こはく文庫作品一覧
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5.0モンドヴァン辺境伯・ガブリエルの妹であるセリーヌの侍女として働いているジュリエットは、主であるセリーヌから仮面舞踏会に潜入しようと誘いを受ける。じつはジュリエットはガブリエルに秘かに想いを寄せており、それを知っているセリーヌは彼女に協力しようとしてくれたのだ。こうして、セリーヌの提案に乗り素性を隠して仮面舞踏会に参加したジュリエット。会場の隅からガブリエルを眺めているだけで満足だったのに、なぜかガブリエルに誘われ一夜を共にしてしまう。一夜限りの関係と割り切り、正体を明かさぬまま彼と別れたジュリエットは翌日からメイドとしての日常に戻った。しかしガブリエルは納得していなかったようで、その夜以降、社交界ではこんな噂が広がっていく。「辺境伯が仮面舞踏会に現れた名乗らずの令嬢を捜している。いよいよ身を固めるつもりだ」と。自分が名乗らずの令嬢だと絶対に悟られるわけにはいかないジュリエットは……。
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5.0貴族令嬢のロゼッタには5歳年上の婚約者がいる。相手は騎士のリーヴィス。10歳の頃に婚約を交わして以来、ロゼッタは彼だけを想い続けてきた。それから10年が経ちロゼッタは成人を迎え、誕生日当日には、リーヴィスのエスコートで夜会に行くことになっていた。そんなロゼッタに友人の令嬢が甘い囁きを落とす。「今度の夜会には恋人たちが2人きりの時間を過ごすための特別な部屋が用意されているの」 リーヴィスとの関係が大人なものに変化するかもしれない。そんな甘い期待を胸に夜会に向かったロゼッタだったが、忘れられない夜になるはずだった夜会は台無しに終わった。例の「恋人たちの特別な部屋」に入れたのに、リーヴィスはロゼッタに触れようともしなかったのだ。この夜から、ロゼッタの心に小さな不安が芽生えた。「リーヴィスはいまだに、私を妹として見ているのかもしれない」 思い詰めたロゼッタは大人の女性として見てもらうべく奮闘するが……。
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5.0田舎領主であるマルチェロ子爵家は子沢山な貧乏貴族だった。その三女であるキャロラインは、父とともに働き手として家計を支えていたが、ある日、母が8人目の兄弟を身籠ったと聞かされたことで、旅商人と港町へ行くことを決意する。高価な銀食器を商人ギルドに売るためだ。しかし港町に着いた途端、キャロラインは人買いに売られそうになってしまう。あわや、というところで助けてくれたのは、古物商のラディウスという美しい青年だった。ラディウスは親身に世話を焼いてくれ、キャロラインに美味しい食事と温かな寝床を提供してくれた。翌日、キャロラインが持参した銀食器を目にした途端、ラディウスは「俺の子を産んでほしい」と突拍子もない求婚をしてきた。キャロラインは動揺しつつも、「毎日三食、おいしいご飯が食べられるなら」と結婚を承諾してしまう。こうしてキャロラインは、訳ありらしい古物商・ラディウスと結婚してしまい……。
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5.0青桐真綾は、SNSで活動している「手芸男ウテマロ」の動画を参考に手芸に励むことが日課。彼の動画は手芸の腕はさることながら、たまに飛び出す辛辣な仕事の愚痴が面白くて真綾のお気に入りだった。ある日、真綾は営業部のエース・鳳朔と休憩室で鉢合わせる。成績優秀、性格もよく顔も良い彼は、女性に限らず上司や部下からも人気が高い好青年。なにげなく朔に視線を向けていた真綾は、彼の定期入れにウテマロの持っているものと同じストラップが付いていることに気がつく。なんと、社内随一の爽やかイケメンである朔は、じつは毒舌家の手芸男子だったのだ。真綾に正体がバレたと理解した朔は態度を豹変。鋭い目を向けられた真綾は、「誰にも言いません」と必死に言い募るが、朔は真綾を信用してくれない。そこで真綾は、彼にひとつのお願いをした。「私、手芸が好きなんです。口止め料として手芸を教えてください」 こうして、真綾と朔の奇妙な関係が始まって……。
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5.0クロスフォード侯爵家には、十数年に亘り生活を共にしている客人がいた。隣国・レーヴェ王国の貴族子息・ルドルフである。ルドルフとクロスフォード侯爵家の五人の子供たちは本当の兄弟のように仲睦まじかったが、二女のアデルにとってのルドルフは兄ではなく、想いを寄せ続けている片思いの相手でもあった。アデルは美しい令嬢だったが引っ込み思案なところがあり、社交界には馴染めずにいた。対して姉のシャノンは快活な性格をしており、その美貌も相まって社交界では言い寄る男が後を絶たなかった。ルドルフはシャノンを庇うかのようにいつもシャノンの側にいた。それを見るたび、アデルは大好きな姉に醜い嫉妬心を向けては、自分自身を嫌悪していた。そんなアデルが一念発起したのは、彼女が18歳になった頃。いつまでも妹扱いしてくるルドルフにまずは女性として見てもらうべく、豊かに育った胸を駆使してルドルフに色仕掛けを試みるが……。
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5.0死神が統治する呪われた土地といわれているオリニウス領で、大災害が起こり、オリニウス伯爵家令嬢エルヴィラは、被災した領民の世話に追われていた。そんな時、オリニウス領のはずれにある神殿の管轄である禁足地の森に、異変が生じる。森の一部に湧水が出て、土がぬかるんでいたのだ。森の調査のため、王都にある神殿から神官補佐が派遣され、エルヴィラは彼の世話をすることになる。訪れた神官補佐は若く美しい男性だった。エルヴィラは彼とは初対面だったが、なぜかエルヴィラは彼に見覚えがあるような気がした。そしてそんなエルヴィラの違和感を肯定するように、神官補佐・フーゴは不敵な笑みをエルヴィラに向けこう言った。「エルヴィラ、まだ僕を思い出せないの?」 どうやらエルヴィラとフーゴは過去に逢ったことがあるらしい。しかもフーゴは過去のふたりの仲が親密であったかのように、エルヴィラに親し気に接してきて……。
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5.0「眠りの魔女」という異名を持つシルビアは、田舎の孤児院で子どもたちの面倒をみて暮らしている。睡眠にまつわる魔法を得意とするシルビアは、子どもたちによく慕われていた。しかし、シルビアの穏やかな日常は、王家からの遣いにより一変する。王城にて、第二王子ユーリの寝かしつけ係になってほしいと言われたのだ。不眠の呪いにかけられたというユーリを、シルビアはてっきり幼子だと思っていた。ところが王城にて対面したユーリは、美しい青年男性だった。彼にかけられた不眠の呪いが、やがてその命を蝕むものだと判断したシルビアは、寝かしつけ係を引き受ける。だが、呪いは強力だった。子守唄を歌うだけでは太刀打ちできず、肌を触れ合わせたほうが魔法が聞きやすいからと、添い寝が始まる。それでも呪いを解くことはできず――とうとうシルビアは、決死の思いでユーリに願い出る。「ユーリ様、私と性交していただけませんか?」
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5.0憧れの企業へ派遣社員として転職を果たした中村紫乃。しかし出社してみると、配属先は希望していた企画部ではなく庶務事務で、理想と現実のギャップにショックを受ける。そんな中、紫乃は小学校の同級生、仁藤理央と再会する。理央は転職先の御曹司で、現在はCEOという肩書きだった。理央の出世に驚きつつも偶然の再会を喜ぶ柴乃。けれど理央はそんな柴乃に対し攻撃的な言動をみせる。彼の言うことには、小学生の頃、柴乃からひどい仕打ちを受けたというのだ。身に覚えのない柴乃は当時の状況を尋ねるが、理央は取り付く島もない。それでは償いようがないと困惑する柴乃に、理央はとんでもない条件を出してきた。これから1カ月間、恋人のふりをしたらチャラにしてやるというのだ。派遣社員とCEOというパワーバランス、そして過去に理央を傷つけてしまった(らしい)罪悪感から、1カ月の間だけ理央の恋人としてふるまうことを承諾するが……。
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5.0彼氏に会社の屋上に呼び出された上田成美は、その場で別れを切り出される。別れ話をする彼の傍にはなぜか、成美の同僚である真由美がいた。真由美は成美からいじめられていると訴え、彼はそれを信じ切っていた。同情が愛情に変わったから、成美とは別れて真由美と付き合うというのだ。身に覚えのない罪状で一方的に責め立てられ、人間性を否定され、ひとり屋上に取り残された成美。どうすることもできない苛立ちを発散すべく、屋上のフェンスにしがみつき地上に向け絶叫しようとするが、そこで成美は見知らぬ美しい男性に声をかけられる。取り乱した様子の彼はどうやら、成美が飛び降りようとしていると勘違いしたらしい。振られるところから目撃していたという男性は、成美に同情するとともに成美の人間性を肯定してくれた。傷ついた心がほんの少しだけ癒やされ、成美は男性に感謝する。しかし次の瞬間、男性は成美にキスをしてきて……。
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5.0深窓の令嬢、薄幸の美人と誉めそやされるフィオナ。しかしそれは見た目だけで、実際の彼女は乙女向け過激恋愛小説が大好きで、「いつか雄々しい男性に思い切り愛されたい……」と言葉にはできないような妄想を楽しむ健康的な女性だった。フィオナは勇猛果敢な騎士団長として誉高いウォーレンに恋をしていた。逞しい体躯と顔に残る大きな傷がため、令嬢たちからは野獣と呼ばれていたが、フィオナにとってはドストライク。いつも遠くから彼の姿を眺めていた。そんなフィオナに、ウォーレンから求婚があった。もちろんフィオナは快諾し、ふたりは晴れて婚約を結ぶ。ウォーレンはフィオナを紳士的にエスコートし、デートのたびに甘い言葉をくれたが、フィオナはなぜか彼の態度に違和感を覚えるようになる。そしてフィオナは気づいてしまった。ウォーレンの口にする甘い言葉、それらはすべて、フィオナの愛読書である乙女向け過激恋愛小説のセリフだということに……。
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5.0琴葉は小さな商社で社長秘書として働いている。現在の上司である社長は、琴葉の祖父が経営していたカフェの常連客だった。マスターが琴葉の兄に代替わりしてからも変わらず通い続け、琴葉が就職を考える年頃になると、「自分の秘書になってほしい」と声をかけてくれたのだ。長い付き合いと大きな恩のある社長の役に立ちたいという一心で、琴葉はこの三年の間、懸命に秘書の業務に励んできた。そんなある日、琴葉は社長から会社の売却話が進んでいることを知らされる。売却先は橘コーポレーション。それは兄の友人であり、琴葉の初恋の人でもある橘尚仁が経営する会社だった。思いがけない再会に驚きつつも喜ぶ琴葉だったが、尚仁は別人のように冷たい表情でこう言った。「君には俺の秘書になってもらう。秘書だけじゃなく付き合ってもらおう。これは秘密の契約だ。君が約束を守るなら、会社は必ず守ってあげよう」 会社を守るため、琴葉はこの契約を受け入れるが……。
