作品一覧

  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

    ブラームスはお好き(新潮文庫)

    小説・文芸

    3.9
    1巻781円 (税込)
    パリに暮らすインテリアデザイナーのポールは、離婚歴のある39歳。美しいがもう若くないことを自覚している。恋人のロジェを愛しているけれど、移り気な彼との関係に孤独を感じていた。そして出会った美貌の青年、シモン。ポールの悲しげな雰囲気に一目惚れした彼は、14歳年上の彼女に一途な愛を捧げるが――。二人の男の間で揺れる大人の女の感情を繊細に描く、洒脱で哀切な恋愛小説の名品。
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    小説・文芸

    3.9
    1巻693円 (税込)
    セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイ肌の父レイモン、その恋人エルザと、南仏の海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。そこで大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ……。20世紀仏文学界が生んだ少女小説の聖典、半世紀を経て新訳成る。(解説・小池真理子)

ユーザーレビュー

  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    都会的で詩的で、どこか悲哀を感じる文章が美しく洒脱。ロジェとポールの関係は愛を越えた、共依存に近い歪さを感じるが、それこそがポールのいう「悲しみの入り交じった幸福」なのかもしれない。



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    2026年09月17日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「ものうさと甘さがつきまとって離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しいりっぱな名前をつけようか、私は迷う」こんな一文から始まる話。
    鮮やかな語彙で彩られる細やかな感情たち。美しいと思う。

    狡猾な策士なのに、若々しくて至らなさのある主人公。最後のほうのアンヌへの手紙を書く場面は、青春、失敗という単語をイメージした。痛々しく、印象深い。好きなシーンだった。

    読み返すと、案外車に関する描写が多い気がする。気のせいかな。

    「車の中ほど人に対して友情を感じる場所はないのだ。/もしかしたら同じ死に身を委せているのだった」「車の中は/眠るために具合よくできている」なんだか車って、家みたいな場所だなぁ。そう思わせる意図が作者にあったかは分からないが。

    あとがきにも作者の車の話が。さすがに関係ない気がするが!

    何というか……甘いような苦いような。幻想的だが生々しい言葉で書かれている。そんな感じ。うーん。この美しい巧みな文章がどれほどよかったか、私は上手く説明できない。とにかく私はサガンの、鮮やかで瑞々しい文章に魅了された。
    サガンの別の作品も読んでみたい。サガンの言葉をもっと見たい。

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    2026年09月03日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    最初の1文にここまで心を奪われ、惹かれた作品は初めてだったと思う。

    ライムのような作品だと思った。
    みずみずしく爽やかな部分もあるが、人間の内なる苦い部分もある。
    日本語の美しい表現とはまた違う、海外ならではの比喩表現や言葉選びに心が潤ったのと同時に、思春期の感情や経験したことのある感情を言い当てるような書き方に胸が苦しくなった。

    18歳にしてここまで書けるのか。18歳だから書けるのか。
    いずれにしても、若者が虜になった理由が分かった気がした。

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    2026年08月25日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    いやー、、すごい、、
    この作品を18歳で書いた、、18歳にしか書けないんだけど、すごい、、すごいしか出ん、、

    漱石の「こころ」っぽい感覚があるんだけど、漱石は晩年の時に書いてて、サガンは18歳だもんなあ
    うわー、サガンすごいわぁ

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    2026年08月23日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     どんな感情であっても、きちんとあいさつしよう! (笑)
     すこし前に、三島由紀夫さん『午後の曳航』の感想で、「解説」にフランソワーズ・サガンさん『悲しみよこんにちは』について書いてあったと教えていただきました。
     『午後の曳航』の解説を確認、久間十義さんでした。
     みると久間さんが二十代に初めて読んだときの感想が「古典悲劇的」と感じられたそうで、「・・・、意地悪く言えばサガンの『悲しみよこんにちは』の男女を取り違えた変形バージョンであり、・・・」(p216)、と書かれています。特に比較はされていないようでした。


     それでは、わたしが片寄った考えで比べましょう。
     主人公を比べます。『午後の曳航』は中学一年生13歳男子「登(のぼる)」、『悲しみよこんにちは』は17歳の女性「セシル」、男女は逆ですね。

     同じかな、似ているなと思うものをあげます。
     ひとつは、大人の「正しさ」や「考え」を押しつけられることへの反発でしょうか。
     二つ目、「計画」かな。セシルの計画はコメディ、ちびまるこちゃん的ですけど。
     三つめは、両作品とも家族の物語になっているところです。
     『悲しみよこんにちは』は、セシルと父親、そして、父親をとりまく女性たちで「家族」だと思いました。
     わたしには、アンヌ隊員も含め、みな「ダメダメ」な気がします。まとめて「ダメダメ一家」です。
     次に、『午後の曳航』です。登と母親と航海士で家族です。こっちも、主人公の登からみると「ダメダメ一家」です。

     同じ「ダメダメ一家」なのですが、主人公の立ち位置が逆なんです。
     『午後の曳航』の登は「ダメダメはダメダメ少年団」の一員です。登やほかの団員は「ダメダメ」を許しません。
     一方、『悲しみよこんにちは』のセシルは「ダメダメ上等!」のダメダメ姉さんです。
     ということで、似てはいるんだけどちょっと違うように思いました。当たり前ですね。(笑)

     出版年数とかも書いておきます。サガンさんのほうが古いんです。
    ・フランソワーズ・サガン 18歳 『悲しみよこんにちは』1954年
    ・三島由紀夫 38歳 『午後の曳航』1963年


     『悲しみよこんにちは』で、強く印象にのこったのは、「文章のカッコよさ」ですね。マネしたくなる気持ちが高まります。でも、田舎のジジイには永遠にムリかなー。
     とにかく、カッコよい文章でダメダメ上等!が書かれているように思いました。
     これは「ダメダメ宣言」と言ってよいのではないでしょうか。自分はダメダメで生きていくと力強く語っています。
     古い秩序からみればダメダメな自分だけど、そこから自由になって、どんなに傷が残ろうが、ダメダメで生きていくぞ、そんな18歳の宣言だと思いました。
     わたしもダメダメなひとなので、とっても共感します。


     たぶん、サガンさんの18歳の宣言は、彼女の人生をたどることで、答え合わせできるんじゃないかなと思いました。

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    2026年08月02日

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