作品一覧

  • 夜行堂奇譚
    3.8
    1~7巻1,980~2,090円 (税込)
    隻腕の見鬼(けんき)・千早と、オカルト嫌いな県庁生安課・大野木は、骨董屋「夜行堂」店主によって引き合わされ、多発する怪異の解決に挑む。人の情念や想いが、人ならざるものとなり引き起こす、数々の呪いと悲劇。その様を静かに眺める、夜行堂店主の真の目的とは…。SNSで話題の怪異譚、待望の書籍化! 書き下ろし250ページ以上! 装画:げみ
  • 文豪は鬼子と綴る 弐 幻想列車編
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    其の列車は死者を運ぶ 亡き人に逢いたくば――さぁ、乗るがいい。 ついに香月の秘密が明らかに! 生まれながらに軛を背負う二人が、現世と幽世のあわいを走る幻の豪華列車を追う大正あやかし事件簿 大正十年博多。 正体不明の人気作家・香月蓮の助手を務める中学生・瀬戸春彦は「この世の不可思議なるものを見つけてこい」という主の無理難題に頭を悩ますが、香月の正体を嗅ぎ回る新聞記者の杉山から真夜中に死者を乗せて走るという幽霊列車の目撃情報を得る。 霧の中から忽然と現れては消える幻の豪華列車。しかもあの柳原白蓮が乗っていたとの情報も。 どうしても会いたい故人がいる香月と春彦は真相を突き止めるべく杉山と夜の博多駅に忍び込み、ついに幻の列車に乗車する。 居合わせたのは訳アリの乗客たち、果たして幽霊列車の正体とは……? 訳アリ、美形、偏屈。怪異大好き小説家の香月蓮(こうづきれん)と、 鬼子で、毒舌、優秀。甘味大好き中学生助手の瀬戸春彦(せとはるひこ)。 ともに出自にどうにもならない【呪い】を背負った者同士、 凸凹バディが大正時代の博多を舞台に躍動する耽美なホラーミステリー、第2弾!!  改札を抜けて発着場へ出ると、そこには荘厳な蒸気機関車に牽引された、豪華絢爛な車輌五両が停車していた。深青色の光沢が電灯の光を弾いて、まるで七宝焼きのような輝きを放っている。 「……帰って来られると思いますか?」  僕の問いに香月がこちらを振り向く。 「どうした? 恐ろしくなったのか?」  列車がぐん、と前へ大きく動き出し、車輌が揺れると木の軋む音がした。加速はゆっくりと、だが確実に前へと進み始める。前方で蒸気の噴出する音がした。 「春彦。私も同じだ。ひと目会いたい者がいる。その為に、この列車へ乗ることを決めたのだ」 ――本文より
  • 夜行堂奇譚 1【電子特別版】
    4.8
    1~3巻781~803円 (税込)
    県庁で働く大野木龍臣は、突然の辞令で怪異絡みの案件を扱う「特別対策室」へ部署異動を命じられた。 異動後の初仕事として前任者の捜索を始めるが、手掛かりはゼロ。 解決策を求めて訪れた奇妙な骨董店で出会ったのは、右腕の無い青年・桜千早だった。 初めての怪異に戸惑う大野木と、怪異を視る力を授かった千早がタッグを組み、街に潜む怪異に立ち向かう! ※電子版には、「プロローグ」が収録されています
  • 夜行堂奇譚 上
    4.1
    1~2巻858~880円 (税込)
    帰省する途中でバイク事故に遭い、右腕を失った大学生の桜千早。それは不慮な事故ではなく、事件だったーー。入院中、失った筈の右手に縋りつく女性の手の感触……。「みつけて」と結露した窓に描かれたメッセージ。千早は自分が事故に遭った日に殺されたという女性のことを思い出す。一方、県庁に勤める堅物でまじめな大野木は、急遽、特別対策室の室長を任命される。そこは行方不明者や怪異現象などの曰く付きの案件を専門とする部署で、組織でも秘密裡の部門だった。特別な対策を必要とする案件を解決するべく、大野木は紹介された霊能者、桜千早と出逢う。オカルトホラーバディここに開幕。
  • 夜行堂奇譚【分冊版】 1
    無料あり
    4.0
    1~38巻0~88円 (税込)
    県庁で働く大野木龍臣は、突然の辞令で怪異絡みの案件を扱う「特別対策室」へ部署異動を命じられた。 異動後の初仕事として前任者の捜索を始めるが、手掛かりはゼロ。 解決策を求めて訪れた奇妙な骨董店で出会ったのは、右腕の無い青年・桜千早だった。 初めての怪異に戸惑う大野木と、怪異を視る力を授かった千早がタッグを組み、街に潜む怪異に立ち向かう! 分冊版第1弾。 ※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。
  • イヴたちの楽園 藤紫乃女学園の怪異譚
    4.8