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5.0不動産屋で働いている和泉愛花は、彼氏を親友に寝取られて以来数年間、恋愛から遠ざかっている。とはいえ物件好きな愛花にとって今の仕事は天職で、かわいい後輩の鈴木朱里と共に仕事に励む毎日は充実していた。ある日、愛花は朱里から兄の景を紹介される。朱里の強引さに押され仕方なく景と会ってみた愛花は、そこで朱里の生い立ちを知る。実は朱里は、愛花の勤める不動産会社の親会社であるSホールディングスの創業者一族の娘だった。そして朱里の兄である景はなんと、Sホールディングスの副社長だったのだ。デートを重ねるうち、互いに惹かれあう景と愛花。しかし未だ恋愛に対する恐れを克服できない愛花は、真摯に愛を告げてくる景に「まだ自分には、恋愛感情を持つことができない」と素直に伝える。すると景は「恋愛のリハビリとして俺と付き合ってみない?」と提案してきて……。
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5.0任期付き家庭科教員として働いていた松原小夏は無職になった。学校との契約が切れてしまったのだ。日雇いバイトで食いつなぐにも限界が近づいたある日。小夏は偶然、幼なじみの宮坂賢太郎が過労と栄養不足で倒れる場面に遭遇する。ここ数年は連絡すら取っていなかったが、彼は小夏にとって昔から続く切ない片思いの相手でもあった。賢太郎の悲惨な現状を目の当たりにし、純粋なる心配とほんの少しの下心をもって「ごはん、作ってあげようか?」と申し出る小夏に、賢太郎は「住み込み家政婦」として働いてほしいと提案してくる。無職の小夏を思いやっての提案なのかもしれない。しかし、ふたりの関係を「ビジネス」とすることで一線を引かれたように感じ、悲しくなる小夏。だが、これは好機かもしれない。ビジネスの関係とはいえ、賢太郎とひとつ屋根の下の暮らしを手に入れた小夏は、まずは賢太郎の胃袋を掴んでやると奔走するが……。
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5.0瞳以外の全身が白い異質な少女・フィオレがウォルテアの小さな村、リノに現れたのは2年前。記憶喪失状態だったフィオレは親切な夫妻に助けられ、以来、薬師としてひっそりと過ごしていた。ある日、フィオレは森の奥でクラウスという青年と出会う。自身の容姿を気にもとめず気さくに接してくれるクラウスに、フィオレは好意を抱いていく。そんな折、フィオレは森の奥で暴漢に襲われる。クラウスに助けられ事なきを得たが、そんな彼女を心配したクラウスは、一緒に王都へ行こうと言い出す。「王宮で薬師として働かないか?」 なんとクラウスは、王太子だったのだ。こうして王宮の薬師見習いとして働き始めたフィオレだったが……。
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5.0水谷志穂は親の借金返済に追われていた。昼は事務員として働き、夜は夜勤のバイト。節約していて着飾ることにも興味がなかった。そんなある日、珍しく着飾って親友の結婚式へ参列した志穂は、優しそうな紳士と知り合い一夜を共にしてしまう。翌朝目覚めた志穂は、これ限りの関係だと連絡先も残さず逃げるようにホテルを去る。しかし二度と会うこともないと思っていた彼との再会は、予期せぬ形で訪れた。志穂の勤めている会社が買収され、買収先の社長がなんと一夜を共にしたあの男だったのだ。偶然に驚く志穂をさらに驚かせたのは、社長・伊高誠充からの呼び出しだった。誠充は別人のように冷たい態度で志穂に接し、強引に秘書に任命してきた。秘書経験などない志穂は断るが、誠充はそれを許さない。渋々秘書として働きだしても、誠充の態度は相変わらず。しかし、業務上とはいえ二人で過ごす時間が増えていくうち、志穂は誠充の態度に冷たいだけではない何かを感じ始め……。
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5.0サヴァス帝国の皇帝イルティオスと幼い頃に出会った、その属国カリスタの第二王女エルテシア。はじめて出会ったその時、エルテシアはイルティオスに恋に落ちた……。それから8年もの間、エルテシアはサヴァス帝国を訪れたときにだけ会える、イルティオスとの時間に胸をときめかせていた。しかし、そんな時も長くは続かない。エルテシアも18歳になり、王女として結婚を考えなければいけなかった。実はふたりは互いに想い合っていたものの、そこには帝国とその属国という大きな隔たりが存在し、イルティオスは皇帝としての立場から、エルテシアを皇妃としない選択をしたのだった。するとアントーレ帝国の皇帝ルキアノスが、エルテシアにちょっかいを出し始める。それを気にするイルティオスだったが、エルテシアを皇妃としない選択は変わらない。そんな中、ルキアノスがエルテシアを皇妃に迎えようとして……。
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5.0営業として働く25歳の井上花梨。高校時代のトラウマのせいでいまだに処女の花梨は、ある日の飲み会の席で恋愛経験を聞かれ、本当のことも言えず適当にごまかしてしまう。そのことが原因となり「男好きのふしだらな女」と噂され、徐々に部署内で孤立していった花梨は、「チームワークが乱れる」という理由から営業部を追い出され、「榊登司社長の秘書」として、秘書課への異動を命じられてしまう。はじめのうちこそ思い描いていたキャリアプランが台無しになったと嘆いていた花梨だったが、あの噂が知られていない秘書課は居心地が良く、秘書としての業務にも前向きに取り組んでいく。たまに意地悪だが基本的には優しい社長・榊登司との距離も急激に縮まり、愛し、愛される喜びを知っていく花梨。しかし高校時代のトラウマと営業部で広められた噂により、花梨の心には大きな傷ができていて……。
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5.0桐ケ谷花壇のウェディング事業部でブーケデザイナーとして働いている萌々は、結婚式を挙げる恋人たちを笑顔にできるこの仕事に誇りを持っていた。そんな萌々にも、職場に対して不満がひとつ。それは、花にも結婚にも興味のない冷酷な男だと噂される御曹司、龍志がウェディング事業部に配属されたこと。ところがある日の就業時間後、萌々は龍志がブーケ作りの練習をしている姿を目撃する。話を聞いてみれば、噂は全くのデマらしい。跡取りとしてずっと花の勉強をしてきたし、見合い話を断り続けてはいるが、結婚に興味がないわけでもないという。数日後、萌々は上司から、上層部から萌々を名指ししたお見合いの話がきていると聞かされる。「出席するだけでいいから」という上司の言葉を鵜呑みにして、相手も知らぬままお見合いの場へ出向いた萌々だったが、なんとそこに現れたのは龍志で……。
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5.026歳の神谷日葵には同棲中の恋人がいるが、どうやら彼は浮気をしているらしい。浮気の現場を押さえるべく、出かけるふりをして浮気相手を待ち構えていると、なんとやってきたのは日葵の親友! ショックを受けつつも問いただすと、親友はまさかの逆ギレ。実は昔から日葵ことが嫌いで、嫌がらせのために彼氏を奪ったのだと激昂する親友の剣幕に気圧され、マンションから追い出されてしまった。恋人と親友、そして住む場所を同時に失い途方に暮れる日葵。今後の金銭面も不安でホテルにも入れず、取り敢えず会社の仮眠室で一夜を明かそうとしたところを、運悪く警備員に見つかりまたしても追い出されそうになる。すると、騒ぎを聞いていた社長の柚木浩介が、「それなら今夜は、僕の家に泊まるといい」と救いの手を差し伸べてくれて……。
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5.0楓は、平凡な会社員。婚活や社内恋愛のに興味を惹かれるお年頃のはずが、お気に入りのチョコレートを片手に海外ドラマを見るのが大好き。29歳にもなって「このままではいけない」という先輩の忠告はスルーして、今日も今日とて総務課長代理から押し付けられた大量の仕事をテキパキとさばいている。そんなある日、新たなCEOが就任することになり、楓たち社員は会議室に集められた。海外企業から引き抜かれたという若きCEO。就任の挨拶に立った彼を見た楓は唖然。それは、楓の幼なじみである理人だった。「まさかこんな立派になって……」と感動したのもつかの間、理人は楓を見つけるなり、全社員の前で抱きしめ、キスをしてきたのだ! 理人の突拍子もない行動のせいで同僚たちに、理人と付き合っていると誤解されてしまう楓。それだけでも困るというのに、理人はなぜか楓のマンションの隣の部屋に引っ越してきて……。
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5.0貴婦人らしい趣味よりも馬で遠乗りをしたり薬草を集めたりするのが大好きなコリンヌ。年頃になっても元気があり余りすぎて社交界にも興味ゼロ。「このままでは行き遅れ、かなり年寄りの後妻に入るくらいしかなくなるぞ」との周囲の苦言にも、「世話の焼きがいがあって素敵。毎日お薬を調合して差し上げるわ」と元気に返す始末。そんなある日、ある伯爵から縁談の申込みが舞い込んでくる。相手は長らく伏せっていたため、社交界にはあまり顔を出さないことで有名な「幽霊伯爵」。名をアランというその伯爵は、今も田舎の領地に引きこもりっきりだという。普通ならば腰が引ける相手だが、アランの暮らす田舎がすっかり気に入ってしまったコリンヌは、喜んでお嫁に行くことに。こうして夫婦として共に暮らし始めた二人。傍からは仲睦まじく過ごしているかのように見えたが、アランはなぜかコリンヌに触れてこようとしない。キスはしてくれるし求めれば優しく抱きしめてくれるのに、一緒に寝ることだけはコリンヌがあの手この手で誘っても、なにかと理由をつけて拒み続けるのだ。アランの態度は自分に魅力がないせいだと思い込んだコリンヌは、得意の薬草で彼をその気にさせる作戦に出るが……。
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5.0千帆はコスメブランド「ペレフィレ」のビューティアドバイザーとして働いている。かつて神の手を持つと言われた伝説のメイクアップアーティストで、ペレフィレの社長でもある山村修佑に憧れ、目標として努力を続けてきた。その甲斐あってか最近では、売上成績は好調。そんなある日、千帆は修佑から、「君のメイクには感情がない」と指摘を受ける。メイクできれいになる喜びや、デートに向かうときめきをメイクで表わせ、とアドバイスされるも、スキルアップに没頭するあまり24歳にして未だ、恋愛なんてしたことがない千帆。そんな千帆に修佑は、「岩崎さん、俺と恋をしてみないか?」と情熱的な告白をしてきて……!?
