佐藤厚志の作品一覧
「佐藤厚志」の「荒地の家族(新潮文庫)」「ジャスティス・マン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐藤厚志」の「荒地の家族(新潮文庫)」「ジャスティス・マン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
ジャスティスを日本語に訳すと、「正義」や「公正」とされ、本作の主人公の価値観に基づく正義や公正を貫き通す。健康体操など自らを厳しく律し、私生活から職場であるホテルマンとしても、自己価値に基づく判断を下し、管理者として部下や外国人労働者を厳しく指導する。ただし、主人公の「正義」な名のもとに正当化する独善的な判断は、強烈なハラスメントして上司や部下から忌避される。また、自己陶酔した価値観は妻への過干渉による人格否定となり、妻は木人化(木偶・でく)して、私生活にも支障を来す。鬱積(うっせき)した感情は、自宅の破壊活動を起こし、行きつけの本屋でのカスタマーハラスメントとして爆発し、鬱憤(うっぷん)を晴らすことで主人公の気持ちは落ち着くが、被害者である店員には最悪のシナリオが待ち受ける。社会や人間関係における正義と公正とは何か?本作では、悲喜こもごも考えさせられる作品であり、適正な倫理観なしにはジャスティスが成り立たないことを痛感した。
Posted by ブクログ
2022年下半期芥川賞受賞作
東日本大震災で家族を失い残された人達の話
妻を失い、後妻の流産、その後三行半。
なんとなく始めた仕事、シゴキに遭うも独立。
不器用な裕治は母と子供の3人で暮らす。
・(貴方は無事)生き残って良かったね
・(貴方が悪いわけじゃない)自分を責めないで
・前を向いていこう
自分の周りの人の身に起こった事だとしたら…やはりこんな事は言えないな…と。ただ見守るだけ。
裕治の母、和子。明夫の父、六郎の様に。
残された側になってみれば、ただ進む(動く)だけになるよね。裕治や明夫の様に…それが正しいとか悪いとか関係なく。
芥川賞作品の特徴は押さえつつ、中身が入ってくるのは、父親として男として共感できるとこがあるからだろう