歩道橋の魔術師

歩道橋の魔術師

1,078円 (税込)

5pt

1979年、台北。中華商場の魔術師に魅せられた子どもたち。現実と幻想、過去と未来が溶けあう、どこか懐かしい極上の物語。現代台湾を代表する作家の連作短篇。単行本未収録短篇を併録。

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歩道橋の魔術師 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年01月26日

    台北に実際にあった大型商業施設「中華商場」を舞台に、1980年代を振り返りながら進む台湾の小説なんだけど、とてもノスタルジックで、切なく、あたたかな作品だった。台北の熱気や喧噪に没入しながら、あっという間に読み終えた。
    天野さんの翻訳は助詞や句読点にまで心配りがあって読みやすく、現実と夢の空間を心地...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月05日

    一九九二年に解体された台北の中華商場。
    そこに住んでいた人たちの不思議な記憶の物語。

    かつて中華商場に住んでいた作家が、当時の同級生や友人、関係者へ「歩道橋にいた魔術師」のことを覚えているか尋ねていくという連作短編集。
    マジック・リアリズムというのはよく分からないが、過去の出来事を回顧しているよう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月05日

    恐らく初の台湾文学
    エドワードヤン作品といい、
    歴史的な背景やその街並みからか、台湾には魅せられる何かがある。

    記憶の曖昧な部分や余白、
    そこに物語の源泉がある。

    初めは村上春樹チックな死生観が香ばしく、
    その既視感であまり乗れなかったのだが、
    徐々にこの世界観に魅了されてくるようになった。

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    Posted by ブクログ 2022年07月23日

    台湾作家による幻想文学。
    作者はガルシア=マルケスが好きなようで本の最初に言葉が引用されている。

    この短編集は、実際に台湾にあった「中華商場」という商業施設にに住む人々の人生の喜怒哀楽が書き記されている。商場には八つの棟があり、歩道橋で繋がっていた。歩道橋にはマジックを見せていた「歩道橋の魔術師」...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月23日

    台北に1961年から1992年まで存在した長さ1kmのショッピングモール「中華商場」を舞台にし,そこで暮らす子供たちを主人公とした10の短篇(と1編のオマケ)からなる.多くの話に「歩道橋の魔術師」が狂言回しとして登場し,また,ある話の主人公は別の話にエキストラとして登場する.
    日本に売り込む際には「...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月11日

    遠い台湾の話なのに、なぜか懐かしいノスタルジックな感情、異国情緒、人生の残酷さを同時に味わえる、稀有な作品。
    この本1冊持って、1人で台湾にぶらりと行きたくなる。
    「99階」が特に印象的だった。

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    Posted by ブクログ 2022年11月07日

    名作『自転車泥棒』の呉明益。翻訳も同じく、夭折された天野健太郎さん。こちらは短編連作集。失われた商場で過ごした少年時代が描かれる。

    とにかくいつもながら、センチメンタルすぎて読んでいて死にそうになる。この短編集でも、複数の動物たちが描かれる。これまた、切なくて、倒れそうである。

    しかし、魅力があ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月03日

     歩道橋といっても日本で普通に見る、あのただの立体横断歩道とは異なる。
    台湾の台北市・中華路には1961年から92年代まで「中華商場」という大型商業施設があった。それは鉄筋コンクリート三階建の建物が南北に台北駅の手前から愛国西路まで1キロにわたって立ち並び、それぞれの棟に〈忠〉〈孝〉〈仁〉〈愛〉〈信...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月19日

    20世紀末に取り壊された台北の巨大商業施設・中華商場。その棟と棟をつなぐ歩道橋には、不思議な黒い小人を見せる魔術師がいた。かつて商場で育った子どもたちは、そこで過ごした日々のなかに確かにあった魔法の瞬間を語り始める。記憶と物語の距離をめぐる連作短篇集。


    すっきりした語り口で完成度の高い作品。『自...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月11日

    Twitter文学賞で知ってからずっと気になっていた作品。これはまるで台湾の村上春樹ではないか。とても読みやすく佳作揃いだった。現実と空想の世界が、魔術師の姿を介して交差する。マジックリアリズムの世界がひと昔前の台湾の商場で繰り広げられる意外性がとても新鮮。
    魔術師はまるで空想の存在のようだが、紛れ...続きを読む

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