石井洋二郎の作品一覧
「石井洋二郎」の「危機に立つ東大 ──入試制度改革をめぐる葛藤と迷走」「教養の鍛錬 日本の名著を読みなおす」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「石井洋二郎」の「危機に立つ東大 ──入試制度改革をめぐる葛藤と迷走」「教養の鍛錬 日本の名著を読みなおす」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
・帝国大学のモデルはドイツではない。ドイツは「学問の自由ー修学の自由、教授の自由」(学年制ではなく試験はなく卒業資格もない。)。帝国大学成立までは、大学南校ー東京大学、大学東校ー医学校(独)工部大学校(英仏蘭独)、司法省法学校(仏)が並び立ち、当初は工科が優勢。
・帝国大学は官僚養成だが、ドイツ・オーストリアの官房学ではなく法科中心。立法による近代国家育成が目的であり、工科をしのぐ。法科は、司法省法学校、東京大学法学部・文学部政治及理財学科がまとまる。
・官僚養成は、フランスを除くヨーロッパの古典学重視ではなく法学重視ではあったが、法学といっても実学・技術法学ではなく虚学法学。高級官僚の権威付
Posted by ブクログ
常に世の注目を浴びる東京大学の式辞集です。
「今年はどんな内容を語ったのか」とニュー
スになることは多いです。
そんな過去の式辞が一冊の本としてまとめら
れています。「東京大学歴代総長式辞告辞集」
です。
東京大学創立120周年を記念して刊行され(
1997年)、それまでの式辞をまとめたもので
す。
そこでは19世紀末から20世紀末までの内容
に限定されますが、時代背景を密接に関わる
式辞内容に驚かされます。
この本ではそれらの式辞を紹介して、時代と
共に移り変わる式辞内容を紹介しています。
日本の頭脳の頂点でもある東京大学の総長で
あっても、戦前戦中はこういう考えだったの
か、と
Posted by ブクログ
第二次世界大戦中、東京大学の総長であっても自由に発言することが許されず、戦争を賛美するような式辞しかできなかったというのが、まず驚いた。それもあってか、戦後の総長の「軍閥・超国家主義者等少数者の無知と無謀と野望」によって推進された物であったと戦争を一刀両断しているのは気持ちよかった。
矢内原総長の旧制の学生と新制の学生の対比も面白かった。どちらも、東大生という日本のトップレベルの学生たちに対し、一長一短を言っているところがとくに。また、寛容の精神にも触れており、現代にも通じる話もあったが、筆者が言うように寛容の精神が大切ではあるものの、寛容しすぎのいまの社会もどうなのかと思ってしまった。
Posted by ブクログ
その時代の知識人や学生には必読の書とよばれるものを多く取り扱ったらしい。題材が傾向として京大文学部界隈、という気もしたが、必ずしも全てがそうではない。ただ、西田幾多郎『善の研究』 が軸になって展開されている所もあり、そういう印象を受けた。尚、恥ずかしながら紹介される書を殆ど私は読んでいない。解説を見ながら、何だか疲れそうだなと思ったが、この疲労感こそ読書の神髄だという事は実感として分かっている。ただ半端な気持ちで手に取れないという逡巡もある。教養の鍛錬とは、それなりに覚悟を有するもので、複雑だ。
著者の考える教養とは。以下に文章を抜粋しながら考える。そして、本著で紹介される本の内容や順番にも