文芸社作品一覧

  • 生き抜く力 兵法者武蔵外伝
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    佐々木小次郎との巌流島での決闘で有名な宮本武蔵は剣豪とも言われる剣術家であるが、兵法家であり芸術にも長け、生涯をかけて「生きる道」を模索した探求者でもあった。本書は、幼少期の理不尽な上意討ちを目にしたことから始まり、島原の乱の戦いへの参加した折に目にした悲惨な状況などを通じ、彼が「剣禅一如」の境地へと至るまでの経緯を描いた異色の剣豪伝である。
  • 死の刻
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    ある日、有名私立進学校の湘南台旭日高校に、学校を爆破するという脅迫電話が入った。犯人はメールで、「明日三月二十五日十四時二十分までに、湘南台旭日高校を破壊しようとしている我々の動機を解明しろ」と指示してきた。校舎には、四百人もの生徒がいる。湘南台警察署は必死の捜査を開始する。犯人の動機は!? 爆破の時刻が迫る──!
  • 猫目堂
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    もう会えないはずの“あの人”にもしもまた会えたら…。大好きな犬をおいて旅立ってしまった少女、ある理由からクリスマスが大嫌いな女性、娘の結婚を祝うことができなかった男性、70年以上も愛する人を待ち続ける老婦人ーーさまざまな想いを持った人たちがこの店には迷いこんできます。あの人が、きっとそこで待っている。あちらとこちらの世界をつなぐ、山奥の不思議な喫茶店の物語。
  • ユリシーズ 「日本ミニバン」誕生物語
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    1990年、セダンが全盛の時代にミニバン開発の指令が出た。開発責任者の織田は、あきらめず、妥協せず、仲間とともに取り組む。そして、紆余曲折を経て、1994年秋、世間を驚かせる技術がつまった、日本初のミニバンが発売されたのだ。4年の歳月をかけ開発されたこの車は、萬田自動車にとって起死回生の大ヒットとなる。読む者を熱くする、モノづくり日本のプライドがつまった物語。
  • 瑠璃ノムコウ
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    ルリが突然いなくなった。天真爛漫で、周りを元気にしてくれる女の子だと思っていた親友の意外な一面。なんでもわかり合えていると思っていたのに……。判明する事実に驚き、つい抱いてしまう孤独感や不信感。それでも彼女を求め捜し続けるうちに、いつの間にか自分自身と向き合っていく。無意識にふたをしていた心の傷を乗り越え、成長する物語。第47回泉鏡花記念金沢市民文学賞受賞作。
  • アポカリプスの花
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    区役所に勤める29歳の葉子は、恋人の政博と暮らして7年になる。穏やかで優しく仕事熱心な政博。しかしどこか掴みどころがなく、本心がわからない。ある日葉子は、政博の過去を知っているという明日香と名乗る男と出会い…。汚した覚えのない床の染み、そこここに現れる不気味な蝿、不快な異臭、そして帰らない恋人。平凡な日常にぽつりと落ちた違和感が、波紋のように広がっていく。
  • 前世療法探偵キセキ
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    立春の日に2年連続で若い女性が殺された。犯人不明のまま今年も立春の日が近づいていた。精神科病院で院長を務める若き医師・小此木稀夕のもとに紀穂子という女性が現れる。稀夕は彼女によって、脅迫まがいの方法で前世療法を体験させられる。稀夕が「過去生返り」で見た3つの事件は「立春の日殺人事件」とどう関わるのか……? 現役精神科医が描く驚愕のスピリチュアル・ミステリー!
  • 死の名はワルキューレ
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    「一緒に飛んでもらえないだろうか、未来のドイツのために」。第二次大戦末期、独空軍中将ガーランドは、激化する米英軍の攻撃に対抗するため、極秘に製造を進めていた戦闘機「ワルキューレ」に乗り込む精鋭部隊を結成する。敵の300機に対し、わずかに5機! 圧倒的に不利な状況に置かれながらも、愛する人を守るため、愛する祖国を守るため、軍人たちは誇りを胸に立ち上がる。
  • 箱をあけよう メイの異世界見聞録
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    神社で働く22歳の芽衣子は、ある日、妙な男に赤い玉手箱を渡される。軽い気持ちで箱を開けると、なんとそこは海の上!? 男ばかりの商船に助けられた芽衣子は、メイと名乗り少年のふりをして船で働き始める。雑用係としての仕事、無人島の幽霊事件、お祭りの船競争、そしてイケメンのレヴィ船長にドキドキ!? メイの異世界での毎日は大忙し。元の世界に帰れる日は来るの──?
  • フェルメール・コネクション
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    長崎の旧家でフェルメールの真作が見つかった。新聞記者の森本は、調査で来日したクララと現地へ向かう。そこで見せられた古い手紙、全てはここから始まった。17世紀の偉人たちの秘められた交友と第二次世界大戦の封印された秘密を探る森本たちは、ロスチャイルド家とナチ残党の暗闘に巻き込まれていく──。史実とイマジネーションが緻密に織り込まれた壮大なスケールのミステリ巨編!