    1巻850円 (税込)
    『夜行堂奇譚』著者初の書き下ろし文庫! 生来怪異を視る力を持ち、疎まれて育った丹羽茉莉花。普通の生活を夢見て故郷を離れ、福岡の名門・藤紫乃女学園に入学した茉莉花だが、その直後に女学園の「王子様」こと成瀬翠から「私の眼になってほしい」と請われ、戸惑いつつ力を貸すことに。同じ頃、学園の生徒が次々姿を消し始め――。怪異を視る少女と嗅ぎ分ける少女、それぞれに事情と異能を抱える二人が不可解な事件に挑む、学園ゴシックホラー。
  • カナエトメイ 怪奇専門探偵事務所
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    3年前のクリスマスイブ。御燎(みりょう)かなえは最愛の夫と娘を失った。遺体はまるで破裂したかのように、血だまりで残骸として発見され、科捜研の調査でも犯行の手掛かりは一切見つからなかった。 刑事を辞めて怪奇事件専門の探偵事務所を立ち上げたかなえ。ある日、刑事時代からの知り合いである都庁特別対策室・御堂筋(みどうすじ)から、顔のない男に眼を取り替えられたという家出少女・早凪冥(さなぎめい)にまつわる相談を受ける。それは人にかけられた呪いが視える眼だった。冥の眼の力を使い、失踪した彼女の仲間の行方を捜すが…。 『夜行堂奇譚』嗣人が贈る、異色バディホラーシリーズ。
  • 木山千景ノ怪顧録
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    怪異をもたらす存在として、死後も恐れられた男・木山千景(きやまちかげ)。 生前の木山は魂の色が視える才能あふれる見鬼でありながら、ひどく病弱だった。少しでも生き永らえるため妖術にすがる木山は、人と怪異の仲立ちを生業とする一族の当主・帯刀燈(たてわきあかり)に弟子入りし、教えを乞う。 顔食みの面、襲いかかる生人形、晩夏の町に現れた雪女…帯刀の元には数々の悍ましい怪奇事件が舞い込んできた。後世に悪名を轟かせる男の苦悩と葛藤の日々を描いた怪異譚。 『夜行堂奇譚』が贈る、もうひとつの執念の物語(スピンオフ)。
  • 霧の出る森
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    白霧に包まれた御山ば見たらいかんとじゃ。 贄になる…… シアライ――死洗 クギ――供犠 タイサン――泰山 福岡県の片田舎で、禁足地を集落とした者たちの信仰。 御山と骸石(むくろいし)。 底冷えの民俗ホラー! 福岡県の片田舎。 かつて信仰の対象とされてきた山の裾野を切り拓き、禁足地に集落を作った村人達がいた。 クギの者と呼ばれる彼らの子孫は村独自の信仰を嫌というほど教え込まれて育つ。 いつか死ねば山へ行く。御山に手を引かれ、贄となるのだと……。 土地の謂われを知らずに山を崩して造成された霊園では、霧が出るたびに失踪事件が相次ぐ。 山に山菜採りに入った移住者は妙な石を握りしめ呆けて帰ってきた。 また別の移住者は購入した中古住宅の二階に不気味な開かずの間があることを知る……。 ◆「なもなきもの」  山菜採りに山に入った夫が、裾野の霊園で意識不明状態で発見された。その左手には石が握り込まれ… ◆「くべられるもの」  家庭訪問の時期を前に小学校の新任の先生に伝えられたのは昨年の薄気味悪い一家全員死亡の事件で… ◆「しらぬもの」  リフォーム前提で購入した山間の中古住宅。だが二階には開かずの間があり、中に石を祀った祭壇が… ◆「おかすもの」  都会の企業が土地を買い造成した霊園。背後に聳える霧深き山を恐れる従業員達。やがて失踪事件が… ◆「つながるもの」  保険の営業で訪れた集落の一軒家。家主の老人は営業マンに村の若い女性との見合いをすすめてきて… ◆「ひかれるもの」  父に虐待されて育ち、母とも確執のある男性。父が死に、妻の勧める山裾の霊園に墓を建てるのだが… ◆「ついでいくもの」  古代の祭祀場を探しに禁足地の山へ入った民俗学研究室の大学生。彼らはそこで恐ろしきものを見る… 結ばれる点と点。 忌まわしき土地の因果を辿る七つの土俗怪奇譚!
  • 呪物怪談
    値引きあり
    4.0
    1巻390円 (税込)
