青山透子の作品一覧
「青山透子」の「日航123便墜落事件 四十年の真実」「マンガ 誰も書かない「真実」 日航123便はなぜ墜落したのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
日航123便シリーズの本を読むのは、この本で4冊目になる。私の場合、最新作の『40年目の真実』から読み進んでいき、デビュー作の『日航123便墜落の新真実』へ行き、次に『JAL裁判』を読み、現在は本作品を読み終わったところである。残りのシリーズ本4冊も読むことになると思う。ひとりの作家の本を何冊も読むことはそれだけその作家の世界に入り込んでいることを示している。それはこの上なく幸せな瞬間なのである。これまで私もいろいろな作家の本を読んだし、一度好きになるとずっと追求しないと気がすまないタイプで今日まで来た。青山透子氏の本も、完全にその説得力にノックダウンさせられたような、言いようのない感動に浸っている。この『日航123便墜落疑惑の始まり』も序章からして文章が波打っている。非の打ち所のない文章というか、ここをこうすればいいのにと思う箇所が見当たらない。原稿用紙にして結構な枚数になる長編なのに、読んでいて飽きることがない。一定のリズムで書き進み、平易に表現しているところが素晴らしいと思う。これだけは絶対に訴えたいと思うことを誰にも分かるように書いている。つまり、文章に芯があるわけである。
520名の犠牲者を出した大事故であるにも拘らず、時の総理大臣中曽根康弘は、大惨事を知った日から3ヶ月後に事故現場を訪れたということである。自衛隊トップの指揮官が、地元の人やボランティアの人、医師や看護師、警察官、JALの従業員の人たちが阿鼻叫喚の世界の中で必死になって生存者の捜索と遺体の運搬処理で駆けずり回っている時に、静養先でゴルフ三昧、プール三昧で過ごしていたのである。こんな恥ずかしい情けない政治家はいらない。彼はひとりの人間として、とうとう亡くなるさいごまで真実を国民に伝えなかった。日本の航空自衛隊のミスで524名の乗ったジャンボ機を、ミサイル誤射したということを隠し、アメリカのボーイング社の修理ミスということにしてしまったのである。その3ヶ月後に『プラザ合意』なるものが締結されて日本は未曾有の円高不況に陥った。
最高裁では再審請求が却下され、遺族に補償金を配ったことから終わったことになってしまった。
青山透子氏の著書8冊を、是非、裁判官に熟読して頂きたいと思う。心ある裁判官ならば必ずリアクションを起こすはずである。
Posted by ブクログ
『JAL裁判』を読み終えて痛切に感じたことは、前にもこのブグログで触れたが、中曽根康弘という総理大臣(当時)は稀代の悪である。日本の航空自衛隊によるミサイルの誤射という事実を覆い隠し、アメリカの横須賀基地着陸の許可も断り、被弾した状態で30分も日航123便は天空を彷徨い続けた。その挙句に御巣鷹山に激突したのだった。アメリカの助けと基地の受け入れを即座にしていれば何人の人が助かったか分からない。政府と自衛隊で自分たちのミスが明るみに出ることを恐れ、証拠となる物をその日の夜の内に焼き尽くしてしまったのだ。その間に墜落場所を特定できない旨をマスコミを通し世間に流させ、隠蔽の仕業が済んだところでOKを出した。その間にも生存者は声にもならないSOSを発信していたのである。この所業のすべてを中曽根康弘は承知していた。いや、むしろ、指示していたのではないかと思われる。それと並行して、問題は事故を起こしたあとの政府とJALの言動である。その克明なやり取りが本書に書かれている。政府と日本航空がグルになって被害者の遺族に過分の補償金を配ればそれで一件落着とでも言いたいような態度に出た。和解をし、補償金を払ったのだから終わりであるという一点張りだ。本書に示された日本航空の数々の悪事は、見逃すことはできないし絶対に許されない。その信じられない事実を多くの人に認識して頂きたいと思う。中曽根康弘の息子で昨年引退した中曽根弘文などは、現役当時この話が出ると豹変して周囲を黙らせるほどであった。
生涯を通してこの問題に尽力されている青山透子氏には敬服する。そして、氏の書き進める文章は非常に分かり安くて説得力がある。123便のシリーズ本のすべてが圧倒的な迫力に満ちている。ロッキード裁判の被告、田中角栄が無実だったように、吉備素子さんの主張するフライトデータ情報開示請求が全面的に受け入れらるよう願うばかりだ。陰ながら応援し続けたい。
Posted by ブクログ
あの日、空に消えた520の命をめぐり、事故原因は「圧力隔壁の破壊」として長く語られてきた。本書はその定説に真正面から疑義を投げかける。
青山透子は、公文書、公式報告書、証言、現場資料を丹念に突き合わせ、隔壁説では説明しきれない矛盾や欠落を一つひとつ掘り起こす。
とりわけ、機体挙動や音の記録、回収部品の状態など、周縁に追いやられてきた事実が再検証され、別の可能性が静かに輪郭を帯びていく。
真相とは、権威の言葉ではなく、積み重ねられた事実の側にある。本書は結論を急がず、問いを残す。記憶を風化させないために、私たち自身が考え続ける責任を促す一冊である。真実を覆い隠す社会でいいのか、権力の都合のままでいいのか。