作品一覧

  • 寡黙なる巨人
    4.3
    1巻495円 (税込)
    【第7回小林秀雄賞受賞作】国際的な免疫学者であり、能の創作や美術への造詣の深さでも知られた著者。01年に脳梗塞で倒れ、右半身麻痺や言語障害が残った。だが、強靭な精神で、深い絶望の淵から這い上がる。リハビリを続け、真剣に意識的に〈生きる〉うち、昔の自分の回復ではなく、内なる「新しい人」の目覚めを実感。充実した人生の輝きを放つ見事な再生を、全身全霊で綴った壮絶な闘病記と日々の思索。
  • 春楡の木陰で
    5.0
    1巻495円 (税込)
    世界的免疫学者である著者が、初の留学で住んだ1960年代のデンバー。下宿先の老夫婦との交流、ダウンタウンのバーに通って知った豊かなだけではない米国の現実。戦争花嫁だったチエコとの出会いと30年に及ぶ親交。懐かしくもほろ苦い若き日々――。回想の魔術が、青春の黄金の時を思い出させる。そして脳梗塞となって、その重い病との闘いのなかから生まれる珠玉の言葉。自伝的エッセイ。
  • 好きになる分子生物学
    値引きあり
    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    すごーくよくわかる、分子生物学の入門書。ユニークなイラストと堅苦しくない日常的な言葉を使った解説で、楽しく分子生物学を学ぶ。病気や遺伝子治療などについてもくわしく説明した。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 多田富雄 からだの声をきく
    3.8
    1巻1,232円 (税込)
    生命とは何かを問い続け、究極の生命表現としての能に行き着いた免疫学の雄の思考を一冊で。STANDARD BOOKS第2期完結
  • 生命の意味論
    -
    1巻1,265円 (税込)
    伝染病も老化も死も、官僚制も企業も大学も、「免疫」からはこう見える! 『免疫の意味論』(大佛次郎賞)を凌駕する圧倒的スケールで描かれる、稀代の免疫学者による「超」生命論。(解説:養老孟司) 「私はこの本で、生命の持つあいまいさや多重性、しかしそれ故に成り立つ「超(スーパー)システム」の可能性について考えた。そこには「不気味さ」と「美しさ」が紙一重で同居している」――「まえがき」より [目次] まえがき 第一章 あいまいな私の成り立ち 第二章 思想としてのDNA 第三章 伝染病という生態学(エコロジー) 第四章 死の生物学 第五章 性とはなにか 第六章 言語の遺伝子または遺伝子の言語 第七章 見られる自己と見る自己 第八章 老化――超(スーパー)システムの崩壊 第九章 あいまいさの原理 第十章 超(スーパー)システムとしての人間 参考文献 あとがき 解説 多田富雄さんと私 養老孟司
  • 最終講義 学究の極み
    -
    1~2巻1,386円 (税込)
    日本の知の礎を築いたのは、飽くなき探求心を持ちつづけた学者たちだった。土居健郎は言う、「まず「わかる」とはどういうことかということをわかる必要があるでしょう」。禅の本質を説く鈴木大拙、インド思想史に人類史的な普遍性を見た中村元、心理療法の目的を自身の物語の発見に見いだした河合隼雄、人間と自然の関係の変化が歴史学に課題をもたらしたと指摘する網野善彦……。日本を代表する「知の巨人」たち、その学問の総決算ともいえる最終講義を精選したアンソロジー。「学究の極み」篇では、日本の知の礎を築いた学者たちが生涯をかけて追究した研究テーマ、その集大成を披露した講義を収録。冒頭に各講義の要約を付し、難解な講義も概要をつかみやすくした。推薦・若松英輔
  • はじめての能
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 これだけは知っておきたい名作50選!「あらすじ」と「オールカラー写真」でわかる能の入門決定版。・知っておきたい能の名作50選を解説。・舞台をより深く楽しめる「あらすじ」と「オールカラー写真」。・はじめての能楽鑑賞から学び直しまで!能は、あらすじを知ればもっと楽しめる!はじめて能楽を鑑賞する方におすすめの入門書です。能の演目を、「男」「女」「鬼」にジャンル分けしてあらすじと見どころを紹介。演者自らが語る「翁」「道成寺」も必読!予備知識を持ち鑑賞すれば、物語の奥行きや古典文学・思想の世界が鮮やかに立ち上がります。美しい舞台写真とともに、能の魅力を深く伝える一冊です。 ※本書は2015年に小社より刊行された『新版あらすじで読む名作能50選』の内容を再編集したものです。

