作品一覧

  • 狼の義 新 犬養木堂伝

    狼の義 新 犬養木堂伝

    小説・文芸

    5.0
    1巻1,760円 (税込)
    第23回(2019年度)司馬遼太郎賞受賞作! 「極右と極左は毛髪の差」(犬養毅) 日本に芽吹いた政党政治を守らんと、強権的な藩閥政治に抗し、腐敗した利権政治を指弾し、 増大する軍部と対峙し続け、5・15事件で凶弾に倒れた男・犬養木堂。 文字通り立憲政治に命を賭けた男を失い、政党政治は滅び、この国は焦土と果てた……。 戦前は「犬養の懐刀」、戦後は「吉田茂の指南役」として知られた古島一雄をもう一人の主人公とし、 政界の荒野を駆け抜けた孤狼の生涯を圧倒的な筆力で描く。 最期の言葉は「話せばわかる」ではなかった!? 5・15事件の実態をはじめ、驚愕の事実に基づく新評伝。 「侵略主義というようなことは、よほど今では遅ればせのことである。どこまでも、私は平和ということをもって進んでいきたい」 (1932年5月1日、犬養首相の日本放送協会ラジオ演説より) 真の保守とは、リベラルとは!? 明治、大正、昭和の課題を、果たして私たちは乗り越えられたのか??  ※本書は2019年3月に小社より刊行された単行本を文庫化したものであり、2017年に逝去された林新氏が厳格なノンフィクションでなく、敢えて小説的な形式で構想し、着手したものを、堀川惠子氏がその意志を受け継ぎ、書き上げたものです。 【目次】 序章 古老の追憶 第一章 戦地探偵人 第二章 政変とカミソリ官吏   第三章 憲法誕生 第四章 帝国議会の攻防 第五章 国粋主義の焔 第六章 孤立する“策士” 第七章 革命 第八章 「憲政の神」 第九章 「神」の憂鬱 第十章 普選の代償 第十一章 見果てぬ夢 第十二章 最後の闘争 第十三章 テロルの果て 終章 五月の空     あとがき 参考文献一覧 解説 橋本五郎
  • 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

    暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

    小説・文芸

    4.8
    1巻1,045円 (税込)
    なぜ原爆は広島に落ちたのか。軍港宇品の50年を描く圧巻ノンフィクション。『教誨師』著者渾身の傑作。第48回大佛次郎賞受賞作。
  • 戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇

    戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇

    小説・文芸

    4.8
    1巻990円 (税込)
    1945年8月6日、広島で被爆した移動劇団「桜隊」。著者は、その演出家・八田元夫の膨大な遺品を、早稲田大学演劇博物館の倉庫から発掘する。そこには戦中の演出ノートやメモ、草稿、そして原爆投下による悲劇の記録が書き残されていた。 八田が残した記録やメモには、大正デモクラシーの下で花開いた新劇が、昭和に入り、治安維持法による思想弾圧で、いかに官憲に蹂躙されたか。自身や俳優たちの投獄、拷問など、苦難の歴史が記されていた。さらに、桜隊が広島で遭遇した悲劇の記録――。8月6日、八田は急病で倒れた看板役者・丸山定夫の代役を探すため、たまたま上京中だった。急ぎ広島に舞い戻り、10日から仲間の消息を追う。「桜隊」9名のうち、5名は爆心地に近い宿で即死。仲間の骨を拾った八田は、座長であり名優と謳われた丸山定夫や美人女優・園井惠子ら修羅場から逃れた4名の居場所を探し当てるが、日を経ずに全員死亡。放射線障害に苦しみながらの非業の死だった。八田自身も、戦後、放射線被爆に悩まされることになる。16日、避難先の宮島で臨終を迎えた丸山の最期に八田は立ち会った。前日、玉音放送を聴いて丸山は呟いたという。「もう10日、早く手をあげたらなあ……」10日前、8月5日に降伏していれば。本書は悲劇の記録である。と同時に、困難の中、芝居に情熱のすべてを傾けた演劇人たちの魂の記録でもある。
  • 透析を止めた日

