高校生、大学生のページがあったので購入。年齢別のアドバイスが記載されている本は多くはないのでありがたい。
成長するにつれて困りごとも周囲の状況も変わってくるけど、発達障害の本は子ども向け(主に義務教育の中での対応)か大人向け(職場での対策)の区分になっている印象。
義務教育ではないけど学生という高校生、大学生の困りごと事例や工夫、学校で受けられたサポート例などの本が出るといいなぁ。
---以下、メモ---
▪️高校生…「年齢の3分の2だと思ってアドバイス」
・さりげなくスケジュールを確認する
・その子にできる水準のやり方を教える
・その子にわかるように状況を説明する
・親の手に余ったら学校や塾の先生、家庭教師からアドバイスを。なんでも親がしなくちゃとしゃしゃり出ない。
思春期は親の力では動かず、つまずくことも多くなるかも。でもたとえ留年などしても、それを責めても仕方がない。「それでも親はあなたの味方よ」と支え続けることが大事。こういうスタイルの子どもなんだね、と受け入れることも大切。
▪️大学生…「まだ完全に手を離さない」
・留年したら学費の一部は自分で払うなど、取り決めをしておく
・ADHDでなくてもバイトにのめり込む大学生も多い。「勉強のために学費を払っているので、何よりも学業優先」と子供にしっかり言い渡す。
・困っていたら大学のカウンセラーやコーチングのコーチ、心療内科などで相談することをすすめる。
・クレジットカードの限度額を決める
・親子の取り決めもすぐに忘れてしまうのがADHDの特徴。しっかり紙に書いておき、子どもの機嫌のいいときを見計らってあきらめずに何度も確認させる
▪️学校の先生への協力の求めかた
・中学・高校で心配になったら
「怠けているのではない」ことを伝え、サポートしてもらう。
面談で「提出物を出さない」と言われたら、小さいときから頑張っていることを伝え、さらに学校ではどんなサポートをしてもらえるのか聞いてみる。ADHDに理解のない先生もいるので、まず発達障害に理解のある先生やスクールカウンセラーにADHDと伝え、学校でのサポートの方法を考えてもらうのもいいでしょう。
■夫の協力の求め方ヒント
・俺に似てるから問題ない→
「昔のようにのびのびやれれば問題ないけれど、今はそういう症状があるとけっこうつらい思いをする」
「親としてどのようにかかわったらいいのか知りたいので一緒に相談に行きたい」
・叩いてわからせるしかないんだよ→
「この本にはこう書いてあるけれど・・・。」「本に書いてあるから読んでみて」(この本だと体罰についてはp44)
・おまえのしつけが悪い→
「確かにそうかもしれないけれど・・・」「しつけに2倍も3倍も手がかかる子だから、一緒にやってくれる?」と協力を求める。
そうかもしれないと同意したほうが話はスムーズ。しつけの問題を議論すると話が進まない。
■ADHDの子供との付き合い方4大原則
①体罰をしない
たたかれて育った子は、他人をたたて自分の気持ちを表現するようになる
②注意する回数を減らす
子どもの注目を引いてから注意をする。声を張り上げたり、皮肉や嫌味を言わない。
③「暴言・どなる・言葉で傷つける」をやめる
子どもの心の中によいメッセージを「録音」していこう
④わざとなの?誤解から解放される
「親を困らせようとして、わざとやっている」と思うのは誤解