  • 人魚の島
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    南国の島、珊瑚島。そこで暮らす瑠璃は、元気いっぱいの小学生だ。ある日、砂浜に打ち上がっている『人魚』の琥珀に出会う。人魚の住む海に帰るためには、失くしたウロコを見つけださなくてはならないという。友達思いの瑠璃は、幼馴染の勇、美々、翔、健太とともにウロコを探して、島中を駆けずり回るのだが……。人も自然も澄み切った島で起こったひと夏の不思議なお話。
  • ラジオガール
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    1巻616円 (税込)
    目覚めたら女の子の体になっていた。寝間着姿でしかも全身傷だらけ。自分が誰かわからないし、この体が誰のものかもわからない。唯一わかるのは自分は男だったということだけ。そんな時ラジオから声が聞こえてきた。「ハロー! わたしラジオガール!」 ルミエと名乗る少女の声は、彷徨える魂だけが周波数を合わせられる存在だという。彼女と共に、自分と、この体の持ち主を探す旅に出る。
  • あの空、あお空
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    1巻616円 (税込)
    ※本作品は、過去に配信していた同タイトルの作品と同一の内容です。重複購入にご注意ください。 青い空の下、中、上──。地球の本当の姿とは。いたいけな少女、孤独なカラス、神様と星の使い。「地球の空の下は一体どうなっているのか知りたいものだな」宇宙の神様は“地球”にすごく興味を持っていた。どの星よりもあざやかな色を放っているから──読み進めていくと、「あなたの地球はどんな色?」と問いかけてくる。三つの視点から描かれる色彩豊かな童話。
  • 未来への扉
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    1巻616円 (税込)
    「ここが未来へ続く町だよ。この土手の向こう側に、ホスピスの家があるから行ってごらん。そこに音楽家の青年がいるから会ってごらんよ。それからぼくを必要としたら、この橋のたもとにおいでよ」(本文より)――近未来のロボットや、しゃべることができるフェニックスとの出会いから、少女がゆっくりと傷ついた心を癒していく――子供だけでなく大人の共感も呼ぶ一冊。
  • Gang☆Star
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    1巻616円 (税込)
    2010年代、アメリカの架空都市を舞台にしたアクションエンターテイメント。友のために下す決断は将来を制約し、成年後の人生を犠牲にすると理解しながら、主人公は極道になる。月日の流れは無情にも、人との情と絆を大切にする主人公の心を蝕み、感情を奪っていく。ひとりの男との出会いが、主人公の秘めた想いに火をつけ、組織と敵対させる。主人公が表社会にまで影響を及ぼすほど強大化させた組織、人間として生まれた魔物のようなボスとの抗争は、極小数での戦いを余儀なくされる。努力が報われなくても、積み重ねたものは心身に宿り、信念を貫きとおす姿勢は人心に影響する。絶望的な戦いの最中、主人公の生き様は、自分を助ける力になる。強さとは 友情とは 人としての在り方とは 極道として生きる主人公が答えのひとつを見出していく物語である。
  • カタカナノキモチ ひらがなのこころ
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    1巻616円 (税込)
    鋭い感覚で表されたひらがなとカタカナ。でもそれは、まるで不思議な言葉遊びのよう……。日々の中で芽生える感情を一つひとつ丁寧に掘り起こし、瑞々しい感性で言葉に置き換えた作品集。視覚的にもおもしろいユニークな試み、誰もが安心して入り込んでいける世界観が構築され、さらに綴られた言葉が直截に沁み入る作品も収められた、奥行きの深さを感じさせる詩集。
  • ぼくたち、ともだちだよ
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    ※本作品は、過去に配信していた同タイトルの作品と同一の内容です。重複購入にご注意ください。 幼稚園のころ、ゆうしのクラスにしょうたろうが入ってきた。それ以来二人はサッカーをして遊んでいつも一緒だった。そんな大の仲良しの二人だったが、ある日、しょうたろうが東京へ引っ越すことになった。別れの日、二人は泣きながら「また、あそぼーね!」「ぼくたち、ともだちだよー!」「うん! ずーっと、ともだちだよー!」とお互いにさけぶのだった。
  • 腫面
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    時は平安中期。戒定寺を乗っ取り、さらに殿上人となるため、あれこれと画策する豸恵と実仞。その野望の障害となる、清少納言の夫、橘則光の暗殺を企て、さらに藤原道長に近づくため、その妻に対して自作自演までして信頼を得ようとする。さて、豸恵らの野望は達成されてしまうのか。則光の命は、源頼信、高僧・治恵の運命は如何に! 最後に老婆の「腫面」顔になるのは誰?
  • 地球讃歌集 山へ行こう ~山ガール歌を詠む~
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    1巻616円 (税込)
    春「たんぽぽの黄色が元気くれるからきっと明日も歩いて行ける」、夏「夏山に紅色添えてヤナギランただそのままでいいよって笑う」、秋「風に揺れ秋を手招きススキの穂遠く深山もいつか日暮れて」、冬「見上げれば真っ白な雪きらめいて心に踊る光の音符」心がうきうきするような、歌の数々は、著者のまっすぐな気持ちが込められている。美しい写真とともに日本の四季を感じられる短歌集。
  • 堤のさくら
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    1巻616円 (税込)
    勝之が通学路にする堤に祖父が植えた一本の河津桜があった。脚に障害をもつ彼はいじめの標的にされ、中学で酷くなったが、柔道を習っている初恵だけがかばってくれた。悪童連が桜の枝を折っているのを見つけた勝之が注意すると喧嘩になった。学級崩壊になりかかるが、担任が変わると学級の雰囲気が明るくなった。勝之は一本桜では寂しいと思い、堤を桜並木にしたいと願うのだった。
  • この世異なもの味なもの …あの世は行かなきゃ分からない…昭和~平成~令和
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    珠玉のエッセイ集。大阪で生まれ、大阪で起業し、神戸の老人ホームへ。アベノ坂の幻/阪堺電車~昭和のデジャヴ/中学生、モーパッサンを読む/沖縄へ行こう!/どつかれ人生/そして親になる/阪神淡路大震災から二十五年/この世とあの世の境目/マイナス六〇デシベルの世界/わたしの独りごと/我が家のともしび/終の旅路/老人ホーム/此岸この世は仮住まい……(目次から抜粋)
  • 一人じゃないよ 佐倉あや童話集
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    1巻616円 (税込)
    誰もが一人では生きていけない、思いやりの気持ちを持ち感謝しながら生きることの大切さをテーマにした心温まる童話集。ケンカばかりのハリネズミくんとスカンクくんは仲良くなれるのか?(「ハリネズミくんとスカンクくんの霊界探検)」、弱虫で甘えっ子だったライオンくんが、ある日、遠い所でママに置いていかれて……(「ライオンくん、がんばって」)など7つの物語を収録。
  • ゆめこせんせいの別冊保育ノート
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    1巻616円 (税込)
    保育のベテラン、ゆめこせんせいの保育の信条とエピソードが、ユーモアに満ちた文章で綴られている。つぼみ組担任となった入園式の日から、3月の修了式までの日々が、春夏秋冬の行事を織り交ぜ紹介される。子供の好奇心を尊重し成長につなげる工夫のみならず、未熟な母親達のいたらなさも全て受け容れ心から寄り添い励ます姿には頭がさがる。保育の本質を捉えた、懐の深い作品である。
  • 伊那谷のしか
