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作品一覧

  • デカメロン・プロジェクト パンデミックから生まれた29の物語

    デカメロン・プロジェクト パンデミックから生まれた29の物語

    小説・文芸

    3.5
    1巻3,135円 (税込)
    コロナ禍の世界でなにが起きていたのか。アトウッド、ケレット、イーユン・リー、チャールズ・ユウなど、錚々たる作家の声が国境や人種を越えて響きあう、空前絶後のアンソロジー。
  • ダンシング・ガールズ:マーガレット・アトウッド短編集

    ダンシング・ガールズ:マーガレット・アトウッド短編集

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,376円 (税込)
    『侍女の物語』前夜のアトウッド 世界的作家アトウッドの初期短編集が待望の復刊。キャンパスで繰り広げられる奇妙な追跡劇(「火星から来た男」)、記者が陥る漂流の危機(「旅行記事」)、すれ違いから各々孤独を深める夫婦(「ケツァール」)、適性に悩む医者の卵がある少女に向ける感情(「訓練」)、下宿屋で巻き起こる異文化をめぐる騒ぎ(「ダンシング・ガールズ」)など――アトウッドのぞくぞくするような「巧さ」が詰まった七編を収録。あからさまにではなく、ほんの少しだけ垣間見せるというやり方で、日常に潜む違和や世界の綻びをアトウッドは示してみせる。 「ことに「キッチン・ドア」で描かれる、形のない、だがはっきりと肌で感じる破滅の予兆は、のちの『侍女の物語』や〈マッドアダム〉三部作のディストピア世界の前日譚と見ることもでき、世界のあちこちで不穏な狼煙の上がる二〇二五年に読むと、これを訳した当時よりずっと生々しい実感をともなって迫ってくる。およそ五十年前に書かれたにもかかわらず、これらの物語は少しも古びていない、どころか読むたびに「今」の物語として更新されつづける。そのことに何よりも驚きを感じる」(「復刊によせて」より)
  • 侍女の物語

    侍女の物語

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,870円 (税込)
    【カナダ総督文学賞受賞】男性絶対優位の独裁体制が敷かれた近未来国家。出生率の激減により、支配階級の子供を産むための「侍女」たちは、自由と人間性を奪われた道具でしかない。侍女のオブフレッドは生き別れになった娘に会うため恋人と共に脱出しようとするが……。辛辣なシニシズムで描かれた戦慄の世界。
  • 昏き目の暗殺者 上

    昏き目の暗殺者

    小説・文芸

    4.3
    1~2巻1,320円 (税込)
    1945年、妹のローラは車ごと橋から転落して死んだ。あれは本当に事故だったのだろうか? 年老い孤独に暮らす姉アイリスは、釦工業で財をなした町いちばんの名家だった家族の歴史と姉妹の来し方を振り返っていく……。ローラの手になる小説『昏き目の暗殺者』、次々と亡くなっていく親族たちの死亡記事、そして老女の回想が織りなすある一族の波瀾の歴史。稀代の物語作家が圧倒的想像力で描くブッカー賞、ハメット賞受賞作。
  • ペネロピアド 女たちのオデュッセイア

    ペネロピアド 女たちのオデュッセイア

    小説・文芸

    3.3
    1巻1,078円 (税込)
    ホメロスによるギリシア英雄譚『オデュッセイア』。男性的な叙事詩の中で、女たちの声は語られてこなかった。 オデュッセウスの帰還を待つ20年、妻ペネロペイアは国を守るため、噂話に耳をふさぎ、無鉄砲な息子を育て、財産狙いの求婚者らを追い払う。 その内心はいかなるものだったのか。12人の女中たちはなぜ殺されたのか――。 『侍女の物語』『誓願』の巨匠アトウッドが想像と語りの才を発揮した、新たなる傑作! 解説・小川公代 ★2025年6月 NHK Eテレ『100分de名著』(M・アトウッド『侍女の物語』『誓願』) 指南役:鴻巣友季子

ユーザーレビュー

  • 侍女の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    設定そのものの特異さをひとまず置いといても、ひたひたと迫り来るような、気がふれそうになるぎりぎりの重苦しさのある文体で、やっぱり名のある文学はすごい、と思わせてくれる小説。SNSの文章をいくら読んでも得られないものが小説には確かにあることを思い出させてくれる。
    緊急時の一時的な救済措置という名目で女性の財産を男性のものにする、という法案は現在の日本でも容易く通りそう…と思ってしまう。身の危険を顧みず反対する日本人男性…いるかな…。私だってある日突然こんな事態になったら反対の声なんて上げられないよ。
    そして電子マネーなんていとも容易く使用不可能になりますね…。

    解せなかったのは、
    『彼女は教育のある女性だったようです。当時の北米の大学の卒業生を教育があると言えればの話ですが。(笑い、一部から不満の声)しかし、そんな女性はそれこそ森のなかの木ほどたくさんいるわけで、何の手掛かりにもなりません。』
    の部分。コレって皮肉か何か?「女が」大学出たところで思考力なんか知れてるってこと??「当時の」大学はレベルが低かったってこと??