    透析を止めた日

    小説・文芸

    4.7
    1巻1,760円 (税込)
    「私たちは必死に生きた。しかし、どう死ねばよいのか、それが分からなかった」 なぜ、透析患者は「安らかな死」を迎えることができないのか? どうして、がん患者以外は「緩和ケア」を受けることさえできないのか? 10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断をした夫。 その壮絶な最期を看取った著者が、自らの体験と、徹底した取材で記す、慟哭の医療ノンフィクション! 解説 日本腎臓学会理事長・南学正臣(東京大学腎臓内分泌内科教授) <序章>より 「夫の全身状態が悪化し、命綱であった透析を維持することができなくなり始めたとき、 どう対処すればいいのか途方に暮れた。 医師に問うても、答えは返ってこない。 私たちには、どんな苦痛を伴おうとも、たとえ本人の意識がなくなろうとも、 とことん透析を回し続ける道しか示されなかった。 そして60歳と3ヵ月、人生最後の数日に人生最大の苦しみを味わうことになった。 それは、本当に避けられぬ苦痛だったか、今も少なからぬ疑問を抱いている。  なぜ、膨大に存在するはずの透析患者の終末期のデータが、死の臨床に生かされていないのか。 なぜ、矛盾だらけの医療制度を誰も変えようとしないのか。 医療とは、いったい誰のためのものなのか」
  • 原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年

    原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年

    小説・文芸

    4.7
    1巻968円 (税込)
    広島平和記念公園の片隅に、土饅頭と呼ばれる原爆供養塔がある。かつて、いつも黒い服を着て清掃する「ヒロシマの大母さん」と呼ばれる佐伯敏子の姿があった。なぜ、佐伯は供養塔の守り人となったのか。また、供養塔にまつられている被爆者の遺骨は名前や住所が判明していながら、なぜ無縁仏なのか。「知ってしまった人間として、知らんふりはできんのよ」佐伯敏子の言葉を胸に取材を丹念に重ねるうちに、埋もれていた重大な新事実が判明していく──。引き取り手なき遺骨の謎を追う、もう一つのヒロシマの物語。 第47回(2016年)大宅壮一ノンフィクション賞、第15回早稲田ジャーナリズム大賞受賞作がついに文庫化! 解説・平松洋子
  • 教誨師

    教誨師

    小説・文芸

    4.7
    1巻836円 (税込)
    半世紀にわたり、死刑囚と対話を重ね、死刑執行に立ち会い続けた教誨師・渡邉普相。「わしが死んでから世に出して下さいの」という約束のもと、初めて語られた死刑の現場とは? 死刑制度が持つ矛盾と苦しみを一身に背負って生きた僧侶の人生を通して、死刑の内実を描いた問題作! 第1回城山三郎賞受賞。
  • 裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

    裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

    小説・文芸

    4.3
    1巻924円 (税込)
    一九六六年、強盗殺人の容疑で逮捕された二二歳の長谷川武は、さしたる弁明もせず、半年後に死刑判決を受けた。独房から長谷川は、死刑を求刑した担当検事に手紙を送る。それは検事の心を激しく揺さぶるものだった。果たして死刑求刑は正しかったのか。人が人を裁くことの意味を問う新潮ドキュメント賞受賞作。

ユーザーレビュー

  • 裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

    Posted by ブクログ

    素晴らしいルポ。死刑をめぐる論点が明確に示されている。死刑制度の改革が求められるいる。多くの人に読んでもらいたい!

