出没するという。
『黒面の狐』事件後、友からの依頼でその真相を探る物理波矢多(もとろいはやた)は、
闇市「赤迷路」に巣食う怪人「赫衣」の正体を調べるなかで、凄惨な殺人事件に遭遇する。
炭鉱を突如襲った連続怪死事件を追う――『黒面の狐』、
灯台に憑いた怪異は時を超える――『白魔の塔』
に連なる、ホラーミステリーの名手、シリーズ第3弾!
物理波矢多:満州の建国大学に学び五族協和の理想を求めたが、敗戦に接して深い虚無に囚われ、以後は国の復興を土台で支える職を求めようとする。
Posted by ブクログ 2022年03月08日
「黒面の狐」「白魔の塔」の間になる物語。敗戦直後の闇市を舞台にしたミステリ。
足を踏み入れた者が迷ってしまう「赤迷路」に出現する怪人「赫衣」。かつて起こったという米兵ジャックによる猟奇殺人。不穏な噂をなぞるかのように起こった凄惨な殺人と、その後も赤迷路の中を跳梁する怪人の影。この時代独特の重苦しさを...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月10日
物理波矢多シリーズの第三弾。ただ時系列的には黒面と白魔の間のお話。白魔の冒頭で東京の闇市でのお話が示唆されてましたねそういえば。
面白かった・・んですが、相変わらず解答編が極端に短い。謎解きっぽいことをはじめた段階で、え?もう残りページほとんでないよ?と余計な心配。電子書籍だとこういう心配はなくなる...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月23日
物理波矢多シリーズ第3弾。今回は戦後の闇市が舞台で、どちらかというとホラーよりミステリ寄りな話である。
『黒面の狐』の事件後、物理波矢多は友人の依頼で闇市に出没する「赫衣」と呼ばれる怪人の正体を調べることに。しかしそこで凄惨な殺人事件に遭遇し‥
闇市の歴史や当時の食糧事情、風俗などがよくわかって面白...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月02日
炭鉱夫から灯台守へ転身するその間、旧友に誘われ物理が訪れたのは赤迷路と呼ばれる闇市。戦後の復興の中で人々が飢えを凌ぐための手段として発達してきた裏マーケット、混沌としたその街で“赫衣”と呼ばれる怪人が人々を襲うのだという。細道で行われる一連の事件、犯人はいかにして衆人の目をかいくぐり逃げ果せたのか...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月21日
このシリーズ、相変わらず戦後日本の時代考証には舌を巻くものがある。 それをホラーの中に取り込み興を削ぐ事なく伝える手腕には感服しきりで、
寧ろ、それを訴える為の作品なのでは?と思うほど。
総じて、『国』と言うものの身勝手さを痛感したし、それはどうも現代も変わっていないようだ。
さて、
本編の方...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月23日
物理波矢多シリーズ第三弾。時系列的には二作目の白の前の話。白がかなりホラー色が強かったのに比べると、一作目の黒に近いかな…。でも、最終的にはいつもの如くある程度の解決はつくけど、解決がつかないホラー的な部分もありって感じでした。時代背景のせいもあるのでしょうが、とりあえず全体的に薄暗い。あと、特筆す...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月09日
物理波矢多(もとろいはやた)シリーズ第三作だが、時系列としては第一作「黒面の狐」と第二作「白魔の塔」の間の事件ということらしい。
これまでの二作品の舞台は炭鉱と灯台という、いわば僻地だったのだが今回は東京の闇市。<宝生寺>という地区にある、通称『赤迷路』という飲食店街。
そこには以前から『赫衣(あ...続きを読む
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