岡本美月の作品一覧
「岡本美月」の「岩手怪談」「実録怪談集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「岡本美月」の「岩手怪談」「実録怪談集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
事実に徹する
体験に変な解釈をせず、あくまでも体験者が事実と信じる出来事を書くということに徹している。霊を信じる・信じないは個人の自由だが、体験者にとっては、それがどれだけ信じ難い現象であっても、体験したことが事実なのである。第三者が余計な解釈をするのは良くないというのが著者の態度で、その通りだと思う。
日常の怪異譚
実話怪談集と言えどもこわい話ばかりではない。
最後の「クボタ常務」のエピソードは、適度なユーモアがあり、ほっこりとした気分になる。作中の「クボタ常務」曰く、「あっちの世界でも同じような仕事をして忙しい」あの世でも仕事はするのである(笑)
Posted by ブクログ
毎年刊行されているシリーズの最新作である。筆者の在地が岩手県ということもあり、今巻にはあの「東日本大震災」前後に起きた不可解な出来事も収録されている。
まだ震災の傷が癒えきらないこの時期にそんな話を出版するのは不謹慎だ。そう主張する方もいるかもしれない。
だが以前にも紹介した、稲川淳二さんが語った戦争に関わる怪談と同様、多くの人々が亡くなった事象に関わる怪談というものは、一般的な怪談のそれとは大きく異なる。
単に読者を怖がらせるものほど、「創り」であることがほとんどだ。本物の戦争や震災に関わる怪談は、恐怖を抱かせるものはほとんどない。むしろ生存した方々、亡くなった方々双方への「鎮魂慰撫
怪談とは言え
作者があとがきで記している通り、怖い話ばかりではなく、哀切な話、心温まる話なども収録されていて、
バラエティーに富んでいる。こういうのは、集めようとするのではなく、自然に集まって来るものなのだろう。これが最後と言いつつ、本書がシリーズ六作目。次回作が出るのも時間の問題か。