堀川惠子の作品一覧
「堀川惠子」の「教誨師」「狼の義 新 犬養木堂伝」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
読めて本当に良かった。とても勉強になぅた。
第一部は本当に辛い。私の父も透析患者なので、本当に透析患者の終末期に希望はないのか-と思わされた。
第二部で、日本の透析の現状について描かれる。
とっても分かりやすい文章で綴られている。でも、ここを読むとより、「じゃあ第一部での終末期は、医師や病院が違えば、もっと救いのある未来になっていたのかもしれない」と思わされ、悲しくなる。
病院のお金稼ぎや医師同士の権威争いとか、本当に持ち込まないでくれって思うけれど、病院を運営する以上そこは考えは必要のあることなのだろうが…。勝手に病院は、患者を助けることを第一とし、いろんな手立てをしてくれるものやと思っていたので、そうではない現実に怖くなった。
本書に綴られていた文章の中で、「家族は透析現場を見ることはないので、そこでの辛さや苦しさを感じることはない。患者と家族の感じ方の差」について印象に残っている。確かに。それすら知らなかったよ。身体への負担…きっと誰もしたくないよね絶対。
Posted by ブクログ
2025年11月、日本の保険医療の診療報酬を決定する中央社会保険医療協議会(中医協)は、末期腎不全の緩和ケアについて診療報酬加算を決定した。これまで緩和ケアの対象はがんに限られており、新たな疾病が対象に追加されるのは初めてとのこと。
その大きなきっかけとなったのが、2024年11月に出版されたこの本だという。わずか1年で、日本の医療を大きく変えた本だ。
本書は2部構成。第1部は著者でありノンフィクション作家の堀川惠子氏が、夫の林新氏が透析と共に歩んだ22年余りを綴った闘病記だ。
日本の透析医療の現実、ことに終末期の「透析を止める」という選択に伴う苦痛は、想像を絶する。読んでいてしんどくなる事が何度もあった。
しかしそれ以上に、過酷な運命に向き合う林氏と堀川氏のひたむきな姿に胸を打たれた。腎臓移植によりひとたび透析から解き放たれ、2人で近所の桜祭りに出掛ける場面。透析再開を前に、取材のため無理を押して西南戦争の跡地を訪れた2人がつい取材に没頭する場面。結婚っていいものだな。場違いながら、そんな感想すら抱いた。
第2部は、取材に基づいて、終末期の透析患者をめぐる諸問題を扱ったルポ。
何よりも印象的だったのは、「腹膜透析PD」という選択肢。ぎりぎりまで生命維持を優先する人工透析とは異なり、「納得して看取る」ための透析だ。
腹膜透析PDを選び、人生の最期を穏やかに迎えられた幾人かの患者と家族の物語。読んでいて、近所のコメダ珈琲で何度も涙が溢れた。家で読むべきだった。
「納得して看取る」最期を支える、医師や医療従事者の奮闘も忘れてはいけない。
ご本人も仕事人間と自称している通り、きっと堀川氏は本来、働く人間の気高さを描いてこそいちばん輝くんだろう。
今まで読んだ中で一番のノンフィクションに出会えただけでなく、2人の素晴らしい作家に出会うこともできた。林氏の手がけた2本のNHKスペシャル、その書籍化、それに堀川氏の他の著作。どれもいずれ手に取ろうと思う。読んでみたい本、観てみたい映像がまた増えた。