戦略参謀の仕事プロフェッショナル人材になる79のアドバイス
著:稲田 将人
日本では、自ら起業する場合を除くと、一般のビジネスマンが経営者としての腕を磨くことのできる機会が極めて少ないのが現実である。
いくつかの優良企業では、企業内での社長や事業責任者の機能の一部を代行する、「参謀」役として経営
...続きを読む視点での事業課題に取り組み、腕を磨き、社内からも信望を得ていく方法をとっている。
本書の構成は以下の8章から成る。
①企業における参謀とは、どういう存在か
②なぜ、参謀機能が必要になるのか
③参謀の基本姿勢とマインドセット
④戦略とは何か
⑤問題解決の基本は、MECE×ロジックツリー+仮説思考
⑥必修の経営知識と実践知
⑦組織のPDCAを正しく起動し、事業運営力を磨き続ける
⑧人間の「業」に対処する
参謀とは覚悟の塊だと思う。
「火中の栗」を自ら拾う等の火傷を厭わず、すぐに何食わぬ顔で全体をみながら個別具体的な問題事項に首と手を突っ込み続ける。そして本書は参謀の本ではあるものの戦略参謀である戦略的に参謀を捉えるとリスクを取り続けるだけではなく、その先のことを企業のみならず自分の未来についても考えながら行動するというしたたかさも必要となる。
学びながら行動するのは必須であり、環境に合わせて仲間を増やし対応していく必要はあるものの一定の能力と土台がないとなかなか参謀にはなりえない。
奥が深い参謀。
汗と血と涙を未来のために我慢して流し続けるポジションだということは痛感した。