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    信州・伊那谷の自然を背景に、山里に暮らす家族の日常を細やかに描写した短編集。明治・大正・昭和を生き抜いた祖母の話をもとに全6作品を収録。表題作「伊那谷のしか」では、主人公の女性・志加さんの息子が姑にきな粉むすびを食べさせられて身体を壊した所から物語が展開していく。当時の山里の暮らしぶりや人々の人情が描かれ、日本の原風景を見せてくれるような作品。
  • 桜譜
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    1巻616円 (税込)
    阪神・淡路大震災で両親を失い、将棋の師の家庭で育てられた澤一樹は、プロ棋士となり、恋を知り、兄弟子や師と戦い、挫折して絶望し、そして生まれ変わる……。幼少期に負った心の傷を抱えた一樹の青春を抒情的に描くと共に、将棋界のしくみやAIとの対戦などを交え、伝統と現代の間で繰り広げられる将棋の勝負の世界をあますところなく堪能できる壮大な成長物語。
  • 始まりの人 (東洋先駆者列伝)
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    1巻616円 (税込)
    「この人を見よ」と叫びたい。来ることのない永遠に向かって種播く人! それが、始まりの人である。次の時代に向かって序文を書き、時代に先駆けて序文を生きた序文作家と言えば、西洋ではニーチェであろう。それに対して東洋では?───中国編…釋道安、慧可大師、李卓吾、譚嗣同。日本編…最澄、村田珠光、藤原惺窩、吉田松陰。8名の東洋先駆者列伝。
  • クオリティ オブ デス 心優しき死神たちの物語
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    1巻616円 (税込)
    人はどこまで「死の価値」に手を加えることができるのだろう。早苗は、些細なきっかけで病理の道へ進んだ。多くの剖検を担当するうちに、幼くして亡くなる命、自殺、認知症、老人介護、終末期医療など、様々な命と人生の終焉を深く考えるようになる。命の瀬戸際で、人は何を思い、何ができるのか──。豊富な医療体験から綴られる、いつの日か「死」に向かうすべての人への問題提起の書。
  • 危険教育
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    1巻616円 (税込)
    「こんなに美しくて、すてきな所に、殺人なんかは起こってほしくはないわ」。世界遺産の日光を訪れた、「しゃくなげ山荘」に泊まる男女学生、引率する老教授、古生物学者、旅行記作家、一人旅の女性、『かつら荘』の客など、他にも個性豊かな登場人物ほとんど全てが怪しく思え、結末が予想不可能な物語。千手ヶ浜を舞台に、アメリカから来た老若男女によって繰り広げられるミステリー。
  • 奥出雲風土記 「世津子とお婆々」
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    1巻616円 (税込)
    昭和初年。馬木村に嫁いできた世津子は、留守がちの夫に代わり家を守っていた。隣家のお婆々は、そんな世津子に寄り添う。大馬木川の大改修が行われることになり、外から人が来て、村人も工事に関わったりして、閉鎖的だった村にさざ波が起こる。世津子もまた、思いがけぬ身の上になるのだった……。奥出雲の風土、風習、気風の中で育った著者の、郷土愛に満ちた力作。
  • 当世具足症候群
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    1巻616円 (税込)
    著作の多い著者における初の詩集。「詩は音楽的な存在」という考えのもと、第一部では人間心理の持つ「気」の奇異さを追究し、ある部分では逆説的に、ある部分では大真面目に、結果、「音楽で言う『スケルツォ』(諧謔曲)」的な味わいを出そうと試みている。第二部では、高校三年生の二学期頃に着想したものも含めて集大成的に多くの詩歌作品を収録。巻末では第一部のテーマ曲の楽譜も載せている。
  • 死への旅列車
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    記憶喪失のエスポワールは列車に乗って旅に出る。最初に下車したのは遊園地の町。パレード楽団の団員試験を受ける少女レーヴの練習に協力することに。1週間後、レーヴと親との和解を見届け次の水族館の町へ。そこで出会ったのは、愛し合っているのにそばにいられない恋人たち。3つ目は映画の町。降り立つ町で出会う人々と交流しながらエスポワールの記憶の断片がよみがえっていく。
  • アラ20歳の私が想うこと
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    1巻616円 (税込)
    慎重に言葉を選び、丁寧に紡いで織りなした若々しい詩集である。テーマは人間の営為や生き方。内省的な書き方に等身大の作者像が浮かび上がってくる。直面する数々の問題や苦労にも反発することをせず、ひたすら考え、感じ、内面に目を凝らす──作品から透けて見えてくる作者の姿は、このようなものである。弱く未熟な自分を恐れずに受け容れる勇気が眩しく美しく感じられた。
  • 百パーセントの最期 すい臓ガンの夫を看取って
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    ある日、40代の夫が、突然やせ始めた。病院での診断結果はすい臓がんで、余命は3ヶ月。衝撃と悲しみの中、それまで通り明るくあろうとする妻(=著者)。それは、夫との残された時間を大事にするための選択だった。──淡々とした言葉からうかがい知れる率直さ、ひたむきさ、そして夫への愛。在宅死に関して、また夫婦の在り方について、自らの体験を基に語ったエッセイ。
  • 桶狭間で死ぬ義元
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    強い今川家を目指し、検地や寄親・寄子制を導入するなど制度改革を行い、風通しが悪くなった古臭い家風を変えようと、当主として懸命に歩む義元。今川の東に北条、北に武田、西に織田という群雄割拠の乱世において、義元はいつしか「海道一の弓取り」と称されるようになる。甲相駿三国同盟を成立させ、今川家最大の繁栄をもたらした名武将は、篠突く雨の桶狭間で最後に何を想うのか。

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  • 隆家卿のさがな姫
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    目に入れても痛くないほど大事な娘の姫君に、「よくぞ帰り来たまいけるかな、こんのクソ親父がーっ!」と言われたのは、救国の英雄、藤原隆家。「誰に似たりや」とぼやけば、妻からは「殿にや」と呟かれる。時の権力者である道長のことなど微塵も恐れず、世間ではさがな者と評されている彼も、家では一人の父親だった。体は弱いが気が強い姫君の願いを叶えるべく、隆家が下した決断とは。
  • ニュー・ワールズ・エンド
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    富士山が大噴火を起こした。国外に脱出した瑠美は三つ子の姉ルリ子・流花と合流し、父の研究室で驚愕の真実を知る。富士山は意図的な爆破で、世界を混乱に陥れようと強大な組織が暗躍していたのだ。立て続けに起こる原発事故、ウイルスの拡散。世界の終焉は迫っていた。“見ない”長女ルリ子、“聞かない”次女流花、“話さない”三女瑠美、数奇なる三姉妹に人類の存亡が託される──!
  • サジュエと魔法の本 上 赤の章
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    魔導師の家系に生まれたのに、魔法が苦手な12歳の少年サジュエ。ある日、大賢者と呼ばれるおじいちゃんの家で不思議な赤い本を見つけるが、朱の書と呼ばれるその本を狙ってサジュエに魔の手が迫る…! 魔導師の少女リアンジュ、“盗み屋”稼業のルイジとリンダ、国際魔導師機構、そして大陸を支配しようと企む邪導師。4つの書をそろえるのは誰か!? 本格ファンタジー待望の文庫化!
