呉明益の作品一覧
「呉明益」の「自転車泥棒」「雨の島」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「呉明益」の「自転車泥棒」「雨の島」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
単行本で読んだので、そちらの方に書いた感想を転載しておく。
呉明益の小説は、『歩道橋の魔術師』『自転車泥棒』を読み、これで3冊目。今まで読んだ2冊が、中華商場や、第二次大戦といった、台湾の歴史的な記憶を拠り所にした物語だったのに対して、『複眼人』は、ファンタジー要素が強く、印象がかなり違う作品だった。
世界中の人間が捨てたゴミが太平洋沖に集まってできた「ゴミの島」が、台湾に衝突するという事件を中心に、そこにいた様々な人たちが描かれる。一番印象的だったのは、自殺寸前の大学教師の女性「アリス」の話だった。
「アリス」は、登山に出かけた夫と息子を失ったことで、自殺を考えるようになる。しかし、ちょ
Posted by ブクログ
「台湾」
この小さな島に、複雑な経緯を持つ色々な人々がいる。
そこに突然“ゴミの島”がたどり着く。
台湾という島の近未来を通じて、自然の脅威と環境破壊を表の顔、つながっているようでつながっていない微妙な多様性と全てに共通する“命”にもがく人たちの模様を裏に、物語は進む。
わかり合えるということは、わかり合うことを諦めることでもあるようだ。
「今日の海の天気はどうだ」
「よく晴れている」
どんなに違っていても、かならずそう応えあう……それで互いの気持ちが歩み寄る。
冒頭からしばらくは、どのように読んでいけばいいのかうまく掴めなかったが、やがて登場人物たちの想いが同期してくると、静かな旋律
Posted by ブクログ
『少年があの犬を見かけて既に三日になる。巨人ダナマイもこの三日間ずっと、彼らを注視し続けている』―『第一章 初秋』
切れぎれの不連続に流れる時間。埋もれてしまった過去の日常の記憶。呼び起こされる郷愁。
故・天野健太郎翻訳による「歩道橋の魔術師」「自転車泥棒」以来、呉明益を読んで思うことはいつも同じ。翻訳された順番に読んでいるので「複眼人」が翻訳された時に少し驚いたけれど、台湾の自然と固有の民族、そして超人的な存在、というのもこの作家を特徴付ける要素だろう。
作家による解説というのは翻訳書では滅多お目にかからないけれど、本書では執筆の経緯や描かれた事実などについて著者自らの説明が巻末にある
Posted by ブクログ
役者あとがきの通り、ノスタルジー的楽しみはこの本の大きな魅力だった。けれどこの時代を行きたことがない自分にとっては新しい世界でもあり、切ない、辛い物語の中であってもどこかワクワクした気持ちで読み進めることができた。
新公園へ遊びにいく過去の自分は双子の少女に恋をしていた。どちらのことも確かに好きだったのだろう。思春期を迎える前から2人と過ごした彼にとって2人を分けて考えることはできなかったのだろう。あまり褒められたことではないけれど共感できる。
もっと台北市内の様子を観察しておけばよかった。あの博物館ももっとじっくり見てもよかった。もう一度台湾に行くことがあったらじっくり見て回ろう。
子供の視