    「五つで忘れる」 親族の背後に子供が並び立つ夢。 白装束の女が囁く呪いのお告げとは… 「絶対に忘れない」より 危険と知りつつ覗かずにはいられない、禁断の書。 呪いづくし実話怪談! 「呪い」「呪物」に纏わる実体験、体験者への聞き書きを集めた実話怪談集。 南東北の村で我流の呪願を続けた女の末路…「かしりのはて」黒木あるじ 山間の村を訪れる呪い屋が授けた禁断の呪具…「簪」嗣人 不審死を遂げた伯父宅の床下から出てきた甕…「醤油の家」蛙坂須美 除霊の儀式中に出てきたモノが発した呪いの予言…「鬼行」八木商店 樹海で拾ったロープに宿る呪力…「例の箱」住倉カオス 按摩師兼拝み屋の男に送られてきた呪いの風…「言呪」営業のK 異様な太り方をするようになった原因は謎のしゃぶしゃぶ店の肉…「豚王の呪い」 乗る者すべてを不幸にする風俗店の曰く付き送迎車…「理不尽な呪い」夜行列車 母の遺品から出てきた呪い日記に綴られた呪法…「知らぬ間に」 人死があった祟りの井戸水を飲む男…「呪恋」他、全23話収録。 業の深い話ばかりを封印した本書こそ、すでに一つの「呪物」なのかもしれない。
  • 天神さまの花いちもんめ
    4.1
    1巻1,870円 (税込)
    私は天神さまこと、菅原道真。皆さまご存じのとおり、太宰府天満宮に祀られている学問の神さまである。好きな食べ物は卵かけご飯。家電製品の扱いはちょっと苦手。築五十年のオンボロ四畳半アパートで暮らしている。 この国には八百万の神々がいるが、私も含め皆、人間社会に紛れて生きている。コンビニで立ち読みをしていたり、ラーメン屋の行列に並んでいたり、公園のベンチでぐったりと休んでいたり、参拝者の願いに耳を傾けていたり…。 本書は、そんな神さまたちの何気ない日常のお話。 装画:浮雲 宇一
  • 文豪は鬼子と綴る
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    「さあ、化物と鉢合わせといこうか」 謎だらけの変人作家×毒舌の少年助手 不揃いだからこそ補い合える二人が、博多の街を騒がす人食い化物の正体を追う大正あやかし事件簿! 時は大正十年。旧制中学に通う優等生・瀬戸春彦は編集者の父のお使いで、偏屈で有名な正体不明の大人気作家・香月蓮の原稿取りに行かされる。 香月は春彦の歯に衣着せぬ物言いや年の割に達観した性格を気に入り、小説のネタ探しの助手にする。 二人はさっそく町で噂になっている、託宣で人の死を予言するという歩き巫女の姉妹、人喰い化け物の仕業と噂される連続バラバラ殺人事件の真相を追いかける。 だが、それは恐ろしくも底知れぬ闇への入口だった。 見えてきた手がかりは、遊廓の遊女たちの怨念から生まれたという曰くつき呪具――太夫の左腕。 民俗学的な要素も満載、大正時代の博多を舞台に繰り広げられる耽美なホラーミステリ! くすんだ金髪に白い肌、鬼子として生を受けた少年、瀬戸春彦。 己の運命に縛られ屋敷に閉じ籠もり生きてきた謎の小説家、香月蓮。 己ではどうしよもない呪いを背負った者同士の運命的な出会い―― 「夜行堂奇譚」「四ツ山鬼談」の著者が放つ新たなバディ小説!
  • 穂束栞は夜を視る
    4.1
    1巻1,870円 (税込)
    小学4年生の穂束栞(ほづかしおり)は、車で移動していたところを怪異に襲われ、唯一の肉親だった祖父・千畝(ちうね)を亡くした。傷心中の栞を訪ねてきたのは、祖父の弟子を名乗る道士・白銀(しろがね)と獰猛な大男・窮奇(きゅうき)。二人は、怪異を惹き寄せる特異体質を持つ栞を守るためにやってきたのだという。霊能力者だった祖父の死をきっかけに、結界が解かれ、さまざまな妖魔が栞に襲い掛かる。この世ならざるモノから目を背けてきた栞だったが、白銀・窮奇と出会い、怪異に立ち向かうことを決意する。 『夜行堂奇譚』嗣人が放つ、スペクタクル・ホラーシリーズ開幕!
  • 四ツ山鬼談
    値引きあり
    3.9
    1巻825円 (税込)
    「これを、漆喰に混ぜて塗れ」 依頼主から左官に渡されたのは小さな白磁の壺。 仕事は「ある家」の外壁の塗り直し。 「家の中には入ってはならん」 何が見えても聞こえても。 熊本県荒尾市。かつての炭鉱と競馬場と干潟の町。 雨が降れば、土地に染み付いた念が湿った煤の匂いとともに立ち昇る。 町のそこかしこに潜み、たたずみ、彷徨う黒い人。 「夜行堂奇譚」の著者が故郷を舞台に描く、奇怪な幻燈のごとき怪異譚。 これは、鬼の話である――。 ・「囁く家」  漆喰の塗り直しを頼まれた左官。そこは入った者の命をとる死霊憑きの家 ・「ひそむ鬼」  離れの床下には鬼がいる…鬼の写真を撮ることにとり憑かれた伯父の家の秘密 ・「箪笥の煤」  抽斗を開けた者は肺を病んで死ぬ。祖母が弔う祟りの桐箪笥の由来 ・「ヤマから響く声」  亡き叔母の日記。そこに綴られたのは庭の井戸と黒い人に纏わる恐怖の記録 ――ほか11の忌み話