  • 奇跡 強運 幸せのヒント
    完結
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    全1巻616円 (税込)
    誰でも自ら動き出せば、奇跡は必ず起こります。それは生きていることに喜びを感じ、自ら奇跡を受け入れる心の準備から始まります。原動力は「笑顔」。重要なのは動き出すタイミングです。素直に心の声に従って行動してください。必ず幸せを大きくしていく方法は見つかるでしょう。数々の苦難を乗り越え、幸運を手にした中国人女性事業家、馬英華が語る開運へのメッセージ。
  • 100万分の1の奇跡
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    1巻633円 (税込)
    「奇跡」そんなもん、存在なんてしない。――うだつのあがらない、駄目サラリーマンの僕は、突然のバイク事故でこの世を去ることに。 しかし、スサノオの目に留まり、八十八日間の命を与えられることになった。 限られた時間のなか、周りで巻き起こる数多くの超常現象を経験しながら、決して三十三年間考えることもなかった「死ぬこと」、「生きること」について僕は向き合うことになる。 果たして奇跡はあるのだろうか… 衝撃の感動作がいよいよ登場!
  • 死の臓器
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    熊本県A市の日野誠一郎は聖徳会日野病院の医師で、泌尿器科の部長をしている。ある日、日野医師は、A警察より、任意の取り調べを受ける。容疑は、「臓器売買」の疑いだった。手をこまねいて、死を待つばかりの患者に、日野医師は、レストア・キッドニ(修復腎)、がん患者から摘出した腎臓の移植手術を何度か行っていた──。「臓器移植」をめぐる医療サスペンスの傑作!
  • 神様のレストランで待ち合わせ
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    ここは人生の最後にもう一度会いたい人と待ち合わせをするレストラン。たった一人にだけ会えるこの場所では、皆あたたかな思い出を胸に、期待を込めて相手を待つ。すぐに会うことができる人もいれば、ずっと待ち続ける人もいて──。読み終わったあと、世界が少し愛おしくなる、人生のきらめきを鮮やかに描いた、運命の人との7つの再会を描く連作短編。
  • 暴走弁護士
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    1~3巻638~770円 (税込)
    深夜、トラックが時速115キロで走行し、走行車線に入ろうとした乗用車の後部座席に追突した。実況見分をした警察は、ただの交通事故から、計画的な事故の可能性を疑いはじめた──。暴走族から弁護士になった真行寺は、殺人未遂で立件されようとしているトラック運転手の弁護をするため、事件の背景を調査し、驚愕の真実にたどり着く!!
  • テディーズ・アワー 戦時下海外放送の真実
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    無敵を誇った「バンクーバー朝日」は真珠湾攻撃を機に解散。すべての日系人は強制収容所へ送られる。ところがそんな時、元エース・テディ古本は密かに日本に入国しNHK英語アナウンサーとなっていた。軍国主義の嵐が吹き荒れる中でテディがとった驚きの行動とは? テディは日加の懸け橋となり愛する家族やチームメイトを救えるのか? 歴史に埋もれた壮大な物語がふたたび幕を開ける!
  • バンクーバー朝日 ~日系人野球チームの奇跡~
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    100年前のカナダに、伝説の日系人野球チームがあった。その名は「バンクーバー朝日」。過酷な労働と貧困、苛烈な人種差別に苦しむ日系人にとって、彼らは唯一の希望の光だった。日系人排斥暴動をのりこえて力をつけ、あくまでもフェアープレーを貫きとおす選手たちの情熱は、徐々に白人たちの心も動かしてゆくのだが……。カナダNo.1になるまでの実話を描く感動のストーリー!
  • いつか天使が舞い降りる
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    1巻660円 (税込)
    全寮制の高校に入学した真菜は、ある女子生徒にひと目で夢中になってしまう。理子という名の彼女の存在によって、真菜の毎日は輝きはじめる。しかし、真菜にはずっと悩みがあった。高校の入学が遅れた理由、それは父親の事件があったからだ。父への怒りと、憧れや友情だけでは片付かない理子への思いを抱えて寮生活が続く中、問題を抱えるのは真菜だけではないことがわかって──。
  • 新編 日本中国戦争 怒濤の世紀 第一部 中国異変
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    1~3巻660~891円 (税込)
    2021年夏。中国内部に異変あり。権力闘争に、国を憂える少壮青年将校団が決起、軍事クーデターにより、中国の政権を握った。若手中心の軍事政権は、地方の分離独立を許さず、その象徴としての台湾の独立を阻止しようと軍事攻勢を開始する。中国海軍は南シナ海の覇権をめざして、南沙諸島の台湾領有の太平洋島攻撃を開始する。中国動乱が日本の存亡の危機に発展する!
  • マインドエラー
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    章敬は春から通うはずだった大学のキャンパスを東日本大震災で失い、怠惰な日々を送っていた。そんなある日、声をかけてきたのは近所の幼馴染、果瑠。美容専門学校に通っているという果瑠は、死への願望を冗談めいて話す。数日後、彼女は自宅の屋根裏部屋で無残な遺体となって発見された。直前、章敬のバイト先で妙なDVDを借りていた果瑠。その死は自らの意思なのか、殺人なのかーー。
  • 予断捜査
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    「一家が惨殺されるという放火殺人事件が発生しました」同僚と北海道旅行を楽しんでいた妹は、遺体の安置してある病院に急いで向かった。M警察署内三階の大会議室に一家殺人事件の捜査本部が設置された。父親はW大学の教授で、次期総長選を控えていた。捜査本部は、怨恨の線から捜査を開始した。すると、殺された姉の婚約者の存在が浮上した。驚愕の真相に迫った社会派ミステリー!!
  • 叫ぶ臓器
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    先月まで、全日健康薬品の社員で、中国の上海工場で薬品管理部門の責任者をしていた兄の勤が、不通渓谷で遺体で発見された。勤は帰国後、成田空港から行方不明になっていた。兄の死から数日後、妹の紘子のもとに、中国から投函された兄からの手紙が届いた。その紙面には、「法輪功、悪魔のゼンニッポリン」と書かれていた――。「臓器移植」の闇をするどく抉る、衝撃の医療サスペンス!!
