白川貴子の作品一覧
「白川貴子」の「境界性パーソナリティ障害の世界 I HATE YOU DON’T LEAVE ME」「深い穴に落ちてしまった」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「白川貴子」の「境界性パーソナリティ障害の世界 I HATE YOU DON’T LEAVE ME」「深い穴に落ちてしまった」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
小説・文芸
ビジネス・実用
小説・文芸
ビジネス・実用
小説・文芸
小説・文芸
ビジネス・実用
小説・文芸
Posted by ブクログ
面白かった!レミゼの折り込みがそこそこにあってレミゼを知っている人間としての面白さもあったのだけど、それ以外にも主人公メルチョールの生い立ちが事件の合間合間に挟まれていて、そこが一人の孤独な男が愛を知るようになる迄の道のりとしてまた面白い。事件そのものは謎もありつつ比較的大きく動かないのだが、主人公の回想を挟みながら進むので事件そのものが回想と重なり合うことで重層感が出る。
レミゼ知らなくても映画一本見た様な満足感のある本なんだけど、レミゼ知ってたら主人公のバルとジャベのハイブリッド感とか素晴らしいのだよ。キャラとしてはジャベが一番好きな主人公だけどその生い立ちにはバルを踏襲している描写もあったりね。レミゼ読み返したい。
主人公は妻と本を通じて知り合ったのだが、本好きの二人が本の話をしているシーンとかじんわり暖かくてそういう意味でもこの本は好きでした
Posted by ブクログ
惨劇から始まるスペイン産ミステリ。
スペイン、珍しいな。
あんまり思い浮かばないな。
『風の影』とか?
ならず者あがりの刑事メルチョールが”何も起きない町”、”旅の途中で通りすぎるだけの場所”テラ・アルタで出くわした凄惨な事件。
この町きっての富豪で町の産業を一手に握る「アデル美術印刷」の夫婦が屋敷内で拷問を受け、無惨な姿で殺されているのが発見された。
誰が、何のために?金品目当てか、怨恨なのか?
おどろおどろしい事件を巡る調査の日を追う物語が続くのかと思いきや、かなりのページを割いて主人公の過去に飛ぶ。
かたや事件究明の方はするすると手の中を溢れ落ちて行き、進展らしい進展は起きないまま過去の話へと成り下がっていく。。。
凄惨な事件を呼び水にする物語は、その事件の裏に潜むきな臭さだったり、犯人のサイコ性だったりがメインになるのが常なところ。
タイトルや装丁の雰囲気からもまさにそんなイメージを想起するところだが、意外にもその辺はあっさり目なところが新鮮。
むしろ、メルチョールの過去との決着を目指す物語や、服役中に出会った『レ・ミゼラブル』への賛美を中心に展開する人生観が興味深い。
「小説の半分は著者が書いているが、残りの半分は読み手が埋めるんだ」
中盤以降、カミュ『異邦人』、ボリス・パステルナーク『ドクトル・ジバゴ』、ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』、ジョルジュ・ペレック『人生使用法』なんかも言及され始め、警察小説×文学の様相を呈してきて乙。
メルチョールのジャベール(『レ・ミゼラブル』に出てくる悪徳警官)評。
「彼は偽りの悪人なんだ。そのことに気づかないか?そして偽りの悪人は、真の善人なんだ」
「そう考えると、偽りの善人もいるってことね」
「もちろんだとも。それが真の悪人だ」
そうした人生観や辿ってきた道のりがあってこその喪失の重さ、正義とは何か、復讐とは何かを問う最終盤。
「憎む相手を殺すために、自分も毒を飲むようなもの」の言葉が胸を刺す。
色々詰め込んだ割にはとっ散らからず、それぞれのカケラがそれぞれの厚み色味を帯びてうまく纏まっていた印象を受けた。
とにかく、ことあるごとに読みたいなーと思っていた『レ・ミゼラブル』、絶対読まなきゃという気に改めてさせてくれた。
続編もあるようなので、是非に邦訳してもらいたいもの。