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5.0資産家である八嶋家の一人娘である百合は、大学卒業後、かねてから婚約中だった宇津木雅人と結婚したものの、いつになっても雅人と本当の意味での夫婦になることができずにいた。妻となったのに夫が手を出してこないのは、自分が大事にされているからに違いない――百合はそう思っていた。しかし、実は雅人には美冬という愛人がいて、出産したばかりだという事実が発覚する。夫と別れることを決意した百合。そんな彼女に、雅人の弟である悠馬が信じられない言葉を口にする。「兄のことは諦めてもらって、俺が代わりに君の〝夫〟になるのはどうだろう」 抵抗も虚しく、悠馬に抱かれてしまう百合。しかも悠馬はそのまま、百合を宇津木家の屋敷に閉じ込めてしまう。夫である雅人にさえ抱かれたことがなかった百合は、処女を奪われて心に深い傷を負う。しかし、悠馬に成されるがまま意に染まぬ行為を繰り返すうち、彼の細やかさ、冷ややかな見た目に反した情熱的な部分に、次第に戸惑いをおぼえ……。
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5.0フィンレイ王国のエドガール王子のもとに嫁いできたシャントン王国の王女ミレイユ。政略結婚ではあったが、幼いころから許嫁として何度も会い、長い年月をかけてお互いに愛情を育んできていた。そして輿入れの夜、二人は身も心も許し合い、幸福に満ちながら結ばれるのだった。……が、しかし、その翌朝ミレイユが見たものは……王子が二人!? 眠ったままの身体と、影が薄く向こう側がぼんやり透けて見える身体。まさか、幽霊!? 驚くミレイユに幽霊王子が説明する。これはフィンレイ王国の王族にかけられた呪いであると。100日以内に呪いを解かないと、王子はほんとうに死んでしまう、そしてその呪いを解けるのは王子の妻だけだとも。嫁いできたばかりで慣れない王国内を幽霊王子に導かれながら、ミレイユは呪いを解く方法を探しはじめるが、なかなか見つからない。初めての夜を思い出すと、この現実にくじけてしまいそうだ。気持ちが高ぶったミレイユと幽霊王子はキスを交わし……。
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4.8伯爵令嬢のアレクシアは、何者かに殺害された父の死の真相を探るため、男と偽り騎士団に所属している。優れた剣術の腕を持っているアレクシアは、男性にも劣らぬ長身と中性的な美貌も手伝い、仕官するや否や令嬢たちの人気者になっていた。それが災いし、夜会の警備にあたっていたアレクシアは見知らぬ令嬢から媚薬を盛られてしまう。なんとか逃げることに成功したアレクシアだったが、上官である騎士団長・ギルバートと合流したところで意識を失う。次に目を覚ました時、アレクシアはギルバートに女性であることを知られていた。媚薬に翻弄されるまま、関係を持ってしまったらしい。しかもアレクシアに盛られた媚薬は効果が持続するもので、体内から完全に抜けるまで不定期に発情してしまうという。それを知ったギルバートは、アレクシアを自身の秘書官に任命し、媚薬による発情が起こるたび自らの身体でアレクシアを慰めてくれるようになるが……。
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4.8伯爵家に生まれながら、両親亡きあと、後見人の叔父から屋敷を追われた幼い兄妹のジーモンとベアトリーチェ。それから12年。逆境の中で商才を開花させた兄のジーモンは、新たな事業で起こした事故がもとで倒れてしまった。多額の負債を抱え、医療費の支払いにも困窮して途方に暮れるベアトリーチェに、見知らぬ赤毛の男が治療費と負債を全額負担する代わりにと、ある契約を持ちかけてきた。条件を聞くことすら許されないまま、兄を助けるためにベアトリーチェはその場で契約を受諾した。そして示された条件とは、国王の子を産み、その後は他言無用で立ち去ること……。やがて現れた「国王」とは……。
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4.8男爵令嬢のアンリエットは「メイドのマリエル」としてデラージュ公爵家に潜入している。有力貴族であるデラージュ公爵家の嫡男・ユベールとアンリエットの姉との政略結婚を目論む父のため、なんとか姉がユベールとお近づきになるための情報を得ようとしているのだ。好奇心旺盛なおてんばであるアンリエットにとっては、ちょっとした冒険気分。持ち前の人懐こさで屋敷に溶け込み、ユベールとの距離も縮めていく。しかし、ユベールのことを知っていくうち、アンリエットの心には変化が生じていく。政略結婚のための情報収集だったはずが、いつしか純粋にユベールのことを知りたいと思うようになっていた。それはつまり、アンリエットの中にユベールへの好意が芽生え始めたということで……。
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4.7えっちな漫画や小説でよく出てくる壁を叩くモブ――つまりは壁ドン要員に転生した私。隣人は前世で愛読していたえっちな漫画のヒロイン。ほかにもチラホラと漫画や小説のヒーローやヒロインたちがいっぱい。しかも、彼らの喘ぎ声に反応して壁ドンすれば、それなりの収入になる。異世界じゃなくていい、中世じゃなくていい、現代社会を舞台にしたTLの世界はサイコーだ。そんなある日、極貧アパートで仕事をしていると、隣の様子がどうもおかしい。盛り上がるどころか、ヒーロー(?)がヒロイン(?)のお誘いを拒絶? こんな展開って……。唖然とする私の部屋へ、お騒がせしましたとお詫びに来たヒーロー(?)は、なんと前世で事故に巻き込まれて私と一緒に死亡したであろう刑事さんだったのだ。今の彼は主役級の扱いで、大手企業オーナーの御曹司。それなのに「俺もその壁ドン要員になりたい」などとのたまって、私が彼を指導することに。かくして二人のTL壁ドン生活がはじまった。TL壁ドン生活ってなに!?
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4.7男爵令嬢のリディアーヌは、婚約者から婚約を解消されてしまう。理由は「他の男に色目を使った」から。波打つ金の髪に真っ赤な瞳。年齢より大人びた美しい顔立ち。そして女性らしい曲線美を誇る身体を持つリディア―ヌは、その見た目から身に覚えのない噂を立てられてばかりだった。婚約破棄だけでも辛いというのに、時を同じくして知人に騙された父が、膨大な借金を作ってしまったことが発覚。使用人の賃金も払えないほどに困窮してしまい、思い詰めたリディア―ヌは「もう身体を売るしかない」と考えるようになっていた。そんな時、リディアーヌは宰相から「王太子の閨教育係」を打診される。女嫌いで有名な王太子ジェラルドは、閨教育係を次々と首にしてしまい、困っているのだという。「経験豊富な君になら、閨教育を任せられる」と噂を信じきっている宰相に「実は処女です」と真実を告げることができないリディア―ヌは……。
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4.7ザクセン帝国アバロフ侯爵家の嫡子であり、皇太子の側近であるエルヴィンは皇太子の命により妻を娶った。相手はつい先日ザクセン帝国に敗れたばかりの隣国・リンドール大公国の伯爵令嬢レティアナ。リンドール大公国を統治する地盤を固めるため、公女との婚姻を求めていた皇太子だったが、肝心の公女は戦時の混乱に乗じて行方不明。そんな最中に見つけ出されたのがレティアだった。レティアナの境遇を憐れに思ったエルヴィンは、仮初めの夫婦として過ごし、ほとぼりが冷めた頃に離婚しようと提案する。しかしレティアナはそれを拒絶。さらには処女を散らしてほしいと懇願してきた。その理由は「亡霊に襲われないため」。亡霊を恐れ、涙を流すレティアナの姿に目を奪われたエルヴィンは、求められるままに彼女を抱いてしまう。この時のエルヴィンはまだ知らなかった。レティシアの抱える大きな秘密、そして彼女が清らかな身体を差し出した本当の理由を……。
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4.7社長令嬢である親友のセリカから「代理見合い」を頼まれた洋香。現在恋愛中のセリカは断りたいのだが、相手は格上の家柄らしくセリカから断ることはできない。だから、代わりに洋香が相手と会い、断られてきてほしいというのだ。セリカに大きな恩がある洋香は、「セリカの助けになれるのなら」と縁談ぶち壊し大作戦を決行することに……。そして迎えたお見合い当日。タイトなワンピースにド派手なメイク、金髪ウィッグを被った洋香は、質素倹約に努める普段の自分とは真逆の「ド派手な尻軽女」に大変身。しかし、意を決して踏み込んだお見合いの席にいたのは、洋香が務める会社の新社長・三ノ輪貴文! 堂々と三股していると豪語し、必死に「尻軽女・セリカ」を演じる洋香だが、内心は大パニック。どうして、なぜ社長がここに!? しかもなぜか貴文は、「尻軽女・セリカ」に好印象を抱いたようで……。
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4.7いつか憧れの化粧品ブランドのパッケージデザインを担当したい。そんな夢を懐きデザイナーとして働く真澄は、2歳年下の営業部社員・祐太郎からアプローチを受けている。しかし祐太郎はハイパーイケメンで、社内でも人気者。だから真澄は、冗談として聞き流し続けていた。そんなある日、真澄の誕生日当日。早々に仕事を切り上げ、憧れのコスメブランドの新作を買って、ちょっとおしゃれな店でワインを飲んで、一人誕生日を祝う予定でいた真澄。しかし、急な仕事で残業が確定。時間を忘れて仕事に没頭していると、一息ついたタイミングで祐太郎が訪ねてくる。彼は真澄の誕生日を知っていて、プレゼントを用意してくれていたのだ。しかもプレンゼントは、真澄が憧れているコスメブランドのリップ。「こんな高級なものはもらえない」と驚く真澄に、祐太郎は「いま塗ってみてほしい」と懇願してくる。根負けして塗って見せた瞬間、祐太郎の唇が真澄の唇に触れて……。
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4.7過去のトラウマから男性恐怖症をわずらう香奈。彼女は、ガンで倒れながらも手術を拒否する祖母の「香奈の花嫁姿が見たかった」という願いを叶えるため、店の常連客である翔に「偽の婚約者になってほしい」と頼む。翔もまた、勝手なお見合いを進めようとする両親の説得のため、香奈の申し出を快諾し、二人はお互い助け合う関係に。これで一件落着かと思われたとき……、なんと自らが超一流ホテル経営者の跡取りであるという素性を明かした翔は、「僕はこの婚約を『嘘』だとは、一度も言ったことないけどね」と、香奈との本気の婚約を強引な態度で迫る。そして香奈も、男性が怖いはずなのに素直に反応してしまう自身の心に戸惑いながら、翔の想いを受け入れて正式な恋人となった。順調だと思われた二人の関係だったが、ある時、翔の関わるプロジェクトを知ってしまったことで、香奈の心はかき乱されることになる。果たして、嘘から始まった二人の愛の行方とは――。
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4.7近衛ホールディングス副社長・近衛陽一郎の秘書を務めている綾乃は、親の借金を返すため会社には秘密でキャバクラで働いている。しかしある日、陽一郎が綾乃の働く店へ客として訪れ、ダブルワークがバレてしまう。クビを覚悟した綾乃だったが、陽一郎はそんな綾乃に「俺の恋人のふりをすれば、このことは秘密にしてやる」と半ば脅迫のような形で交換条件を提示してくる。陽一郎の提案を渋々承諾した綾乃だったがその日から、何故か強制的に同棲生活がスタートして!? 陽一郎との生活は甘い刺激がいっぱいで、偽物の恋人のはずなのに徐々に惹かれていく綾乃。しかしある日、陽一郎が寝言で、女性の名前を切なげに呼ぶのを聞いてしまい……。
