フランソワーズ・サガンのレビュー一覧

  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    これを18歳が書いたのか!と最初は驚いたけれど、18歳だから書けたのかもしれない。
    恋愛は人をどうさせるのか、自由を求める気持ち、全編がなんだか哀しくて愛しい。
    舞台は南仏の夏、退廃的で虚無的な雰囲気にはいい大人きなってもやっぱり憧れます。
    新訳の新潮文庫の装丁も素敵。

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    2026年06月06日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    ネタバレ

    あまりに繊細で儚く悲しく、そして美しい

    日本語に訳した文章ですら洗練されていて美しいのに、原文で読むとどれほどの感覚になるのかと思うと、好奇心をそそらられるようで、しかし少しためらいたくなる。

    彼女の言葉遣いや言葉の選び方が、なぜこんなに美しいのか?と衝撃を受けた。
    小説の最後に『悲しみよ こんにちは』の題名の意味がわかり、腑に落ちると同時になんとも言い表しづらい虚無感と淡い空気を感じた。

    恋愛、家族、人間関係など、私も思春期の頃は主人公のように白黒つけるかのように、今見えていることが全てだと物事を捉えていたように思う。

    主人公にとってはアンヌの言っていることがすぐに理解できなかったり

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    2026年05月21日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    きびしいアンヌの視線が、重くのしかかってくるようだ。誰でもいいからどうにかして、この時間を終わらせてと私は必死で願った。アンヌの両手が、私の顔を上向ける。わたしは視線を合わせるのが怖くて、きつくまぶたを閉じる。そこから涙があふれ出すのを、私は感じていた。衰弱の涙、不手際の涙、快楽の涙。するとアンヌは、あらゆる質問をあきらめたかのように、なにも知ろうとしない静かな動作で両手をおろし、わたしをはなしたのである。

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    2026年05月12日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    読んでいる最中も、読み終わった後も、心の奥に仕舞われた感情にそっと触れてくるような小説だった。
    作家に秀才と天才がいるなら、サガンは間違いなく後者だと思う。
    主人公の17歳の女性シリルの心理描写をメインに話は進んでいく。
    彼女の考え一つひとつがユニークであり、瑞々しく、活力に満ち溢れているが、その一方で、親しみやすくもあり、そして、寂しくもある。
    若い欲望の中で本能に従いながらも理性を残している彼女の思考を追うことは、自分の中の本能と理性の対立に目を向けることになり、深い没入へと至る。
    フランス文学らしい恋愛を主軸とした心理小説だったが、他の作品との特筆すべき差異は、寂しさや孤独感、空虚感が薄

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    2026年03月22日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    考える自由、常識はずれなことを考える自由、少なく考えることの自由、自分の人生を選ぶ自由、自分自身を選ぶ自由。私は「自分自身で在る」と言うことはできない。なぜなら私はこねることのできる粘土でしかなかったが、鋳型を拒否する粘土だった。

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    2026年02月21日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    南フランスの別荘を舞台に、一夏のバカンスで起こった恋愛が主人公セシルの回想のような形で描かれる。セシルは17歳。母を15年前に亡くし、プレイボーイな父と2人で暮らしている。
    南フランスの別荘へバカンスに来たセシルと父レイモン、そして愛人のエルザ。ある日、レイモンは別荘にアンヌという、亡くなった妻の友人である女性を招待する。アンヌは地位も教養もある立派な女性で、セシルは彼女から女性というものを学んだのだった。この「超然的な」女性の訪問は、3人の生活を一変させる。
    レイモン、エルザ、アンヌの三角関係や、セシルとレイモンの父娘関係、セシルとシリルの恋愛関係が、「悲しみ」のベール越しに語られる。

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    2026年02月01日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    主人公と父親の関係が第三者が加わることで変わっていく、いや元々お互いにわかっていた関係が第三者が加わることでくっきりとしてくる。そんな個人の中で留まってしまう厄介で愛おしい感情をさわやかに描いている作品でした。時間がたったらまた読みたいです。

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    2026年01月22日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    著者の人生も衝撃的だが、本小説の結末も衝撃的。
    結末で衝撃を受けたのは、サロメ・初恋につづいてこの悲しみよこんにちは である

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    2025年12月28日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    情景描写がとにかく素晴らしい。
    特に朝食で、オレンジとブラックコーヒーを交互に楽しむ描写がお気に入りで、この1文だけでも恋の甘酸っぱさやこれから起こることに対しての高揚感と不安の感情が伝わってくる気がする。

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    2025年12月24日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    ネタバレ