ユーザーレビュー

  • 木山千景ノ怪顧録

    Posted by ブクログ

    昭和の戦争後の話でこういう世界観は好きで久々に気分高揚しながら読む。
    多分何故弟子入りしたのかの謎が分からなかったので続くと思うとまた読みたい本が出てきてしまいうれしい反面時間と集中力がもっと欲しいと願ってしまう。

    0
    2025年11月16日
  • 文豪は鬼子と綴る 弐 幻想列車編

    Posted by ブクログ

    前回まだまだぎこちなさもあった香月と春彦のどこか幼さも感じる2人の口喧嘩を微笑ましく感じるようになると同時に、2人が抱える呪いの一端も見えてきた第2巻。豪華絢爛な幽霊列車は怖しくも幻想的で、とても魅力的なだった。2人を取り巻く人間たちも魅力的で、今後の展開がとても楽しみ!

    0
    2025年11月11日
  • 夜行堂奇譚 漆

    Posted by ブクログ

    「怪顧録」を読んだ後にこれは色々胸にくるものがあり過ぎて…そして木山と千早の邂逅にゾクゾクし、柊と柚木師弟の超然感に圧倒され、千早と大野木バディに癒されて…次巻が待ちきれない!

    0
    2025年11月11日
  • 夜行堂奇譚 漆

    Posted by ブクログ

    大好き過ぎて一日で読み終えてしまった。
    勿体無い。
    今回も怖いけど面白かった。
    大野木さんと千早のバディもいいし、柊さんも登場するし大満足。
    このシリーズは毎回ぞくりとするんだけど、怖いだけじゃないんだよなぁ。
    怖さの中に千早と大野木の助けたいという気持ちがしっかりと出てるから読み手も同じ気持ちになる。
    そーかと思うと秋元のような人でなし出てきでバランスがとても良いのだと思う。

    0
    2025年11月06日
  • 夜行堂奇譚 漆

    Posted by ブクログ

    今回は、読後にホッとするお話が多かったような気がするけど、千早くんの優しさが読んでいてだんだん切なくなってくるよ……。大野木さんの気真面目さが癒し……。願わくば、ずっと千早くんの隣にいてあげて欲しい……。

    0
    2025年10月16日

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