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4.6男爵家の末娘、アナベルは社交界に出ても壁の花。淑女として必要な教養を身につけているものの、目立った美しさがあるわけでもなく、おっとりとした彼女の性格は社交の場でも発揮され、貴族や異性との交流より装飾や紅茶のフレーバーに興味があった。しかし思いもよらない人物から突然の縁談話が舞い込む。それは一度も話したこともないセドリック伯爵からだった。伯爵でありながら騎士団長も務めるセドリックは、容姿端麗で身分も高く、それでいて軍人としても優れている。まさに国中の令嬢たちの「結婚したい男ナンバーワン」。しかし一度だって話したことも、目を合わせたこともない彼が、なぜアナベルに求婚してくるのか。「誰か別の相手と間違えているのではないか」と真相を確かめると、「契約結婚をしてほしい」と告げられる。「せっかくの縁談話を喜んでくれた両親を悲しませたくはない。なにより妻のふりをすればいいだけ」と自分に言い聞かせるアナベル。しかも離縁後はいい嫁ぎ先を紹介してくれるという。この好条件にアナベルは契約結婚を受け入れ、仮面夫婦生活が始まるのであった……。
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4.6佐伯流花は自動車メーカーでマネージャー職として働くバリバリのキャリアウーマン。恋愛に興味はあるものの、社内ではデキる女として見られ合コンにも誘われず、異性との交流が壊滅的。マッチングアプリや街コンに出向いても、28歳でいまだ処女ということが気にかかり、なかなか次のステップに踏み出せないでいた。そんなある日、流花は会社の同期であり社長子息の一ノ瀬湊から相談を持ちかけられる。一ノ瀬は将来の役員としての席も用意されているが、まずは下積みとして現場で修行中。高身長・高学歴でルックスの良さを鼻にかけず、人あたりの良さと気さくな性格で男女問わず社内の人気者だ。「自分のステータスを狙って猛アピールしてくる女性から身を守りたい」という彼に、自分が恋愛初心者&処女であることを隠しつつ、付き合っているフリをする『契約恋人』になる約束をした流花だったが……。
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4.6服飾ブランド・メーカーに務める茜は28歳。仕事熱心で面倒見のよい茜は、周囲からも頼りにされているが恋愛には奥手で、入社当時から憧れ続けている上司に思いを告げることはおろか、食事へ誘うこともできないままに歳月を重ねていた。そんなある日、茜は中途採用の新入社員・貴弘の教育係を任される。しかし貴弘は教育係など必要ないほど優秀で、茜が上司に憧れていることもすぐに見抜いてしまう。「相談に乗ってあげる」という貴弘の申し出に、はじめは乗り気でなかった茜だが、貴弘がくれるアドバイスは的確で、茜は徐々に貴弘に心を許し始める。貴弘のアドバイスのおかげで上司との距離が縮まり始めた茜は、ようやく食事の約束を取り付けるが……。
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4.6気が弱く流されやすい性格の山咲ゆかりは、ある夜、強引な酔っぱらいに絡まれているところを見知らぬ男性に助けられる。お礼もできぬまま、名前も聞かずに別れてしまったことを悔やんでいた翌日、いつもより朝早く出社したゆかりは、昨夜助けてくれた慎之介と名乗る男性と再会することに。彼はゆかりの働くオフィスビルの清掃員だったのだ。その日以来、ゆかりは慎之介と会うためだけに早めに出社するようになる。柔らかな物腰と品のある動作、優しく整った顔立ち。そして何よりゆかりのことを理解し、ときに守りときに諭してくれる彼に、ゆかりは徐々に心惹かれていく。しかし、慎之介にはとても大きな秘密があって……。
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4.5彼氏の誕生日当日にフラれた深瀬朝子。しかも別れは、彼の希望で予約した人気オーベルジュに向かう途中にメールで告げられた。宿泊をキャンセルしようとした朝子は、オーベルジュのイケメンシェフ・蒼介に引き留められ、ひとりで一泊することに。朝子の事情に感づいているのか、蒼介は朝子を気づかい夕食の席では何かと話しかけてくれ、食後にはルームサービスを自ら届け、ヤケ酒にまで付き合ってくれた。蒼介は接しやすく、酔いのせいで気が緩んでいた朝子は、彼にフラれた原因、自らの不感症疑惑を語ってしまう。すると蒼介は「だったら俺と試してみよう」と朝子をベッドに誘い、朝子もそれに乗ってしまう。結果的に朝子は不感症ではなかった。蒼介との甘く情熱的な一夜のおかげで心機一転。元カレのことは忘れ、仕事に打ち込む決意をする。しかし数日後、元カレが朝子の後輩を妊娠させていたことが発覚。しかも社内に朝子の性的な噂が流れ始め……。
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4.5戦争で負け、敵国の伯爵との政略結婚を命じられた公爵令嬢シディ。相手は、この国を滅ぼした、冷酷で化け物のような人物という噂だ。まるで売られていくも同然ではないか――周囲の悲嘆をよそに、シディは気高さと誇りを見失うことなく黙ってそれを受け入れた。国境を越え、伯爵家に向かう道中で馬車がぬかるみにはまって立ち往生してしまうシディ。そんなシディの馬車を助け出してくれたのは、偶然にも結婚相手のリオン・マーティン伯爵。シディはリオンが本当は優しい人物であることを知って、喜んで結婚式に臨むのだった。だが、あろうことか、リオンは王に呼ばれたことを理由に式の途中でシディを残して退席してしまう。英雄と讃えられ、王のお気に入りであるリオンを、よく知りたいと考えるシディと、いつも不愛想で不機嫌なリオン。やがて二人はすれ違いながらも少しずつ距離を縮め、互いを求め合うようになる。しかし、そんな二人の関係を疎しく思う者たちがいた……。
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4.5有坂文乃には憧れの人がいる。それは先輩の白木。2年前、入社試験の日に怪我をした文乃を助けてくれた白木に、文乃は秘かに想いを寄せていた。しかし文乃以外の女性社員は、御曹司の神尾京弥に夢中だ。京弥の恵まれたルックスと優秀な仕事ぶりは女性社員を虜にしていたが、文乃は京弥が苦手だった。彼はいつも文乃のことを揶揄ってばかりいるのだ。そんなある日、文乃は二人きりの会議室で白木から強引に迫られてしまう。「有坂さんって俺のこと好きなんだろ?」 そんな言葉とともにテーブルに押し倒される文乃。しかもそれを、白木の婚約者だという女性社員に目撃されてしまう。激怒する婚約者の剣幕に、白木は「俺は強引に誘われただけだ」と文乃に罪を着せてくる。それを信じた婚約者に激しく責められる文乃を助けてくれたのは京弥だった。颯爽と現れた京弥は「有坂は俺と付き合ってる」という宣言とともに文乃にキスをしてきて……。
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4.5プルトガルム帝国の第八皇女・イルミリアは、整った容姿ながら一切の感情を見せないことから「人形姫」と呼ばれていた。ある日、そんなイルミリアにエベルシア王国の王子への輿入れの勅令が下り、政略結婚をすることになる。エベルシア王国で生活し教育を受けるうち、結婚相手の王子・グリフレットのことを知っていくイルミリア。そして結婚式を迎え、ふたりは正式に夫婦となった。婚礼のパーティでふたりは語り合い、グリフレットは裏表のないイルミリアに惹かれていく……。迎えた初夜、「声、聞きたいな」「名前で呼んで」とグリフレットの要望はどんどん高まり、甘くとろけるような時間を過ごすふたり。政略結婚のはずなのに、どこか甘く接するグリフレットと、そんな彼に心臓をときめきを覚えるイルミリア。ふたりの恋の行方やいかに……。
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4.5幼いころから特徴的な声を揶揄われ続けてきたことで、24歳になった今でも男性が苦手な秋山恵里衣。社会人になって2年。さすがに職場の男性陣には慣れつつあるが、専務の楠孝紀は話が別。とにかく愛想のない彼は陰で「堅氷の御曹司」と呼ばれているのだ。それでも整ったルックスと御曹司という立場から、彼に恋する女性社員は少なくないらしいが、恵里衣にとってはただただ畏怖の対象だった。そんな孝紀から、恵里衣は信じられないお願いをされる。次々と舞い込む見合い話と、しつこく言い寄ってくる女性社員を遠ざけるため、「恋人のふりをしてほしい」というのだ。「人助けと思って協力してほしい」と孝紀に頭を下げられ、恐怖のあまり恵里衣はそのお願いを受け入れてしまう。こうして、目立たない存在だった恵里衣は突然、女性社員の羨望と嫉妬の対象となってしまう。偽の恋人役を引き受けたことを後悔する恵里衣だったが……。
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4.5ファラーデ公爵家の二女・クラリスは絶世の美女だった。その美しさは誰をも虜にし、それは姉の婚約者でさえも例外ではなかった。三回も妹に婚約者をとられた姉は、とうとうクラリスに怒りをぶつけ、両親はこの状況に疲れ果てていた。「もう、相手は誰でもいいから早く嫁いでくれ」とまで言われ、クラリスは絶望する。しかしそんな折、クラリスは恋をした。相手はニール・ケインズ伯爵。文官という花形とはいえない役職についているせいか、あまり目立たないが、彼は唯一クラリスを容姿で判断しなかった。「どうせ結婚するならニールがいい!」 狙いを定めたクラリスは行動を起こす。ニールが仕えている王太子・エイベルはクラリスにとっては兄にも等しい幼なじみだ。クラリスは王太子エイベルの協力のもと、ニールと偽装婚約を交わすことに成功する。偽装婚約の期限は姉の結婚式まで。それまでにクラリスは、ニールのハートを射止めることができるのか。
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4.5宮鷹百貨店の化粧品売り場でビューティアドバイザーとして働く篠宮陽葵は、クリスマスが目前に迫ったある日、外商部の男性社員から無理な発注を受ける。お得意様である外商客が、すでに予約受付を終了したクリスマス限定アイテムを欲しがっているというのだ。彼の横柄な態度にムッとして、一度は「無理なものは無理だ」と断った陽葵だったが、その後、彼の事情を知り心を動かされる。彼は高椋侑哉。宮鷹百貨店の御曹司だった。その立場がために周囲からは色眼鏡で見られており、「何でもできて当たり前」「御曹司だから優遇されている」と彼自身の努力や仕事への熱意が評価されることはない……。そんな彼の状況に同情した陽葵は、各方面に掛け合いなんとか限定商品を用意することに成功する。これをきっかけに二人の距離は徐々に近づいていくが、御曹司という彼の立場に引け目を感じている陽葵は、なかなか彼への想いを認めることができず……。
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4.5ルームシェアをしていた親友の結婚が決まり、転居先を探さねばならなかった結愛。ぐずぐずしているうちに退去日は数週間後に迫ってきた。今日も気の置けない男友達の瑠久の部屋で飲みながら、愚痴とも相談ともつかぬ話を聞いてもらっている。高身長、イケメン、そして父親は大きな会社の社長をしているらしい。そんな非の打ちどころがないはずの瑠久だが、部屋が汚い。部屋飲みをするたびに結愛が見かねて掃除をする始末である。缶ビール片手に軽口を叩き合ううち、家事負担を条件に、結愛が瑠久の部屋に引っ越すことが決まった。引っ越し初日。人を勝手に連れ込まない、夕飯は早く帰った方が準備する、食費は折半、など同居にあたってのルールを話し合ううち、瑠久が付け加えた条件は「俺を好きにならないでほしい」。恋愛にまったく興味を持てない結愛は、瑠久を異性として意識したことは一度もない。「なるわけないし」と即答した結愛だったが……。