  • 北からの使者
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    テレビでは連日連夜「小泉首相が平壌を電撃訪問」のニュースが報じられていた。その直後、横浜の寿町の市営アパートで老女が殺された。伊丹夏生は、元陸上自衛隊員で、除隊後、カレン族の解放軍の傭兵として戦っていた。焼肉店を経営する朴昇一は、密かに伊丹と連絡を取り、彼の帰国をうながした。伊丹は朴から、寿町で殺された母親のことを話され、殺人の動機となった手紙を見せられた!?
  • 死刑台の微笑
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    三人の少年によって、ひとり娘を惨殺された母親は、娘の無念と悲しみを晴らすため、会社を辞して、地裁での意見陳述に全てを賭けた。地裁で、三人の裁判を傍聴し続けた母親は、娘を殺害した三人の凶行を知るにつけ、憎悪を増した。死刑判決を望む被害者の母に立ちはだかる、少年法。判決を有利へと導く加害者の弁護士たち。少年審判を抉る問題作!
  • つかまり屋
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    殺人事件の容疑者として誤認逮捕された経験を持つ阿部は、幼少期より警察に憎しみを抱いていた。時は経ち、彼は「つかまり屋」として暗躍する。そして、ついにきた殺人犯としてつかまるチャンス。犯罪とは、創るもの──周到に用意された筋書きに警察は翻弄される。知謀をめぐらせ、巧妙に犯人の身代わりとなる男と犯人逮捕に焦る警察との攻防を描く推理小説。どちらに軍配が上がるのか。
  • 丸亀ナイト
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    とあることがきっかけで、謎の手紙を預かった高校生カメ。中には現金100万円と多額の預金通帳、そしてメモが。不審に思いつつ、指示に従って見知らぬ男にすべてを託すのだが、それは街中に仕掛けられた壮大なプロジェクトの始まりだった。手紙に関わり失踪した大学生と、カメたちを妨害する男たちの正体は? 手紙が繋ぐ人たちに、ある共通点が浮かび上がる!「有言実行くらぶ」シリーズ最新作。
  • たまゆら
    -
    青と赤の双つの星の怪しい飛行の一件は、様々な噂をうみながら、月日と共に迷宮入りとなった。目撃者の一人である龍一は、これを「女の生首(だれかが自分を呼んでいる)」と見た。そんな中、とある求人欄に、以前の生首に似たイラストを発見する。導かれるように面接に行った龍一は、そこで美少女・依子と出会う。依子の家族にはかつて驚くべき奇蹟が起きていて──。解説/東雅夫
  • BAMBOO GIRL
    -
    高校1年生のソラは、天体観測の途中で数多の流れ星とともに落下する不思議な物体を目撃する。駆けつけると、そこには緑色の髪をした女の子が立っていた。ヒカリと名乗る少女はソラの高校に転入し、すぐに学園のアイドルとなっていく。ところが、ある日二人は謎の組織に誘拐されて……。ソラとヒカリ、愛し合う二人の世界は、学校を、日本を、やがて地球を、宇宙を巻き込んでいく──。
  • 籬の菊
    完結
    3.0
    兵部の君こと源基子は、東宮・尊仁親王の第一王女に仕える女房。ある日乳姉妹の中納言の君から「京極殿(右大臣藤原師実)の子を授かった」との手紙が届く。乱れた世相の中、東宮御所には怪物・鵺が現れ、妊娠した中納言の君はやつれ果て、兵部も御所に「穢れ」を持ち込む。事態は人智を超えて錯綜し、愛憎の糸は複雑に絡み合う。時代を超えて紡ぎ出される平安デウス・エクス・マキナ劇。
  • 石田三成(秀吉)VS本多正信(家康)
    -
    豊臣家による専制的中央集権体制の確立を急ぐ石田三成と、その最終標的である徳川家の存立のために策謀をめぐらす本多正信。豊臣秀吉こそ天下人になるべき存在とする石田三成と、天下を治めうる実力者徳川家康こそ天下人たるべしとする本多正信。時代を動かした豊臣秀吉と徳川家康の家臣を対峙させ、参謀の視点で見る「天下統一」。
  • 有言実行くらぶ
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    憂鬱で退屈な学校で、次々と掲示板に貼り出された謎のメッセージ。不可能と思われた「犯行予告」だが、確実に実行されてゆく。いったい犯人は何者なのか? そして彼らの目的は? 久々に告げられた驚きの予告に、学園中が注目するが……「イヌとネコの暇つぶし」「天使の条件」「有言実行くらぶ」「幸福の呪文」「子イヌ」の五話を収録。イヌ、ネコ、カメが巻き起こす爽快学園ストーリー!
  • AI彼女
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    1巻693円 (税込)
    国語の教科書を読んで一緒に優しい大人になろうよ。 国語の教科書とは、我々に与えくれた価値ある文集だ。 それはコミュニケーション能力を鍛えるだけではなく、自己認識と他者理解の能力も育て、感受性も育て、他人の気持ちが分かるようになってくる。 この能力は、イマジネーションから生まれる。それは同時に嘘を吐く能力も身に付くが、真理の探究にも、美の表現も、役立つ。 それは、最高のイデアの真善美に目覚める事である。 動物は、嘘を吐かないが人間は嘘を吐くから嫌いだという人間は、人間に与えられたイマジネーションの偉大さを知り、人間として生まれた事を喜びだと感じて欲しい。 そのために、ワンさんは、ここに最初に登場する不幸な3人のAI少女に再度、それぞれ国語の勉強をさせて未来があり中身のある魅力的な女性に変身させるのであった。
  • この世界にいるあなたに、ラブソングを
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    1巻693円 (税込)
    物語は淡路島のリハビリテーションセンターを舞台に、舞台事故で半身不随となった人気アイドル・空が、秋五や瑠璃、マネージャー雪菜らに支えられ、凍りついた心を剥がすように、絆と旋律で歩みを進める。開幕と終幕が深く結びつき、奇跡の復活ライブへと誘う感動の再起劇。笑いと涙を誘う多彩な患者との交流が、人々の悲しみと希望を深く響かせる。
  • 宇宙絵馬の ポエム『銀河 ロマンス』
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    1巻693円 (税込)
    混沌と欲望に揺れる地球に、自由でやさしい想像の光が差し込むような幻想的詩集の第2弾。表題でもある前編は、神への祝詞のように宇宙と地球を結んでいく。後編では四行詩として「愛」や「平和」への希望が星々の名を借りて謳われる。「人 心呼吸を/いつも 心掛ければ/新しい言葉たち/地球を 優しく くるんでくれる」([新 心呼吸]より)
  • 掘割の水に映った桃の月 仙台堀の金太郎 捕り物控
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    寒戻りの夜、掘割に浮かんだ油問屋の手代と花魁の死体。心中と断じた同心を尻目に、十手を操る少女“金太郎“が真相を追う。油の利権を巡る闇、法乗院組、そして彼岸花の女剣客──江戸の水路を舞台に、粋と情と謀略が渦巻く連作捕物時代小説。幼馴染の塩売り惣太や木場鳶の若衆と潜入捜査、さらわれた浅草小町の行方、桃の月の夜に隠された約束の刃が血煙を呼ぶ。
  • 泡となって消えるまで