    0
    2026年10月10日
  • 透析を止めた日

    Posted by ブクログ

    2025年11月、日本の保険医療の診療報酬を決定する中央社会保険医療協議会(中医協)は、末期腎不全の緩和ケアについて診療報酬加算を決定した。これまで緩和ケアの対象はがんに限られており、新たな疾病が対象に追加されるのは初めてとのこと。
    その大きなきっかけとなったのが、2024年11月に出版されたこの本だという。わずか1年で、日本の医療を大きく変えた本だ。

    本書は2部構成。第1部は著者でありノンフィクション作家の堀川惠子氏が、夫の林新氏が透析と共に歩んだ22年余りを綴った闘病記だ。
    日本の透析医療の現実、ことに終末期の「透析を止める」という選択に伴う苦痛は、想像を絶する。読んでいてしんどくなる事が何度もあった。
    しかしそれ以上に、過酷な運命に向き合う林氏と堀川氏のひたむきな姿に胸を打たれた。腎臓移植によりひとたび透析から解き放たれ、2人で近所の桜まつりに出掛ける場面。透析再開を前に、取材のため無理を押して西南戦争の跡地を訪れた2人がつい取材に没頭する場面。結婚っていいものだな。場違いながら、そんな感想すら抱いた。

    第2部は、取材に基づいて、終末期の透析患者をめぐる諸問題を扱ったルポ。
    何よりも印象的だったのは、「腹膜透析PD」という選択肢。ぎりぎりまで生命維持を優先する人工透析とは異なり、「納得して看取る」ための透析だ。
    腹膜透析PDを選び、人生の最期を穏やかに迎えられた幾人かの患者と家族の物語。読んでいて、近所のコメダ珈琲で何度も涙が溢れた。家で読むべきだった。
    「納得して看取る」最期を支える、医師や医療従事者の奮闘も忘れてはいけない。
    ご本人も仕事人間と自称している通り、きっと堀川氏は本来、働く人間の気高さを描いてこそいちばん輝くんだろう。

    今まで読んだ中で一番のノンフィクションに出会えただけでなく、2人の素晴らしい作家に出会うこともできた。林氏の手がけた2本のNHKスペシャル、その書籍化、それに堀川氏の他の著作。どれもいずれ手に取ろうと思う。読んでみたい本、観てみたい映像がまた増えた。

    0
    2026年10月01日
  • 教誨師

    購入済み

    この本との出会いに感謝

    とあるゲーム配信者から勧められて購入した一冊。

    今まで面白かった本はいくらでもあるが、
    出会えたことに感謝の気持が芽生えた本はこれが初めて。
    そして最後かも。

    住職と死刑囚との対話、その中での色々な出来事、思いの変化。
    どれもが人間臭く、息が聞こえるような距離感を感じた。

    とても重い話なのに、全体を通して暗さや説教臭さもなく、
    普通のドキュメンタリーを見るような感覚で読めた。

    泣いたり笑ったたりという本ではないが。
    おそらく多くの人の琴線に触れることになると思う。

    おすすめします。

    #切ない #タメになる #深い

    0
    2026年09月22日
  • 透析を止めた日

    Posted by ブクログ

    苦しい。ヒトとして尊厳のある死を迎えたいだけなのに、綺麗事を言っていられない現実を知った。
    主に患者目線の前半部分を読んでいた時は、病院や医薬品・医療メーカーの利益でなく、目の前の患者に人として向き合って欲しいと素人の外野は思ってしまった一方で、現状の医療制度だと緩和ケアが病院にとっては要はサビ残であるというところも知って、やるせない。
    このやるせなさをどうにかするのが国の仕事じゃないの?と怒りの疑問で胸がいっぱい。

    0
    2026年09月19日
  • 透析を止めた日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    凄すぎ...難しいテーマなのに文章が読み易いし、人格が立派すぎる...そこまで頑張ってどうして自分を責めるんだ、私なら絶対序盤で挫折すると思う

    前半はかなり絶望的な内容で号泣しながら読んだけど、後半は腹膜透析という選択や自分に合うお医者さんを見つければ穏やかに逝けるという可能性も知れて少し気持ちが落ち着いた。腎臓疾患以外にも応用できる見方があると思う。本当に読んで良かった本。

    0
    2026年09月13日

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