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4.525歳の坂月真宙は、父の再婚相手である継母の沙希と暮らしている。といっても、女社長として精力的に仕事をこなす沙希は、真宙のことを娘というより家政婦のように扱っていた。沙希が突然、夜に部下を家に招くことはよくあることで、真宙はそのたびに来客対応に追われていた。とはいえ真宙にとって突然の来客は嬉しいことでもあった。真宙は沙希の部下の一人、涼成に秘かに心を寄せていたのだ。しかし若く美しく、そして優秀な涼成は沙希にとっても魅力的な男性だったようで、沙希が彼のことを狙っていると知った真宙は、涼成への思いを断ち切ろうと決意する。そんなある日、涼成が沙希の会社を辞め、実家の大手製薬会社を継ぐことになり、「どうせ最期なら」と真宙は匿名のラブレターを涼成へ送る。これでもう二度と会うことはない。そう思い涙する真宙だったが数日後、涼成が真宙の前に現れる。涼成はなぜか、ラブレターの贈り主が真宙だと理解しているようで、「自分も真宙のことが好きだった」と告白してきて……。
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4.5勤務先の飲食店が不況で潰れ、職場の寮住まいだった千夏は仕事と住む部屋を同時に失った。飲食業での再就職先を探すもうまく行かず、困り果てた千夏は昼はバイトの受付嬢、夜はキャバ嬢(寮付き)として働くことに。これで一安心と思いきや、受付嬢として勤務する東西商事は業績悪化のため、買収が決まっているという。「バイトの受付嬢なんて真っ先にリストラ対象だ……」と肩を落とす千夏だったが、なぜか千夏は新社長の植村に抜擢され、秘書部への異動を命じられる。しかも、社長秘書として! 千夏に対し細やかな気配りを見せてくれる植村に密かに心ときめかせながら、なんとか秘書としての業務をこなしていく千夏。しかし、そんな千夏の大抜擢を快く思わない社員は少なくなくて……。
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4.5就職活動に失敗し、就職浪人の覚悟を決めた絢乃。そんな時、大智の母から、都心で弁護士をしている5歳年上の幼なじみ・大智に「就職先を世話してもらえばいい」ととんでもない提案をされてしまう。実は大智は絢乃の初恋の人。高校生の頃に突然キスをされて以来、顔を合わせるのは6年ぶり。複雑な思いを抱えたまま上京した絢乃を、大智は変わらぬ優しさで迎え入れてくれ、落ち着くまで一緒に暮らそうと提案してくる。しかも紹介してくれた仕事は、大智の勤める弁護士事務所の受付。家でも職場でも大智と一緒。夢のような幸せな生活に、絢乃の恋心はどんどん熱を帯びていき……。
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4.4若くして傾きかけた伯爵家の家督を継いだゲラルトは、家を立て直すことに奔走し続けた結果、30歳にして未婚だった。結婚を決意したゲラルトに、友人であるモーリッツが縁談話を持ってきた。相手はモーリッツの妹である伯爵令嬢のフリーダ。彼女は25歳にして初婚だという。「良い家柄でありながら25歳まで未婚だなんて、きっと訳ありだ」と周囲から心配されつつもフリーダと顔合わせをしたゲラルトは、フリーダの聡明さに惹かれていく。女性慣れしていないゲラルトのエスコートはスマートではなかったが、フリーダは気にした素振りも見せず、ゲラルトとの縁談を前向きに受け入れてくれた。フリーダとの交際は順調だったが、ゲラルトには気がかりなことがあった。それはフリーダが25歳まで未婚だった理由と、彼女が時折見せる悲しげな表情の理由。そんなある日、ゲラルトはフリーダの秘密を知ってしまう。それは、過去に婚約者を寝取られたというもので……。
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4.49歳の頃、目の前で両親を殺害されたエフィローネ。天涯孤独となった彼女を引き取り育てたのは、父の友人であるイスファングだった。それから11年。20歳を迎えたエフィローネは社交界でも噂の美女に育っていた。エフィローネの実家、ヴィアス伯爵家を復活させたいイスファングは、エフィローネに良い婿を取らせようと試みる。が、縁談はなかなかまとまらない。美しいエフィローネを求める貴族子息はあとを絶たなかったが、なぜかどの縁談も子息側から破談にされてしまうのだ。予想外の事態にイスファングは首をひねるが、エフィローネは大満足。なぜなら、破談はすべて「結婚相手はイスファングだけ」と心に決めたエフィローネにより仕組まれたことだったのだ。しかしイスファングにとってエフィローネは娘同然。彼女の想いになど気づきもしない。それでも諦めないエフィローネは、まずはイスファングに女として意識してもらうべく作戦を立てるが……。
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4.4侯爵令嬢マリエルは今日も憂鬱な気分で溜め息をついた。婚約者である王太子・デリックは、偶然出会った街娘のイーリカに心を奪われ、マリエルとの約束も何度も反故にして、足繁く彼女のもとへ通っている。限界が近づいていたマリエルは、ある時、優秀と名高い王立騎士団の副団長ライオネルからの視線に気づく。それ以降、互いの姿を見かけては視線を送りあう日々。ライオネルの視線には少しずつ熱がこもり、マリエルもまた秘密のやり取りに心を揺らしていた。そんなある日、舞踏会で気分が悪くなったマリエルはライオネルに介抱される。二人きりで言葉を交わすなかで、マリエルは彼に淡い期待を寄せていることに気づく。ライオネルもまた焦がれるように自分を見つめていることに気づいたマリエルは思ってしまった。「私が欲しいなら―――どうか奪って」
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4.4真っ白な髪に、真っ赤な瞳。透き通るように白い肌を持つセアラは薬屋を営んでいる。セアラには最近、悩みがあった。それは毎晩、店に現われる珍妙な客・姫君の護衛騎士リュディガーだ。彼は閉店間際に店にきては、眼鏡の奥で光る鋭い瞳でじぃっとセアラを見つめてくる。そうしてから解毒剤を買って帰っていく。こんな奇妙な行動が、もう何日も繰り返されていた。ある晩、いつものように現れたリュディガーは明らかに体調が悪かった。話しを聞けば、リュディガーは彼に想いを寄せる姫君から、連日惚れ薬を飲まされていたらしい。リュディガーは惚れ薬を飲まされる度にセアラの店へ訪れ、セアラの顔を眺めては「自分はまだセアラのことを好いている」と確かめていたのだという。思いもよらぬ真実。しかしリュディガーの告白はまだ続く。「今日の毒は体液を取り入れた相手に惚れる効果がある。しかも体液を取り入れるまで、催淫効果が続く――。この毒は貴女しか解毒できないのです」
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4.4大手インテリアメーカーのNARUSAWAに勤める西野美波は、少し天然なところがありつつも仕事熱心で周囲からも一目置かれる存在。どこにでもいる普通のキャリアウーマン……のように見えて、実は誰にも言えない特別な秘密があった。そのNARUSAWAの社長子息である成澤壮真は美波より3歳年上の30歳。ルックスも良く自分が社長子息であることも鼻にかけない。なにより自分の実力で事業部の統括部長にまで登りつめた男だ。部下や同僚からも信頼が厚く、多くの女性社員が一度は憧れる存在。美波もまた、壮真に恋心を抱いているひとりだが、「自分は御曹司の壮真に相応しくない」と秘めた想いを伝える気など全くなかった。そんなある日、ひょんなことから壮真と一夜を共にしてしまった美波は、「この出来事は事故のようなものだから忘れてほしい」と恋心を隠して嘘をつくのだが、壮真から「ならば、都合のいい時に一夜を楽しむ関係でいよう」と提案されてしまい……。
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4.4モラン王国・第三王女のパトリシアは、愛情深く活発な少女。城を抜け出しては、王都の修道院で負傷兵のお世話をしている。モラン王国は隣国サイード王国と長きにわたり戦を続けており、パトリシアは国のために兵が血を流すことに胸を痛めていた。父の在位十周年を記念した晩餐会を数日後に控えたある日、二国の間に同盟話が浮上する。サイード王国の出した条件は、サイード王国の王兄であり、冷酷な男として有名なルドルフとパトリシアとの婚姻。国のため、民のため役に立ちたいと思う反面、敵国に人質のような形で嫁ぐことへパトリシアは不安を覚える。ルドルフとの婚姻に対する答えを出せず、憂鬱な気持ちのまま出席した晩餐会で、パトリシアはサックと名乗る傭兵と出会う。「敵国へ嫁ぐのか」というサックの問いにパトリシアは、見知らぬ相手への気安さか、ついぽろりと「恋くらいはしたかった」と本音をこぼしてしまう。するとサックは「では、私と恋をしませんか?」とパトリシアへ囁きかけてくる。素性も知らぬ傭兵の誘いに、パトリシアは……。
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4.4彼氏の部屋で浮気現場を目の当たりにしてしまった沙耶。しかも相手は二人の務める会社の受付嬢。彼氏にも受付嬢にも二度と会いたくないと思っても、会社に行けば嫌でも顔を合わせることになるのが社内恋愛の嫌なところ。会社でばったり出くわした受付嬢には勝ち誇ったような顔をして見下され、彼氏を寝取られた悔しさと悲しさでやけ酒をする沙耶。そんな沙耶に、幼馴染の瑛士は「俺と付き合っているふりをして、見返してやればいい」と提案してくる。実は瑛士は、沙耶の務める会社の御曹司。女子社員の憧れの的である瑛士と付き合い出したら、元カレも受付嬢も驚くはず……とその提案に乗った沙耶だったが、その日から、なぜか瑛士は本物の恋人のように甘く優しく沙耶に接してきて……。
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4.4ジュエリーデザイン会社社長・遼太郎の秘書として働いている千鶴は、長年付き合っていた彼氏に突然フラレてしまう。しかも理由は、浮気相手に本気になってしまったから、というひどいものだった。あまりのショックにひとり、バーでやけ酒を呑んでいると偶然にも遼太郎と遭遇。仕方なしに事情を説明すると遼太郎は「忌ま忌ましい失恋を忘れたくはないか?」と千鶴をホテルに誘ってくる。千鶴は酔いの勢いもあって一夜を共にしてしまう。そんなことがあった後も、遼太郎の千鶴への態度は変わらない。「あれは一夜の過ち。慰めてくれただけ」と思っていた千鶴に、遼太郎は「俺を恋人にして見返してやればいい」と、またしても信じられない提案をしてきて……。
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4.4イベント会場や結婚式場に飾るフラワーアレンジメントを作成するフローリストとして花屋で働く一花は、毎週同じ曜日、同じ時間にフラワーアレンジメントを購入していく男性に片想いをしていた。ある日、企業のパーティ会場に飾るフラワーアレンジメントの依頼を名指しで受けた一花。指定されたパーティ会場で飾り付けをしていると、なんとそこには片思い中の男性が! 聞けば、瀬名と名乗るその男性はパーティを主催した企業の社長で、以前から一花に好意を寄せていたという。夢のような展開で片思いを実らせた一花だったが、幸せ気分もつかの間。一つの疑問を持つようになる。「毎週欠かさず買っていくフラワーアレンジメントは、誰への贈り物なの……?」 恋多き男と噂されるプレイボーイ社長・瀬名は本当に自分のことを想ってくれているの? 一度抱いてしまった疑いは日に日に増していき……!?