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    珊瑚島に身を寄せていた歌帆は、同じく島に流れ着いた若者たちと平和だが退屈な日々を過ごしていた。そこへリッチという人物がやってきて、島の復興と発展を唱え始める。夢のような計画、歌帆たちは夢中になって協力するが……。前著『人魚の島』の続編である表題作「泡となって消えるまで」他、別れの悲しみを乗り越えた先にある希望を描いた短編4作を収録。
  • 星空のコンサート
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    1巻693円 (税込)
    孤独な境涯の青年、小林すぐるは六月の雨の日、仔猫とバイオリンを拾う。それがすべての始まりだった。楽器店主の勧めで楽団に入ったすぐるだが、大地震とその後の停電が原因で風景と生活が一変してしまう。自分にできることはないだろうかと思ったすぐるは、仲間たちとミニコンサートを開こうとする…。音楽で人とつながった青年が、今度は地震で傷ついた人々を音楽で励まそうとする物語。
  • えーあいの愛を教えて
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    「愛することを諦めないで」2100年の日本では、ヒトとAIが共に暮らしている。ノアとソウは、AIのムサシに勉強を習い育った。ノアはピアノに特異な才を見せ、ソウは父と同じAIの研究者を目指していた。成長したノアは、ムサシを愛していることに気づく。だが、ムサシはノアの思いに応えられない。ソウもまたずっとノアを愛していた。ノアとムサシ、ソウの三人が選んだのは?
  • さよならシアトル
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    1巻693円 (税込)
    韓国出身アメリカ育ちのジーウは、有名ブランドのシアトル店で頭角を現し、日本の表参道店の支店長に抜擢された。旧態依然の表参道店で大胆な改革を行い、周囲を驚かせる。私生活でも、シングルマザーとして息子エドワードを育てつつ、パートナー・ダニエルとの恋も進行中。そして夢である自身のブランドの立ち上げに着手するが……。華麗なビジネスウーマンのサクセスストーリー!
  • べビーズ・イン・カー
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    1巻693円 (税込)
    「ハルはなんで音楽やっているの?」「俺は…」高校生のハルは、同級生のヒロに誘われてバンドを始める。仲間たちとの曲作り。初めてのライブでの高揚。卒業後も活動を続けるハルだが、メンバーは脱退し、グループは解散する。それでも、ハルは音を奏でるのは止めない。そう、音楽は自由だから。青春の葛藤と音楽への情熱が交錯する熱い物語。
  • 辛気くさい恋はお好きですか
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    1巻693円 (税込)
    大企業の令嬢と、彼女に振り回される青年。これは恋? 鹿能は若い女性と知り合うが、大企業の会長の葬儀の花を納品した際に再会、会長の孫娘、季未子と知る。季未子には祖父が勧める片瀬との縁談話があるが、季未子は縁談を断る口実として鹿能に協力を依頼する。なぜと困惑する鹿能だが、強引な季未子に魅かれていき、片瀬とはっきり別れようとしないことにモヤモヤする。そして…。
  • 善哉 荒瀬 裕 詩集
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    1巻693円 (税込)
    小さなアパートのコンロの上、母が最後に作っていたのが鍋いっぱいの善哉であった。この光景の向こう側に母の思いと一生が貫いている。表題の詩をはじめとする39編を収めた初詩集。付録のエッセイも詩的散文。「ページを繰る/一刹那/長い時を経て/いにしえの/あの詩人が/ひょっこり/この世に/顔を覗かせているような……/ノスタルジックな気分が/漂いだす」(帯文より)
  • 仮想部
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    1巻693円 (税込)
    大学2年の若葉こうは1年の並木かすみに突然コクられ、二人は付き合い始める。そして初デートの日。女性に慣れていない若葉を応援しようと若葉の仲間たちは二人のあとをつけるのだが、彼らもまた若葉と似たようなもの。そんな中、二人の心はどんどん近づき…。うぶな二人と彼らを応援する仲間たちの笑いと胸キュンの青春ストーリー! さあ、あなたもガチな恋の目撃者になろう!
  • 八十七歳、闇と光
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    八十六歳の時、右腕を折った。入院、手術、リハビリ。思うように腕が使えず、人生が終わった、と思った。まさしく闇の中にいた。しかし大好きな池波正太郎先生100周年という節目に、今書かなければという思いに突き動かされて筆をとった──。野球好きで恵まれた環境に育った少女が、結婚を機に夫の会社のために日本中を飛び回る。八面六臂の波乱の人生をおくることになった女性の自伝。
  • サワーの水面は夜明けに揺れる
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    1巻693円 (税込)
    同性の恋人に振られたばかりの茜と、アセクシャルで苦しむ太一。“普通”ではないと傷つきながら生きてきた二人が出会って意気投合し、互いの良き理解者となって距離を縮めていく。恋人ではなく、友だちともいえない男女の行き着く先は──。俳優や脚本家として活動している著者がLGBTQ+をテーマに描いた小説家デビュー作。本当の“多様性”とは何かを問う、ごく“普通”の愛の物語です。
  • ホテル ジャスミン
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    1巻693円 (税込)
    窓花は三年前に長谷川文学賞を受賞した小説家。作品を書き終えると「ホテル ジャスミン」で過ごす。コンシェルジュから極上のおもてなしを受け、スパやエステ、季節の料理を堪能する。窓花はピアニストの藤田と出会い、プロポーズされるが昔の恋人とも再会して……。春・初夏・秋・冬と移り変わる季節と揺れ動く恋心、ラグジュアリーなホテルライフを描いた恋愛小説。
  • 黄昏に
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    1巻693円 (税込)
    人生の黄昏を迎え…。定年退職後、一人でマンション住まいをしている真田幸信は、自由を楽しみながら、今後への不安と寂しさも感じている。幸信は、ふとしたことで知り合ったアラフォーの女性、矢島和子に慕情を抱くとともに、彼女の好意以上のものを感じる中で、希望を見出そうとするが…。高齢者を取り巻く問題、そして高齢男性の心の機微を描く小説。
  • ミイ
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    1巻693円 (税込)
    三毛猫のミイと少年ハルオは大のなかよし。毎日のように、ハルオが毛糸のきれはしを揺らしてはミイがじゃれついて遊んだり、ハルオの寝ているふとんにミイがもぐりこんで耳たぶをなめてきたり。でも、うむ子うむ子がほかの家にもらわれて、わが子と引き離されてしまうミイはどこかさみしげ。本当は親として子どもの世話をやきたかったのだ。そんなミイの気持ちを知るハルオは……。
