作品一覧

  • 新版 犬が星見た ロシア旅行
    3.7
    1巻990円 (税込)
    生涯最後の旅と予感している夫・武田泰淳とその親友、竹内好とのロシア旅行。星に驚く犬のような心と天真爛漫な目を以て、旅中の出来事、風物、そして二人の文学者の旅の肖像を、克明に、伸びやかに綴った紀行。読売文学賞受賞作。巻末に竹内好「交友四十年」を収録する。
  • 絵葉書のように
    4.7
    1巻858円 (税込)
    『単行本未収録エッセイ集 あの頃』から、「武田泰淳との思い出」「歩く」「食べる」、三つのジャンルのエッセイを厳選。夫亡き後の長い時間のなかでゆっくりと発酵した夫や友人たちへの思い、街を歩き、見たもの、食べたもの、感じたことをそのまま、はっとするような文章で切り取ったエッセイ集。
  • 武田百合子対談集
    5.0
    1巻858円 (税込)
    武田泰淳没後まもなく行われた深沢七郎との長い対談。互いの若いころの思い出を語りあう吉行淳之介との対談、独り暮らしの日常を語る金井久美子・美恵子との対談、岸田今日子による『富士日記』についてのインタビューなど、生前行われた武田百合子のすべての対談を収める。金井姉妹の語りおろし対談「百合子さんのこと」を増補する。
  • 日日雑記 新装版
    3.0
    1巻858円 (税込)
    十九年ともに暮らした愛猫の玉が死に、深沢七郎、大岡昇平ら友人たちを送った昭和最後の三年間。映画や食べ物、小旅行、富士山荘での暮らしなど、身辺のできごとや気持の照り降りを、簡潔で心に響く文章で綴った、著者最後のエッセイ集。 〈巻末エッセイ〉武田 花
  • 富士日記(上) 新版
    4.2
    1~3巻1,034~1,056円 (税込)
    夫、武田泰淳と過ごした富士山麓での十三年間を、澄明な目と無垢な心で克明にとらえ、天衣無縫の文体で映し出す日記文学の白眉。田村俊子賞受賞作。巻末に関連エッセイ、大岡昇平の「山の隣人」と、武田泰淳の「山麓のお正月」を収録する。
  • 富士日記(上中下合本) 新版
    -
    夫、武田泰淳と過ごした富士山麓での十三年間を、澄明な目と無垢な心で克明にとらえ、天衣無縫の文体で映し出す日記文学の白眉。愛犬の死、湖上花火、大岡昇平夫妻や土地の人々との交流……。執筆に加え講演、選考会など多忙をきわめる夫、季節のうつろい、そして夫の病。「忙しくくたびれて」日記を付けられなかった二年間をはさんで、ふたたび丹念に綴られた最後の一年。昭和三十九年七月から五十一年九月までの日記を収録。田村俊子賞受賞作。巻末に関連エッセイを収録。

ユーザーレビュー

  • 富士日記(下) 新版

    Posted by ブクログ

    とうとう読み終わってしまった。
    最初は刊行するつもりでなかった日記は、むき出しでありのままが綴ってある。
    百合子さんは、目にしたものを切り取るのがうまくて、感性の人だなと思う。
    夫の泰淳さんが体を悪くされてからの後半は、胸をつかれるような場面もある。
    一つひとつの布をパッチワークしたみたいに、日々連なっている。
    遠くからみたら、一枚の絵のように、グラデーションが際立っている。
    読んでると元気がもらえて、ずっと楽しかった。

    0
    2025年07月17日
  • 富士日記(中) 新版

    Posted by ブクログ

    寝る前にちびちび読むのが日課になっている。
    今日の武田家はどんな感じですか、と楽しみに
    してしまう。
    日々の出来事の合間に、目にとまった花や鳥や
    空の描写が美しい。
    季節がどんどん移ろう。
    私は、知った気になって、今年も桜が咲いたのか
    とか、百合子さんまた泳いでるのかとか、すっかり
    住人気分を楽しんだ。いよいよ、下巻。

    0
    2025年07月13日
  • 富士日記(上) 新版

    Posted by ブクログ

    手に入れたのが嬉しくて、大事にしすぎてしばらく
    寝かせてあった「富士日記」を読み始めた。
    早速夢中になる。
    日常の日記なのに、なんでこんなに惹かれて
    しまうのだろう。

    0
    2025年07月10日
  • 富士日記(下) 新版

    Posted by ブクログ

    上中下巻、ゆっくりゆっくり読んだ。
    読んでいるあいだ心が穏やかで贅沢な時間だった。
    好きな箇所→
    「はんぺんなど無意味」
    「この景色、あすこからここまで全部あたしのものだぞ」
    「台所の椅子に腰かけて、ドアを開けておいて、夕焼や花の様子を眺めたりしながら煮物をする、この、ゴッドファーザーのような気分。」

    0
    2025年04月24日
  • 富士日記(上) 新版

    Posted by ブクログ

     夏休みに旅行に行きたいけど暑すぎるし人も多いし...という方は、読書で旅行気分を味わうのもお勧め。
     本書は武田泰淳の妻百合子が富士山麓の山荘生活を綴った日記。本宅は赤坂のマンションで、流行中の二拠点生活を半世紀以上前に先取りしている。食事のメニューと毎日の行動、買い物の細々した記録を読んでいると、東京と地方の文化的格差が激しく、不便で、良くも悪くも大らかだった昭和40年代にタイムスリップした気分になる。行動的で煙草を嗜み、口は悪いが料理上手の百合子が恰好良い。
     この夏は昭和40年代の富士山麓への旅はいかがでしょう。

    0
    2024年08月15日

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