ユーザーレビュー

  • 春楡の木陰で

    Posted by ブクログ

    メインは前半の3篇。デンヴァーの研究所に留学していた時に知己になった3人の女性――下宿の大家の老婦人、バーメイドの中年女性、中華レストランの日本人ウエイトレス――それぞれへのレクイエム。よもや自分がこういう形で人の心に残るとは思ってもいなかったかも。
    後半には、免疫学者ニールス・イェルネ(1984年ノーベル賞受賞)についての一篇もある。聖者のような、ただの偏屈者のようなイェルネ。遠巻きに心酔する著者。これも静かなレクイエム。
    興味深かったのは、著者が「玉」を取り去った話。前立腺がんの治療のためだったが、風通しがよくなって、そして嬉しいことに煩悩もなくなった。その夜見たのは「羽化登仙の夢」だった

    0
    2025年05月05日
  • 寡黙なる巨人

    Posted by ブクログ

    60代半ばにして脳梗塞に倒れた免疫学者は、右半身の自由と言葉を失う。倒れる瞬間のこと。動かなくなった体のこと。病室のベッドでのこと。リハビリ。科学者は自分の体でさえ、ここまで客観的に観察し言葉にできるのかと驚く。と、同時にこの国での障がい者の暮らしにくさを思う。闘病記でありエッセー。

    0
    2023年04月26日
  • 寡黙なる巨人

    Posted by ブクログ

     尊敬する経営事務幹部職員さんから「社会科学の目と構え」を学ぶ上で、参考になる1冊があるとの紹介を受け購読した。本来、人に薦められた本を読むことはほとんどないが、今回の3冊は全て紹介書籍であり、自分でも珍しいと思っている。
     国際的な免疫学者であり、能の創作や美術への造詣の深さ、文学や詩集にも広い知識をでも知られた著者。2021年に脳梗塞で倒れ、右半身麻痺、言語障害、嚥下障害に対してリハビリテーションの日々を綴る。常に自死念慮にとらわれながら、日々関わるセラピストや家族・知人との交流もあり、深い絶望の淵から這い上がる。リハビリを続け、真剣に「生きる」うち、病前の自分への回復ではなく、内なる「寡

    0
    2022年01月10日
  • 寡黙なる巨人

    Posted by ブクログ

    凄いものに 触れてしまった!

    お前は ちゃんと 生きているのか
    お前は それで いいのか
    お前は そんなこと 言えるのか

    むろん 多田富雄さんは
    そんなことは 一言もおっしゃらない
    読んでいる方が
    自ずと 自分の「これまで」と「いま」を
    勝手に思い、勝手に考えさせられてしまう
    だけである

    折に触れて
    手に取ってしまう一冊が
    またできました

    0
    2020年07月15日
  • 寡黙なる巨人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。知の巨人が、脳梗塞による半身不随を得て新たなる巨人として生を得るまでの魂の記録。
    倒れて、動くことも話すこともできなくなった中で、再び生きることへの希求を見いだすまでの記録、後半はそんな新たな巨人の視点で過去を振り返り、国を動かし、「生きる」姿を描き出す。

    初めて読んだ10年前は、前半の闘病記の印象が強く、後半はさらっと読んだが、年を重ね後半の方が心に残った。

    0
    2020年04月11日

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