  • しっぽのさきっぽ
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    1巻693円 (税込)
    「自分のしっぽのさきが見えないなんて! どんなにつらいことだろう……」山の中に、大きな、大きな、へびがいました。へびは、からだが動かず、自分のしっぽのことが、わかりません。大きなへびは、小さなへびに、しっぽの先を見てくるよう、たのみました。小さなへびが、ぼうけんの末、目にしたのは、なんと?! イラストもきれいな、こどもも、おとなも、楽しめるお話。
  • 鬼の萬年堂奇譚 ~ヤスケと栄~
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    1巻693円 (税込)
    時空を超える不思議な力を持つ鬼は、浮世絵師・北斎を訪ね、北斎の娘と知り合う。そこから始まる不思議な縁は…。表題作「鬼の萬年堂奇譚~ヤスケと栄~」のほかに、禁断の地で不思議な館に招かれた若神、介護ヘルパーの女性と独居老人の交流、おひとり様女性たちの友情などを描く「笠井さんの家」「小勝山の鳩と猫」「春山にて」「夢の景色」「ほな、な」などを収録。
  • 君という光
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    1巻693円 (税込)
    姫野凛は自分のせいで大事な人を二人も亡くしてしまった。そして、いつからか声が聞こえ始めた。「自分だけが大事なんだもんな?」「救いの手を差し伸べるふりをして」……自分は生きていてはいけない、しかし死ねない。姫野の前に現れた水橋怜羅は電車に飛び込もうとしていた。二人はお互いを助けようとしながら、「生きていていいのか?」という自問の答えを見つけていく。
  • 山姫の山姥と息子の金太郎の生き別れ
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    一家に双子の息子が生まれ、一人はお坊さんになりたいと志す。成長と共に別々の道を歩む兄弟。数年後、兄は妖怪と神々の話を持ち帰り、弟は結婚し家族を持つが、その嫁は異界の生き物かもしれない。妖怪との結びつきを秘めた家族の過去が浮かび上がる。兄と弟の運命や家族の秘密が複雑に絡み合い、彼らの真実を解き明かすドラマティックな家族の物語を描いた小説。
  • モゲラのGハン
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    1巻693円 (税込)
    Gハンはアレルギーだ。反応が起こると、クシャミや鼻水、涙が止まらない。鼻をよく掻くせいで、赤くなって今にもモゲてしまいそうだ。さらに小児喘息との診断も受け、その発作にも苦しめられる。けれどもGハンはそんな自らを「モゲラ」と呼び、あっけらかんと人生を受け入れていく。やがてGハンは、喘息の本当の原因を知る……。時には熱く、時にはおどけて語られる自伝的闘病小説。
  • エルフの森で眠りたい
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    小さな社が…見える。何かを祀っているのだろうか。なつかしい…愛しい、恋しい香りがする。きっと、これによって…ここまで導かれたような気がした。おそらく、ここが僕の場所。…僕がいた場所だったのだ。無双や転生なんて無いハード&ヘビーノベル。「歴史や人生に“もしも”は有る」「科学=魔法」など独自の斬り口で、この世界の正体を探索してゆく。
  • 悪い人だったら、よかったのに。
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    1巻693円 (税込)
    「私さぁ、幸せになっていいのかな? 許されない罪を犯したのに」かつて同級生をいじめるという罪を犯し家に籠もりつづける女と、彼女をそばで見守る男。そして二人の出会いも普通なものではなかった。二人はどうして同居にいたったのか。そして、男の決めたこととは? 罪とは? 幸せになっていいかどうかなんて、いったい誰が決めるのだろう…?
  • 弱むし
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    1巻693円 (税込)
    萬里子は生まれてすぐに母と生き別れたが、祖母に愛を注がれ育つ。実父と暮らすようになるが継母にきつく当たられる。やがて子のない叔父夫婦に引きとられ、萬里子は家で役に立つ子になろうと、健気に振る舞うのだった。表題作の長編「弱むし」と、心優しい恐竜と、足ることを知らない人間の愚かしさを描く「ブラッキオ氏」など短編5篇を収録。
  • 翼を狩る者と運命の乙女
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    羽衣伝説は生きている!! 自分が「翼の乙女」だと知らされたショックも覚めないうちに、衣望里が見たのは運命の相手を探しにきた支配者たちだった。彼らから逃げ惑うも、衣望里は愛してはいけない方の王子に惹かれていく。彼らの国、ヴァルハラ王国で想像を絶する苛酷な試練に立ち向う、衣望里と王子。それぞれを思い合いながらの選択とは。
  • げんきな山ちゃん
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    野球が大好きな山ちゃんは、ある日のけががもとで、大病にかかってしまいます。その後、両親と病院の懸命な看病で元気になった山ちゃんは、学校の先生になり、自分が受けた愛情を返していきます。──「げんきな山ちゃん」は、私がお世話になった山崎先生のお話です。戦争が終わって、3年後のことです。この本が皆様の心に届きますように。愛と平和を願いながら……。(著者より)
  • ヨコハマ エスケープ ボーイ
    -
    1巻693円 (税込)
    「行きつけのカフェは居心地良いけど、突然何かが起こる。それは想像しえない現実でも想定の範囲の出来事でもなく、まったく未体験の現実が展開していく」そう筆者に語った十六歳の千尋。彼が暮らすこの街で消印のない1枚の古いラジオリクエストハガキが見つかった……そこからこの物語は始まった。港町ヨコハマを舞台に、“逃亡者たち”が繰り広げるジュブナイル・ストーリー。
  • 心の趣くままに
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    1巻693円 (税込)
    ふと心に浮かんだ感情や光景、自分を見つめ直す言葉、懐かしい記憶──さまざまな思いをあるがままに綴る詩集。/桜が咲き誇る校門の傍で/セーラー服が並んでいた/花束を手に人待ち顔で/現れたのは詰め襟の学生服左胸には青いリボン/(中略)そこにあるのは時が流れても変わることのない/懐かしくて微笑ましい光景/揺れるその髪にその肩に/桜の花びら舞っていた……/「桜」より。
  • 竜の惑星この地球
    -
    1巻693円 (税込)
    心の中の神々はみんな、ここにいるちっぽけな自分なんかより、ずっと本当の自分自身なんだ──。封印を解いて不思議な力を得た小学生、世の中を呪う反社会的人間(サイコパス)、地球の裏側を見たことのある若い女性の3人が織りなす夢と現実と幻と真理の世界。次々登場する竜たち、ドラゴンたちとともにあなたも真の自己に出逢ってゆく、不思議な哲学に満ちた物語。
  • 射なっ!
