石井洋二郎のレビュー一覧
-
第二次世界大戦中、東京大学の総長であっても自由に発言することが許されず、戦争を賛美するような式辞しかできなかったというのが、まず驚いた。それもあってか、戦後の総長の「軍閥・超国家主義者等少数者の無知と無謀と野望」によって推進された物であったと戦争を一刀両断しているのは気持ちよかった。
矢内原総長の旧...続きを読むPosted by ブクログ -
おもしろかった!
特に、バタイユとバルトの章は秀逸!
内田先生の『寝な構』以来、久しぶりに思想関係の本を読んで興奮した!Posted by ブクログ -
序盤から主人公の心理描写が続き、途中で辛くなってくるが、最後の結末までたどり着くと、妙な納得感がある。
読み直すと、前半から違った視点で読めそう。
訳者による解説も充実。Posted by ブクログ -
能力と機会を与えられたものが負う責任
時間軸に沿って時代をあぶり出す
総長が国立大学の頂点に属すること、社会に出るにあたり、何を伝えたか
何が変わり普遍的なことはPosted by ブクログ -
サド
過激過ぎて笑える。悪などくだらぬ。善もくだらぬ。神もいらぬ。個人の欲望こそが全て。弱者から全てを奪え。自然に従い自らの欲望を満たすことだけに熱狂せよ。
ランボー
ランボーの詩人論
ランボーの詩人論はデカルトの「我思う故に我あり」に従い、私がーーを考えるという態度に真っ向から反対するとこから...続きを読むPosted by ブクログ -
サド、フーリエ、ランボー、ブルトン、バタイユ、バルト。6人のフランス人を合理的、普遍的と定義されがちなフランス的な思考に相対する存在として紹介。6人に共通する思考は、「ボーダレス」「均一化」というような、区別や垣根のない世界。
タイトルから、フランス人特有の思考があるのかと想像していたが、それぞれ...続きを読むPosted by ブクログ -
2013年4冊目
フランス的思考とは何か。的思考ということから、学問的に、純粋にフランス人に共有されている思考形式を研究した本ではない。
フランス的思考を世間一般でも認識されている合理主義および普遍主義に基づく思考と定義してから出発し、その思考に反発する形で表れてきた人々の思考から、改めて合理主義や...続きを読むPosted by ブクログ -
サディストの語源となったマルキ・ド・サドの思考はいっそ清々しいほどに悪人そのものだ。彼は自分の快楽の為に他者を傷つける。誰を犠牲にしても自分の幸福を優先する様は、どこの物語に出しても映えるだろう。被害者の方々には申し訳ないが、思考というものは片寄っていれば片寄っているほど見ている側はおもしろい。私...続きを読むPosted by ブクログ
-
越川先生が勧めて下さった本。
3度目のパリの前に読んでいる。
2009年7月5日
パリだけでなく、「都市」という存在そのものについて考えさせられる一冊。旅行前に読むには最適かと思われる。Posted by ブクログ