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4.4「今度のプレゼン、俺が勝ったら“恋人として”抱かせてくれる?」 広報部への異動がかかったプレゼン対決を前にライバルである省吾から持ちかけられた、告白とも取れる突拍子もない提案。上昇志向の強い美琴は、勢い余って省吾の挑発に乗ってしまう。「野暮ったい見た目をした、人付き合いの悪い大人しい男。そのくせ部署内一、仕事ができる鼻持ちならないやつ!」 入社当時から省吾のことをそんな風に思っていた美琴だったが、プレゼン準備に追われる日々の中で垣間見た彼の本質は、全く違うものだった。意外に優しくて頼りがいがある。眼鏡に隠された瞳は強くて色っぽい。そして何より、美琴のことを誰よりも理解してくれている。「もしかして、私も省吾のことを……」 自身の気持ちが揺らぎ始めていることを自覚した美琴だったが、ある日省吾が会社の重役や広報部長と共に高級レストランへ入っていくところを見てしまい……。
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4.3ヘラティリス皇国では淑女に知識は不要であり、淑女が意見を持つことは野蛮とされた。そのため第三皇女・カトレアは有力貴族と婚約を交わして以降、本来の自分を押し殺し美しい人形として生きていた。そんなある日、カトレアは隣国ウィンダント帝国の若き帝王・ギデオンと出逢った。彼は婚約者に軽んじられ、虐げられているカトレアを助けてくれた。それから数日後、カトレアと婚約者との婚約は破棄され、カトレアはギデオンの元へ嫁ぐことが決まる。カトレアはこの婚姻を喜んだが、ギデオンは初夜の準備を整えたカトレアを前にして「あなたには触れない」と言い切った。ギデオンには病床に伏す想い人がいることを知ったカトレアは、ギデオンと母国のため、愛のない結婚を受け入れることを決意する。それから2年。ギデオンの想い人の病が回復に向かっていることを知ったカトレアは、ギデオンのため、離縁を願い出ようとするが……。
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4.3「間違って生まれた王女」として、王宮の隅にある離宮でひっそりと暮らしてきたロスヴィータ。妾腹ゆえに国王からも娘として扱われず、病弱という建前で静かに薬草を育てる日々を送っていた。だがある日突然、父王から東の辺境を治める騎士・マグヌスへの降嫁を命じられる。聞けばマグヌスは、大柄で寡黙、鋭い目つきと威圧感から貴族令嬢に敬遠され、いまだ独身なのだという。輿入れの道中、ロスヴィータ一行は魔獣の群れに襲われるが、彼女を救ったのはまさにそのマグヌスだった。その剣さばきと豪腕、そして真っ直ぐなまなざしに心を奪われたロスヴィータは、自らの異能力「緑の手」で調合した興奮剤を初夜に持ち込み、情熱を込めて想いを伝え……。やがてふたりは、すれ違いながらも、少しずつ確かに惹かれ合っていく。だがその背後では、異能力は「悪魔との契約」だと断ずる新興宗教・イヴァーリイ教の影が静かに迫り……。
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4.3アイリスは、皇太子マティアスの婚約者。男手ひとつでアイリスを育ててくれた父が、国王を庇って死んだ時、天涯孤独となったアイリスを憐れみ、国王夫妻がアイリスを保護するためにマティアスの婚約者としたのだ。その時からずっと、アイリスはマティアスを慕っている。過去には、恋慕のあまりマティアスに近づく女性と揉めごとを起こすこともあったが、今は皇太子妃教育を受け、立派な淑女となった。だが、マティアスがアイリスに関心を示すことはない。いつかは自分を見てくれると思いマティアスの傍らに控え続けていたアイリスは――ある日、隣国の王女にマティアスが向けた笑顔を見て、心が折れてしまった。アイリスにそのような笑顔が向けられたことは、一度もなかったから……。アイリスは婚約者を辞退し、自らの領地に引いて領地運営と新たな夢を追うこととなる。――ところが、ようやくアイリスがマティアスを忘れられそうになった頃、彼と再会する機会が訪れ、やがてマティアスは跪く。「私は君がいないと、だめなんだ」
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4.3アマンダには別の名前がある。それは、アルマ・イングリス――離宮に幽閉されている、この国の王女の名だ。アルマは10歳のとき、火事で命を落としたはずだった。だが気絶して目覚めたとき、アルマは10年前の自分が生まれた日に、タイプスリップしていたのだ。ただし、体はそのまま10歳の子どもとして。そうして身寄りのない子どもとなったアルマは、アマンダと名を変えて孤児院で暮らすこととなった。生前の知識を使って勉学に精を出すアマンダは、その過程でロードリックという利発な少年と出会う。彼は公爵家の息子だったが気さくで、アマンダと年月をかけて仲を深めていく。やがて、平民ながら王立学園の奨学生となったアマンダは、ロードリックからの好意に気づき身分差に悩むが、ロードリックの熱意を受けいれ、幸せな一夜を過ごすことになった。だが一方で、この世界で生きるもう一人の自分アルマ・イングリスが命を落とす年が、刻々と近づいてきていて……。
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4.3たゆまぬ努力で王国騎士団親衛隊というエリートの座を手にした女騎士・ディーナ。だが、気がつけば周囲から嫁き遅れといわれる年齢に。結婚したくないわけではないが、どうせなら互いに想い合う人と一緒になりたい。それなのに、継母のおせっかいから、ディーナは夜会に出席する。そこで女癖が悪いことで有名な美男の同期・エルベルトとばったり。さらには異母妹が弄ばれそうになっている現場に遭遇してしまう。彼女は継母から分け隔てなく育てられてきた大切な家族のひとりだった。このままでは妹がよからぬ噂を立てられてしまう。ディーナはとっさの判断で妹とその相手を逃し、隣にいるエルベルトと密会をしていることにしてやり過ごそうとするが、エルベルトの演技が真に迫りすぎる! それからというものエルベルトが急激に接近してきて、ついには婚約の申し入れまで! どうにか逃げようとするディーナだったが……。
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4.3魔法使い見習いのリュクレースは、10歳年上の師匠レオンに長らく片想いをしている。弟子として迎えられた時、リュクレースは宣言されている。「自分たちが男女の関係になることは決してない」と。それが弟子となる条件だった。だからこそリュクレースは、レオンへの恋心をひた隠しにして生きてきた。それなのに――ある日レオンが、急に言い出したのだ。「私と結婚する気はあるか」と。一瞬舞い上がるリュクレースだが、それはあくまで偽装のための契約結婚の申し出だと気づいてしまう。それでもレオンが他の女性と結婚するぐらいならと、リュクレースは提案を受け入れた。そして婚約の儀の夜、ふたりは結ばれる。いつか本当に心を通わせられるかもしれないと希望を抱いたリュクレース。しかしリュクレースは、とある出来事により失意を抱き、レオンに婚約破棄を願い出た。するとレオンは怒りを露わに豹変し……。
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4.3結婚を意識していた同僚でもある恋人から、一方的にふられてしまった水江和奏。しかもどうやら二股をかけられていたらしい。部内の飲み会でそれを察した和奏は、ショックのあまりヤケ酒を煽り酔いつぶれてしまう。次に目覚めると、高級ホテルのベッドにいた。しかもそこには上司である課長・月舘春貴の姿も! 聞けば、春貴は和奏を介抱してくれたらしい。整った容姿と仕事に対する厳しさ、そして御曹司という立場を持つ春貴は、和奏にとって憧れと同時に近づきにくい相手でもあった。とんだ醜態をさらしたことで春貴の信頼を失ったと感じた和奏はそれ以降、元彼のことは忘れて仕事に打ち込む決意をする。その後、そんな和奏の意気込みを汲み取ってくれたのか、春貴は和奏に仕事を回してくれるようになる。仕事とはいえ、ふたりきりの時間が増えていく春貴と和奏。近づきにくいと感じていたはずが、和奏は徐々に春貴に惹かれていき……。
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4.3アルテアン王国の王は無能な暴君だった。王妃や王子、姫には浪費癖があり、重税を強いられている民の不満は高まり爆発寸前。しかし第三王女であるエステルだけは心優しく無垢な姫で、そんな国の行く末と無力な自分を憂いていた。エステルには、想う相手がいた。バルテルス王国の王太子であるゴットフリド。かつて、エステルの婚約者だった人だ。アルテアン王国の先は長くないと悟ったゴットフリドに「国を捨て今すぐ嫁にこい」と言われたとき、エステルは「私はこの国の王女です。この国と命運をともにします」とそれを拒んだ。そして二人の婚約は解消されたのだった。それから数年後、ゴットフリトのいう通り、アルテアン王国はクーデターにより滅んだ。王族がすべて処刑される中、なぜかエステルだけは王都のはずれにある屋敷に幽閉されてしまう。理由がわからずおびえるエステルの前に現れたのは……。
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4.3武井理央は、同僚看護師や医師たちから「氷の天使」と呼ばれるしっかり者の看護師。家族とは疎遠なため誰にも頼らず自分の力で生きていたが、ストーカーに目をつけられたことで最近、不安な日々を送っていた。そんなある日、それを知った外科医・水科櫂が「ストーカー除けに彼氏のふりをしてやる」と提案してくる。病院の跡取り息子でもあるイケメンドクターの櫂は当然、看護師の注目の的。「そんな人が彼氏だなんて」と遠慮する理央だったが、ストーカー行為がエスカレートしたため櫂の提案に乗り、しばらくの間、彼のマンションに居候させてもらうことに。過ぎるほど親切にしてくれる櫂の優しさに、家族とのトラブルが原因で人と深い関わりを持つことが苦手だった理央も、徐々に櫂に対して心を開き始める。しかしそんな理央に、櫂は衝撃の告白をする。「ずっと武井に近づきたいと思ってた。いま、チャンスだって思ってる」 櫂の真摯な思いを知った理央は……。
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4.3昔から、内気な性格がため人付き合いが苦手だったりんこは、今の職場ではなぜか「恋愛の神様」として後輩たちから慕われている。しかし実際は、恋愛経験ゼロ。恋愛どころか男性とまともに会話をしたことさえないというのに、後輩から頼られるたび「役に立ちたい」その一心で、一生懸命アドバイスを返していた。そんなある日、りんこは3つ年下の新人男性社員の教育係に抜擢される。華やかな見た目をした彼・理は有名なゲームクリエイターで、しかも大手総合商社の御曹司。女性社員が目の色を変えて彼を狙い始める中、理はなぜかりんこに興味津々。しかも彼は、りんこに信じられない相談事を持ちかけてくる。「実は俺、勃たないんです……」 なんと彼は2年前から女性を抱くことができなくて困っているという。あまりに生々しい相談に逃げ腰になるりんこだったが、困っていると懇願する理にほだされて……。
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4.3シルベスタント公爵家のクロエは、社交界でも絶世の美女と評される容姿を持ちながら、乗馬をしたり拳闘を習ったりと、淑女らしからぬ快活な令嬢。今日も幼馴染のホーイエと軽口を叩きながら拳を振っていた。その様子に乱暴されていると勘違いした紳士が割って入ってきた。クロエの拳がきれいに決まってしまったせいで、失神した紳士。慌てて病院に連れていったクロエは、紳士が一時的に記憶喪失になったことを告げられ、紳士の面倒をみることに。名前も思い出せない紳士のハンカチに『D』のイニシャルが刺繍されていたことから、クロエは紳士を「ディー」を呼ぶことにした。惹かれ合う二人だったが……。
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4.3容姿の良さと美声もあり、町の酒場を切り盛りする夫婦に引き取らた孤児のセラ。酒場で歌を披露し、周りからは「歌姫」と呼ばれていた。だが、歌っているとき以外は自尊心が低く、臆病な性格もあってか、スタッフたちから嫌がらせを受けたり、雑用を押し付けられたりしていた。そんなある日、養父のつかいで小箱を持って指定された場所へ向かうと、以前から自分に迫ってきていた下級貴族に捕まってしまう。そう、セラは養父母に売られていたのだ。逃げようにも大の男たちに囲まれ、ナイフで服を切り裂かれ、恐怖で声がでないセラ。怪しげな薬を飲まされそうになったとき、間一髪で、この地を守る隻眼の辺境伯・アルヴィスに助けられる。そしてアルヴィスは、もう自分に居場所がないと絶望の淵で泣くセラを、自分の屋敷へ迎え入れるのであった……。