    0
    2026年09月05日
  • 侍女の物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    女性を「産む機械」として扱うディストピア社会。
    戦争があったかして世界が荒廃しそのような社会となったようだが語り手は直接説明はしない。時々、思い出したように断片的に提示される情報から読者が推測するしかない。

    オブフレッド、という語り手の名のおぞましさ。本名を名乗ることは許されず、「フレッドの所有物」と名付けられる。さしずめ日本なら「一郎の」というところか。出産できる性は貴重なはずなのに逆に社会のリソースとして管理される。徹底的に人間性を排除されて。

    中盤まではだらだらした締まりのない語りにイラつきながら読んでいた。出産のための「儀式」あたりからドラマとして盛り上がりを見せたように思う。このシーンはグロい。人工授精でいいだろと思うが宗教国家のためあのような形式になるようだ。

    終盤で語り手が語るとおり、この物語はある意味で不道徳だ。彼女は夫と子がいる身でありながら他の男に恋愛感情を抱き、抱かれに通う。この展開は、悪夢のような管理社会であっても感情までは制御できないという人間性の肯定だと受け取った。人は時に道を踏み外しても、誰かを愛したり求めずにはいられない。たとえ破滅が待っていても。哀れで愚かだが、だからこそ血の通った人間味を感じる。

    本編のあとの注釈によってこの物語がなぜオブフレッドの語りだったのかが明らかにされる。ギレアデが崩壊し、自然環境が改善されていることも。しかしこの注釈は希望ではない。性的なジョーク、地下女性鉄道を地下脆弱鉄道と揶揄する──女性軽視の精神は未来においても継続している。暗澹たる結末。

    0
    2026年08月29日
  • 侍女の物語

    Posted by ブクログ

    様々な抑圧が次々と提示され、すべて女性側に押し付けられる。男性がこれを読んでいいのか、いや男性こそ読むべきなのか、揺さぶられながら読んだ。すごい。

    0
    2026年08月16日
  • 侍女の物語

    Posted by ブクログ

    おもしろかった!翻訳家の鴻巣友季子さんのオススメの海外文学の一つとして知った。もう少し堅苦しい純文学かと思いきや案外読みやすく、かつ、40年以上前に書かれたフェミニズム作品とは思えない、テーマの違和感のなさ。…40年も経ってるのに違和感がないなんて…どうかしてるね、この世界は。今読む価値のある作品だ。

    架空の世界を描くSFディストピア小説である。1980年代〜90年代に崩壊したアメリカ合衆国のあとにできたギレアド共和国。妊娠率や奇形率が高まり、出生率が異様に下がった世界線。

    子供がなかなか生まれないため、ギレアド共和国では80年代を境に女は財産や名前を没収され、元の家族は奪われ、政府管理下に入った。出産能力のある者は侍女として司令官の家に派遣され妊娠に努める。出産能力がないもしくは反抗的な女は不完全女性として迫害される。そして、同性愛者やかつて中絶処置をしていた医師は処刑される。女は子宮としか見られていない世界だ。

    主人公はまさにその「侍女」として、ある司令官の家に派遣される。正妻はいるものの高齢なため子どもは産めない。神聖なる儀式として、正妻の監視のもと、排卵期に侍女は司令官と交わる。侍女の日常に自由はない。街で見かける侍女仲間は妊婦に対して嫉妬し、妊娠に成功した侍女は膨らむ腹を見せびらかしてマウントを取る。

    時折女は考える。かつての私の夫は、私の娘は、生きてるだろうか?あのころの自分の他愛もない日常、仕事、収入、すべては自由だったと。そして仕事や銀行口座を没収されたとき、夫はすぐに妻(自分)を夫の所有物として扱うようになったことを回想する。

    面白いのは、これが、200年後のギレアド共和国崩壊後の学会で発表されている歴史の資料の発表だということがラストにわかること。そのメタ構造に、突然夢から覚めたようにハッとする。200年後は、どんな世界になっているのだろう。

    この作品が出版された38年後の2023年に、なんと続編が出ている。読まねば。
    ちなみに、Wikipediaをみると、こんな↓記述があるけどホント??去年??ちょっと怖いですね。
    「…(中略)…また保守化を強めるアメリカ各州では本書を危険視する意見が強まり、2025年4月の時点で、全米32州の約5000校で閲覧禁止処分を受けていると報じられている。」

    0
    2026年07月27日
  • 侍女の物語

    Posted by ブクログ

    酸味の強い木苺のジャム。もしくはコンフィチュール。
    構造と体制を書くのではなく、あくまでその世界の人間と感情を書いているせいか「侍女」の通る庭の草の匂いまで感じるような生々しさがある。穴だらけの彼女の主観で情報を集め状況を理解していくのは少し苦戦するけれど、その構成も意図したものであるというまとめが好み。最近のSFで何度か見た構成だがこれが元なのかもしれない。

    0
    2026年05月05日

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