新年やっとクリアした1冊め、ホワイト企業の事例はどれも泣ける星5つです!
利益はあくまで結果であり、目的にしてはいけないんだと感じました。
------ここから気になったフレーズ
「会社が儲からなければ社員を幸せにすることもできない」
という場合、利益の追求による業績向上が「原因」で、社員の幸せ実
...続きを読む現はその「結果」ということになる。逆の因果関係は本当にありえないのか?
かつては、企業が社員を不幸にすることで競争に勝てる時代があった。しかし、それはもう限界。逆に、これからは働く人を幸せにできる企業しか生き残れないー
・幸せには長続きしないもの(地位財による金、モノ、社会的地位)と長続きするもの(非地位財による心、安全、健康)がある
・幸せの因子4つ(やってみよう、ありがとう、なんとかなる、ありのままに)
・ES向上は時代遅れ。社員のパフォーマンスは、従業員満足度との相関が高くない一方、プライベートも含めた「社員幸福度」との相関は高い。
・人的資源管理(HRM)では、確かに4つの資源のうちでヒトを最上位に置いてはいるが、他の資源と同じ管理対象の1つとしておかれている。しかし、人は資源(リソース)ではなく、存在そのものとして別格にすべきではないか。
・伝統的な戦略では顧客や市場の分析を起点とする。往々にして顧客至上主義が命題となり、外からの動機付けになる。一方innovationはin(中に)+nova(新しくする)であり、自らの内側、見方、考え方、あり方の刷新が含意される。
・利益は追求するものではなく、追求すべきは、自分たちのあり方、思いの実現に向けた掘り下げと、価値創造に向けた工夫の連続。利益はその結果に過ぎない。ホワイト企業では利を求めない、追わない経営が、結果として利を生み続けている。
・経営学がもたらした3つの病
1. 手法病(手法だけが目的化する)
2. 計画病(定量化が重視される、計画だけで実行されない)
3. 分離病(孤立や対立の文化がはびこる)
・日本は犯罪が少ない世界の中で最も進化した社会であるが、自己否定感が強いため、「社会はどんどん悪くなっている」「日本社会は遅れている」という脅迫観念に取りつかれている。ソニーのようにアメリカ流の合理主義を取り入れて凋落していく企業が続出。
・どうしたわけか日本の経営学者も経営者も欧米の経営学ばかりを追いかけている。もっと日本独自の経営を探求し、世界の企業経営をリードすることはできないだろうか。