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4.326歳の結菜はある雨の夜、公園のベンチに腰掛けるずぶ濡れの男性と出会う。思いつめたような様子に、見て見ぬ振りをして通り過ぎることもできず傘を差し出し声をかけると、それは結菜の勤務する会社の社長・蒼士だった。大手自動車メーカーのトップに若くして上り詰めた蒼士は、整ったビジュアルもありメディアからも注目される、結菜にとっては雲の上の存在。もう二度と二人きりで言葉をかわす機会などないだろうと思っていた結菜だったが、どうしたことかその翌日から社内で度々、蒼士と遭遇するようになる。雨の夜の偶然の出会いが縁となって繋がったことを単純に嬉しく思う結菜とは異なり、あの夜の出会いを特別なものだと思っているらしい蒼士は、結菜のことをもっと知りたいと言ってきて……。
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4.326歳の真琴は年下男子好き。密かに思いを寄せていた後輩・佐田から悪気なく恋愛相談を持ちかけられ(しかも相手は真琴の部下!)、持ち前の面倒見の良さで二人のキューピッド役を努めてしまう。そんなある日、真琴の部署に新しい部長・日下部が配属される。真琴が幹事を努めた歓迎会は大成功。今後の仕事のために親睦を深めようと日下部と二人、二次会をすることになった真琴は、高級ホテルのラウンジバーに連れて行かれる。自分とは縁遠いラグジュアリーな世界に驚きを隠せないでいる真琴に、日下部は「佐田と付き合っていたのか」と訪ねてくる。日下部は真琴の佐田への思いに気づいていたのだ。飲みすぎた真琴は酔いに任せて年下が好きなこと、世話焼きでしっかり者の性格が災いして、いつも振られてばかりなことを暴露してしまう。日下部はそんな真琴に「君はもっと、甘えることを覚えたほうがいい」なんて大人の魅力たっぷりに囁いてきて……。
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4.3小学生の頃、理科の先生にイタズラされかけたことがトラウマとなり男嫌い・白衣嫌いになった美紀は、大人の男性と関わりたくないという理由から保育の仕事をしている。そんなある日、大病院の院内保育にヘルプで行くことになった。白衣男子が大勢いるまさに地獄のような現場に疲れ果て、げっそりとした心地で休憩をとっていると、見知らぬ男性に話しかけられる。ボサボサ頭にラフなジャージ姿の彼は、見とれてしまうほどにきれいな顔をしているのに、なんだかとても気だるげで、美紀は彼が長期の入院患者であることを悟る。男性嫌いで近づくことさえためらう美紀なのに、相沢と名乗る彼とは肩を並べてベンチに座り、気軽に言葉をかわすことができた。後日、再び院内保育のヘルプに入った美紀は、そこで信じられないものを目にする。入院患者だとばかり思っていた相沢が、白衣を着て颯爽と院内を歩いているのだ。しかも相沢は美紀に気がつくと嬉しそうに寄ってきて「今夜食事に行こう」と気安く誘ってくる。大嫌いな白衣を着た相沢を目の当たりにした美紀は……。
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4.329歳独身、男性経験はキス止まりの地味OL・桃香には美人でアクティブな姉がいる。幼い頃から姉との違いを周囲にからかわれてきたせいで、姉のように華やかな人種が苦手になってしまった桃香は、同僚たちがしきりに話題にしている社内の王子様・御曹司の尊にも興味ゼロ。むしろ爽やかに「お疲れさまです」と挨拶をされるたび、キラキラオーラに気圧されていた。ある日、残業を終えた桃香は人のいるはずのない会議室の扉が開いていることに気がついた。誰かが閉め忘れたのだろうか。扉を閉めようと会議室に近づくと、中から話し声が聞こえてきた。なんとその声は御曹司、尊のものだった! しかも彼はだらしなく椅子に腰掛け、電話の相手に気だるげに悪態をついている。その姿は、普段の礼儀正しく爽やかな彼とはまるで別人のようで……。
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4.3とある事情で会社をやめた真白は、叔母が経営するカフェでアルバイトをしながら暮らすことに。この先の人生に不安はあるものの、ケーキ作りを任され、カフェの常連客と打ち解けることもでき、それなりに充実した日々を過ごしていた。そんなある日、叔母の息子が実家に戻ってきたことで、真白の生活は一変。アルバイトを辞めざるを得ない状況に……。「次の仕事を探さなくては……」と気落ちする真白だったが、常連客の一人から思いも寄らない誘いを受ける。「仕事を探すなら、俺のところで働かないかな?」 真白に声をかけてくれたのは、常連客からは「やっさん」と呼ばれている、ときどきカフェにくる大柄の男。長く伸ばした前髪で顔を隠した彼は、カフェではいつもケーキと珈琲のセットを注文していた。ケーキを選ぶとき、とても真剣な顔をすることと、笑うと八重歯が除くこと。彼について真白が知っていることはそれだけだった。「どうして私に声をかけてくれたの?」 不思議に思う真白に、彼が語った仕事内容とは……!?
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4.3学生時代からずっと片想いをしていた大学の先輩が結婚した。それも、私の後輩の女の子と。知らぬうち二人のキューピッド役を演じてしまった由依は、恋の土俵に上がることさえできずに失恋してしまった。そんな折、傷心を引きずりつつ訪れたバーで、由依は酔いつぶれた男を介抱する。バーの常連客から「王子」と呼ばれている美しいその男性は、由依が働く会社の御曹司・営業部エースの翔だった。聞けば翔は、婚約していた大手企業の社長令嬢から一方的に婚約破棄されてしまったという。自分とよく似たその状況に同情し、懸命に彼を慰める由依。自分とは住む世界が違う王子様だと思っていた彼に親近感を抱き始めた頃、翔は突然由依にキスをしてきて……!? 「1,000万円する婚約指輪だ。僕はもういらないから、君にあげる」 百戦錬磨の遊び人御曹司×自己評価の低い生真面目OL。失恋から始まる身分違いの恋の行方は!?
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4.3同じオフィスビルに入居する若き起業家英治にほのかな憧れを抱いていた派遣社員の千波は、ある時、英治から交流会で恋人のフリをしてくれないかと頼まれる。たとえ偽物でもこれほどの人の恋人になれるのなら、と気軽に引き受ける千波だったが、デートを重ねるごとに英治への想いが募っていくのだった。交流会が終われば切れてしまう関係。いつのまにか大好きになってしまった英治から受けるキスも、ぜんぶ演技。これは契約なんだと何度も自分に言い聞かせ、自分の気持ちに蓋をする千波だったが、英治から紅葉を見に行こうと二泊三日の温泉旅行に誘われ、いよいよ抱かれることに。優しくてあたたかくて、慈しみに満ちた視線。今だけは、本物の本当の恋人になったつもりで、彼を求めてもいい……よね?
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4.2伯爵令嬢のエセルには複雑な想いを寄せる相手がいる。それは兄の友人であるアイザック。騎士を務めている彼は美しく紳士的で、女性たちの憧れの的だった。エセルにとってアイザックは初恋の相手であり現在進行形の想い人だったが、アイザックはエセルのことを子ども扱いにしてばかりで、他の令嬢には紳士的なのに、エセルに対してだけは少し意地悪なのだ。だからエセルも素直になることができず、アイザックには反発してばかりだった。そんなある日、エセルは級友である伯爵子息のトマスから、「昔から好きだった」という告白とともに結婚を申し込まれる。アイザックを忘れる良い機会かもしれないと思ったエセルは、トマスとの婚約を前向きに考えることに。しかしアイザックはそんなエセルの決断に否定的な態度を示す。「トマスは財産が目当てでエセルのことを好きなわけじゃない」と決めつけられたエセルは深く傷つき、アイザックを突き放してしまい……。
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4.2遠縁が起こした不祥事の責任を負って、巨額の借金を背負い込んだ貧乏男爵家の長女・オリカ。日々身を粉にして働く彼女は、国王からの招待で、生まれて初めての舞踏会に参加することに。貴族らの冷ややかな視線を浴びつつ、国王に挨拶をするオリカ。面を上げると、そこには彼女が働く居酒屋のなじみ客が……。まさか、と戸惑うオリカに、国王は意味ありげな笑みを浮かべ、外見も心も醜いと噂されるベリオール・ブルーム公爵と結婚するよう命じた。祝い金は借金完済には充分すぎる金額。両親の心配をよそに、結婚を受け入れ公爵家へと向かったオリカだったが、どうやらベリオールもこの結婚には乗り気ではないらしい。さんざん待たされた挙句ようやく現れた彼は、白い仮面をつけた異様な姿。「お前とは離婚する」と冷たく言い放つベリオールに、オリカは「離婚はしない」と毅然と言い放ち、初めての閨事に臨む……。
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4.2柚奈は祖母から受け継いだ小さなカフェを営んでいたが、疎遠となっていた祖母の弟が土地の半分の権利を主張してきたことにより、土地を手放さなくてはならなくなった。そんな時、柚奈に手を差し伸べてくれたのはお隣さんの4つ年上の幼なじみ、俊。老舗製薬会社の御曹司である俊は、こともなげに「柚奈のためなら、いくらでも出してやる」と言ってくれるが、幼なじみの厚意に甘えていい金額ではないと、柚奈は首を振る。すると俊は提案してきた。「だったら俺たち、結婚しようぜ」 聞けば俊は最近、周囲から結婚をせっつかれて辟易としていたらしい。まだ結婚する気はなかったが、相手が柚奈ならしてもよい。そんなことを言う俊に、柚奈は驚きつつも同意する。幼いころから仲の良い二人は、すでに家族のような間柄だ。兄妹が夫婦になっても変わりはないだろう。そんな軽い気持ちだった。しかし、いざ新婚生活がスタートしてみると、柚奈の俊に向けた感情は変化し始めて……。
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4.2結婚なんてしなければよかった。そう後悔しながら生涯を閉じた若き伯爵夫人マデリン。眉目秀麗な伯爵令息だったディルは、多くの人から感謝され、尊敬されていたが、妻として迎えたはずのマデリンには冷たかった。病に伏せっていることすら知らぬ夫。誰にも看取られることもなく、マデリンは孤独なうちに最期の時を迎えた……が、目覚めると、そこは6年前、まだ独身だったころの自分のベッドの上。すべてが6年前のディルと婚約したあの日と同じように話が進んでいき、彼女は時間が巻き戻っていることに気づいていく。不幸な結婚を避けるために縁談を断ったものの、手違いで婚約書類が国王陛下に届いたことを知ったマデリンは、ディルに直談判しようと伯爵家に出向いていく……。
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4.2海外赴任していた兄の帰国に合わせ、実家へ帰った玲奈。家族水入らずの夕食を想定していた玲奈だったが、実家に帰ってみると、そこには玲奈にとっては幼なじみかつ初恋の相手でもある兄の同級生、和己がいた。三年ぶりの再会は嬉しい反面、昔より遥かに男らしく魅力的になった和己に緊張し、戸惑う玲奈。食事が終わり、アパートまで和己の車で送ってもらうことになっても玲奈の緊張は晴れない。だが和己は昔のように玲奈をからかい茶化してばかりで、玲奈の緊張も和らいでいく。昔のようにじゃれ合っているうち話題は恋愛関係へと進み、玲奈はついついとんでもないことを口にしてしまう。「和己くんみたいなイケメンが昔からそばにいたから、他の男性には興味がわかなかった。和己くんのせいなんだから、責任取ってよね」 もちろん冗談のつもりだった玲奈に、しかし和己は「いいよ」とあっさりと答えてしまう。しかも玲奈を載せたまま、車は和己のマンションへと向かい……。
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4.2結婚一年目の夫婦であるセドリックとグヴィネス。ある日、セドリックが不慮の事故に遭い三年間の記憶を失ってしまう。三年前、グヴィネスと出会う前のセドリックは女嫌いだった。女という女すべてを忌み嫌い、言葉をかわすことはおろか、顔を見ることさえ満足にできないほどだった。あの頃の状態に戻ってしまったセドリックは、自分に妻がいるという現実を受け入れられず、混乱のままグヴィネスに離縁を言い渡してしまう。セドリックの混乱が収まるまで、とグヴィネスは屋敷の離れへ身を寄せることに。しかし次の日、落ち着きを取り戻したセドリックは現実と向き合うべくグヴィネスのいる離れへ訪れ、「自分たちのことを教えてほしい」とグヴィネスへ歩み寄る姿勢を見せる。グヴィネスは二人が何故結婚するに至ったかを語り始め……。
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4.2総合病院の総務部で働く蘭は34歳。大学生の頃はその美貌から高嶺の花として人気を集めていたが、今では仕事終わりのボッチ宅呑みが大好きな干物女となっていた。そんなある日、院内の食堂で一人、スマホをいじりながらランチをとっていた蘭に声をかけてきた男性が……。「もしかして、蘭さん?」 顔を上げるとそこには、きれいな顔をした白衣姿の男性。彼は蘭の大学時代の後輩・桜介だった。大学時代の蘭を知る桜介は、蘭の変わりっぷりに驚いた様子を見せるものの、なぜかその日から猛アタックをスタート! 恋愛への興味とともに、女としての自覚や喜びも忘れたつもりだったが、桜介からの熱烈な求愛に、蘭の心は徐々に変化し始めて……!?