    -
    1巻693円 (税込)
    伝統ある名門私立校、八坂実高校の弓道部に「道場破り」が現れた! 勝負に敗れた弓道部は、保有していた価値のある高価な弓を奪われてしまうという大失態である。部のエースである1年生のヨイチは、それらを取り戻すために「道場破り」について調査を始めるが……。対照的な性格の2人の高校生と、個性ある弓道部の仲間たちが繰り広げる青春エンタテインメント小説。
  • ただなぞるだけの本。
    -
    これはなぞる本です。練習帳ではありません。ただなぞるだけの本です。ただなぞるだけ? そうです。そこに目標はありません。じゃあこの本はなんのためにあるのかというと、「いつも頭の中に陣取っている憂鬱なことや考えてもしかたのないことを、ほんのいっとき忘れるため」です。この本では、なぞっていて心地よく感じられる言葉を集めてみました。
  • 弱虎
    -
    1巻693円 (税込)
    朝夕「アレ」と唱えていると、勝運が開け、「アレ」が龍の背に乗ってやってくるぞ。そんな雲をつかむような、藁をもつかむような、つかみごたえのない言い伝えが、この村に残されている……。仲間たちと力を合わせて、憎き牛鬼を倒すために周到な作戦を展開した後で、彼らがとった行動とは? ……「トラマニア」にはたまらない、摂津の国・弱虎村の民話、豪華三篇収録!
  • ノウテンの街
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    1~4巻693~792円 (税込)
    この作品は、映画化実現を目指し、著者が1992年から1994年にかけて発表したシナリオを小説にしたものである。街の大規模開発のため、大がかりな地上げに乗り出した中川興産の部長、高倉健一郎とその部下31名が、住人の立ち退き完了のために大奮闘する「街1つ地上げの巻」と、地上げに成功した高倉等が新しい環境で活躍する「会社を取り返すの巻」を収録。
  • [蔵出し]クレオパトラ殺人ルート
    -
    1巻693円 (税込)
    売れない演歌歌手・浜路鈴音は、名古屋に戻って心機一転しようとしていた。そんな折、地元の大企業の2代目社長就任祝賀パーティーの仕事が舞い込む。その社長は、高校の同級生、美貌と高貴な雰囲気からクレオパトラと呼ばれていた久理子だった。彼女の周囲には跡目争いのきな臭い噂があり……。華麗な一族を描いた『[蔵出し]クレオパトラ殺人ルート』、他2編を含めた作品集。
  • フォト短歌集 ならやま
    -
    1巻693円 (税込)
    「ひと去りて秋の夜長を談山に鬼の出で来て談ふ如し」「そよ風に枝垂桜はたをやめの花簪の如く揺れをり」……鋭いカメラアイで捉えた写真と、五感を解放した伸びやかな抒情歌。日本の原風景や伝統的美意識をふんだんに盛り込んだ、90作品の「旅物語」。誰もが心の中に大事にしまっている、忘れられない美しき思い出を、やさしく再生してくれる一冊です。
  • 女神の罪
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    病理医の杏里は、浪人中の妹、万里江の世話を母親から頼まれる。妹を預かったものの、うまく意思の疎通がはかれない。彼女に疲弊し始めた頃、CJ病患者の脳の試料が削り取られていたことに気づく。犯人は万里江か!? 感染の危険がある試料を何のために? 医学的因果関係を証明しえない悪は罪に問えるのか? 社会通念上の正義に一石を投ずる医学サスペンス。
  • 桃色の乳頭
    -
    1巻693円 (税込)
    東京で夢破れ、実家の牧場に戻った青年・スオウユウキは、陰険な上司&気ままな牝牛に翻弄されつつ、一人前の酪農家になるため&憧れのモエコのハートを掴むため、今日も酪農にいそしむ。引きこもりの親友シュンジや、陽気なネパール人・ダン、それにモエコらと青春を謳歌するユウキだが、牧場経営に関する諸問題が、徐々に前途に影を落とし始め……。
  • サナトリウム
    -
    1巻693円 (税込)
    僕はもう絶望の扉を開いたのかもしれない。知覚してる、していないに関わらず、未来と過去は訪れる。その錯誤によって絶望が訪れる。「過去も未来も現在も駄目なんだろう?」絶望的であっても、好きという感情があれば、生きていける。「だから今しかないんだ。これが僕の出来る事の全てだ」。絶望という過去性にしがみついて、生きていく事しか出来ない僕のダイアローグ。
  • ロウケン
    -
    1巻693円 (税込)
    「ロウケン」とは介護老人保健施設の略で、分かりやすく言えば老人ホームのことである。本作は、そのロウケンで起きた殺人事件の犯人や経緯を明らかにする物語。ある夜、ロウケンに勤める介護士の里子が、入所者である福井の死に遭遇してしまう。部屋の窓が開いており、福井は他殺と判断される。警察による捜査が進むにつれて、過去と未来、リアルとバーチャル、その間に穿たれた歪みが見えてくる。
  • 消えたい人へ
    -
    1巻693円 (税込)
    あなたを愛する周りの人は/あなたのいない悲しみに/あなたが苦しんだ時間より/もっともっと 長い時間/一生 という時間/悲しみ続けるのだということを/どうか 気付いて下さい/ひっそり死んでいかないで/あなたの為に泣く人は/必ず いるのですから(本文より)──かつて苦しんでいた著者が、今苦しんでいる人たちに向けて力になりたいと一心に願うことでできた詩集。
  • 夢物語
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    子供のころからさまざまな変わった夢を見てきた著者による、不思議な体験集。夢だけでなく、現実に金縛りや異次元体験も多く経験しているだけに、空を飛んだり、宇宙を旅したりする夢が、実際の体験のように思える錯覚を起こす。大自然の上空を飛ぶ夢はほんとに爽快そうだが、夢を楽しみながらも、自然破壊など人間のエゴに警鐘を鳴らしているところがさすがである。

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