    主人公の拙い策略による父の婚約者の事故死。文字にしたらすごく衝撃的だけど、割と深刻に書かない風。
    模範的で聡明な淑女で、孤独をはらう「結婚」に夢を見るアンナ。父を手に入れるために策略的にバカンスをする駆け引き上手だけど、やっぱり善良。刹那に生きるプレイボーイの父。その血を引いた遊び人の娘、セシル。まずこの三人の人物描写がすごく上手い。父の見栄や、セシルが父と二人の考えなしな生活を堅実に塗り替えようとするアンナを憎むところが、本当に人物が息づいている。セシルがただひたすらアンナを憎んでいるわけではなく、本文に書かれていたように、「相反する二つの気持ち」、アンナを尊敬する気持ちを持っているところも

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    2025年12月14日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    ネタバレ

    初めて読んだのが高校1年の夏とかで、それ以来、毎年夏にこの小説のことを思い出していた。

    コーヒーと一緒にオレンジを丸かじりするシーンがやけに印象に残っていて真似っこするんだけど思ってたのと違う、を夏が来る度に繰り返してる。
    セシルの父譲りの自由奔放さに憧れたり、フランスのヴァカンスに憧れたり、この作品は小説としてより映像的なアイコンとして私の中に君臨している。
    セシルの万能感やわがままっぷりが可愛くてたまらなかった。
    父親の子供らしさやいい加減なところもキャラクターとしてチャーミング。
    親子共々の子供らしさが素敵なんだけど、それがこの物語の悲劇の輪郭を強くしている。

    セシルの言動によって周

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    2025年12月17日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    重苦しくて、身が切られるようで、空虚で投げやりな気分にさせるのに、滑らかで冷たい爽やかさと静けさを持つ作品。

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    2025年11月10日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    正しいやつは嫌われる、ただし美しければ少しまし、みたいなとこがフランスって感じ〜サガンまじ友達なりたい、て思う。

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    2025年10月26日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    ブラームスのコンサートに行ったので、本も読んでみようかと
    『美しくあろうと情熱を傾け「若い女性」から「若々しい女性」へ女としてのカテゴリーが変わっていくことに抵抗していた』と言う一文を気に入って買った。サガン24歳の時の作品!でも、モーツァルトもそうだけど、一緒に暮らしたくないタイプってAIに言ったら「だからこそ、読むのが一番!聴くのが一番!笑 」って言われた

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    2025年07月20日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    恋や愛の最高に甘く幸せな瞬間や
    逃れられない孤独と安心
    ひとつのことから生まれる
    たくさんの感情を味わいました。
    25歳って
    なにかピークなのかも。

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    2024年09月15日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    いやぁ〜…やっぱりいい!溜め息漏れます。
    サガンの文章、なんでこんなに美しいのでしょう。
    悲しみよこんにちはで稲妻に打たれたが、今回再販の新訳で読みました。本当に所々、ポストイットする部分あり、個人的に海外文学得意じゃないのに、良い読書堪能しました。話的になんか谷崎の痴人の愛を少しだけ思いだしながら。正直ポールに苛々しながら読んだが、実はポールの選択って最後すこ〜しだけ理解できた。そしてオチは悪夢?サガンの他作品も読みたい!マジで。

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    2024年08月20日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    ネタバレ

    内容だけを見るとポールやロジェにうんざりして敬遠しそうなタイプの話なのに、サガンの繊細で美しい筆致がうっとりさせながら読ませてくるからすごい。
    泣きながらも祝福されたかのように走り去っていくシモンと結局はロジェを選び、諦観と物憂さの日常に帰っていくポールのラストがもうなんとも言えず良かった。
    ポールの主人、あるいは所有者としての顔をするロジェに反してシモンはそんな顔しなかった。そんなシモンに心打たれながらもポールは息をするように浮気をし続けるロジェを待つ日々を選ぶ。
    ポールの放った「わたしもう歳なの」これがもう答えなんだろうな。
    ポールはロジェと過ごした時間が長すぎた。美貌も歳も未来もまばゆい

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    2024年07月11日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    フランスのバカンス文化好きです…
    体験したことはないのに、思春期の時に経験した急降下する自分の感情を思い出した

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    2026年05月26日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    南仏でのバカンス。青い空、青い海。
    そして"不健全な"登場人物たち。
    妻と死別した浮気性の父も、男手一つで育てられた天真爛漫な娘も、父の愛人である下っ端女優も、そして品行方正を擬人化したような女性アンヌでさえも。皆不安定で、皆お互いを分かり合えず、皆いびつな人間関係の中、それを見ないように過ごしている。
    主人公の娘の不安定に揺れ動く心理描写が圧倒的。好感を持っていた人を次の瞬間激しく憎むような矛盾が納得感を持って表現されている。
    これを19歳で書いたなんて。

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    2026年05月25日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    シモンの求愛のあまりの若さに笑ったり、ロジェの色気に唸ったり、楽しい読書体験。
    読んでるだけでオシャレな女になれた気分になる。

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    2026年05月23日