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4.2弁当屋でバイトしている小百合は、常連のイケメン客に密かに想いを寄せていた。そんなある日、酔っ払いに絡まれているところに偶然彼が現れ、小百合を助けてくれたのだった。慶次と名乗る憧れの君にデートに誘われ、自分の夢をキラキラしたまなざしで語る慶次に小百合は惹かれていく。そして慶次に、自分の夢をかなえるのを手伝ってほしいと告白され、交際することに。こんなとんとん拍子ってある? すぐに結ばれた二人は、同棲生活に。慶次がタダ者ではないことをどこかで感じながらも、慶次を信じ、慶次の夢を応援する小百合。やがて慶次の仲間たちも紹介され、お互いに気持ちを通わせて、強い信頼関係も生まれてきたある日、仲間の一人から慶次が入院したと連絡が入って……。
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4.2仕事一筋で、恋のチャンスを逃してきた看護師の美智は、母の勧めでお見合いをしてみることに。親友の母親同士で、生まれて間もないころから二人を結婚させようと約束していたらしいのだ。初めて会った婚約相手は、トップクラスの病院に勤務する医師・雅也。誰が見ても100点満点をつけるに違いないほどの美形だが、会えば喧嘩で相性はサイアク。しかし、美智は娘を思う母の気持ちを無下にはできず、月に一度、雅也と会いつづけていた。出会いから2年。美智の転職先に、雅也がいた!? 転職初日当日に、雅也から「彼女と俺は許嫁の関係」と宣言され、なぜか周囲から羨ましがられる美智。どうやら雅也は看護師からも医師からも評判がいいらしい。普段とのギャップに戸惑っている美智に、雅也は「そろそろ、結婚話を進めるぞ」と宣言。はあ? どういうことよ……!?
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4.1刺繍作家として仕事に励むジリエーのもとに、縁談が舞い込んできた。相手は代々王族の護衛官を務める名家・シャフラン家の長子リストヴァー。ジリエーには過ぎたる良縁だったが、ジリエーは素直に喜べない。その理由は、リストヴァーが無類の女好きであること。夜な夜な酒場に入り浸り女性を侍らせ派手に遊んでいるらしい。さらに仕事第一のジリエーは、まだ結婚をする気がない。しかし父の必死の説得を受け、ジリエーは渋々見合いをすることに……。初めてリストヴァーの姿を目にした時、ジリエーはその美しさに言葉を失った。彼は今まで見た誰よりも美しい容姿をしていたのだ。しかも彼の言動はとても紳士的で、女好きという噂が嘘のよう。そのギャップはジリエーにとって、好感が持てるものだった。だからジリエーはリストヴァーとの仮交際を受け入れてしまった。結婚なんてする気はなかったはずなのに……と戸惑いつつも、二人の距離は縮まっていき……。
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4.1人づきあいを避け、アロマオイルを作りながらひっそりと暮らしていた伯爵令嬢のユリアーナはある日、「王弟のディオンが不眠症で悩んでいるからアロマの力を借りたい」と王宮から依頼を受ける。しかしディオンはアロマテラピーに猜疑的で、ユリアーナのことも適当にあしらってばかり……だったが、あることに気がついた瞬間、ディオンの態度は一変する。「やはりお前だ。お前の香りが甘くて、ひどく、落ち着く……」 ユリアーナ自身の香りに心安らぐ、と気づいたディオンはなんと、アロマの代わりにユリアーナへ添い寝を求めてきたのだ。こうしてユリアーナは「ディオンの抱き枕」という大役を担うことに。ユリアーナのおかげでディオンの不眠は改善され、生来の穏やかさを取り戻したディオンにユリアーナは徐々に惹かれ始める。そんなある日、ユリアーナはディオンの妹であるヘンリエッテから、夫婦のセックスレスに効くアロマを依頼され……。
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4.1リリーには婚約者がいた。隣国の伯爵家の子息ビリード。親が決めた婚姻。まだ会ったこともないビリードではあったが、リリーは心の底から彼を愛していた。五年の間に交わした手紙から、互いを思いやり、互いの人柄を慈しみ、互いに結婚を望んでいることを確信していた。そんなリリーに悲劇が襲う。両親と兄が事故で亡くなり、リリーが侯爵家を継がねばならなくなる。祖父は縁談を破棄し、国内から婿を得ることを命じる。決まったのは騎士のブレッド。騎士職を捨ててリリーの夫になる道を選んだという。献身的に尽くしてくれるブレッドに、少しずつ心を開いていくリリー。ある日、王都で行われる舞踏会に出席したリリーは、偶然にも元婚約者のビリードに出会ってしまい……。
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4.1入社当時から付き合っていた彼氏からプロポーズされ、幸せの絶頂にいた藍那。しかしその幸せは長くは続かなかった。両家への挨拶も、式場の手配も済み、あとは結婚式を待つばかりというある日、婚約者の林田から突然別れを切り出されたのだ。「他に好きな子ができた」 一方的な一言で婚約破棄されてしまった藍那は、悲しみを忘れるように仕事に没頭する。そんな藍那に、後輩の小松から衝撃の事実が知らされる。「あなたみたいな地味な人に林田さんはもったいないから、私が奪っちゃいました」 婚約者を若い後輩に寝取られ、会社では陰口を叩かれる。身も心もズタズタにされた藍那に、優しく声をかけてくれたのは、上司の真木だった。「あなたは素敵な女性です。それだけは覚えていてください」 「あなたを、特別扱いしてもいいですか?」 秘書課室長であり御曹司。誰もが憧れる王子様のような真木から送られる熱烈なラブコールに藍那は……。
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4.1幼い頃、迷子になったところを助けられてからというもの、第三王女であるトリシアは兄の幼馴染であり騎士であるサイラスに片思いをしていた。そんなある日、忠義への褒美としてサイラスに王女の一人を妻として与えることが決定する。「自分こそがサイラスの妻に」と願いつつも、姉のルーシアとサイラスの仲が良いことを知っているトリシアは、姉とサイラスが結婚するものだと思い込み、失恋を覚悟していた。しかし、父である国王が指名したのは姉ではなくトリシアだった。サイラスの妻になれる。喜びに胸踊らせながらも、トリシアの心にはわだかまりが残る。「サイラス様は、私ではなくお姉さまと結婚したかったのではないかしら?」 サイラスにも姉にも問うことのできない疑いを胸に隠したまま始まった新婚生活だったが、サイラスから向けられる優しい眼差しに、「もしかしたら、このまま幸せな夫婦として過ごしていくことができるのではないかしら」と、トリシアは希望を見出す。しかしそんな幸せも一瞬のことで、初夜以来、サイラスはトリシアを避けるようになる。優しい言葉をかけてはくれるものの、ハグもキスもしてくれないサイラスに、トリシアは深く傷つく。しかも偶然にも、サイラスとルーシアが仲睦まじく頬を寄せ合う姿を目撃してしまい……。
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4.1アメリカ帰りのイケメン社長・律己の秘書として働いている美桜は、密かに彼に恋をしている。「秘書という立場で彼を支えることができれば、それで幸せ」そうは思うものの、彼の優しさに触れては胸を高鳴らせ、恋人の気配を感じては寂しさに沈む日々を送っていた。そんなある日、美桜の隣の部屋に美しいオネェが引っ越してくる。ひょんな事から言葉を交わしてみると、なんと彼は高校時代の同級生、千樫だった。美桜と共に手芸部に所属していた千樫は、今や世界中で活躍するスタイリスト・ヘアアーティストとして成功していた。今まで秘書という立場(というより、“律己の秘書”という立場に嫉妬する女性社員からのやっかみ)を気にするあまり、必要以上に地味な身なりに徹していた美桜だったが、そんな美桜を見かねた千樫に、魔法のように美しく変身させられていく。しかし、そんな美桜の変化に対し、律己の反応はイマイチで……。
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4.0近衛騎士として姫に忠誠を誓うベルタは恋愛未経験。色恋への興味はあれど、機会がないまま24歳まで生きてきた彼女の愛読書は恋愛小説で、経験がないからこそ恋に恋する乙女思考をこじらせ続けているのだった。そんなベルタに姫から困った相談が……。「閨で殿方に気に入られるには、どうしたらいいの?」 当然、処女であるベルタは頭を抱え、考えあぐねた末に書物から知恵を授かることを思い立つ。図書館へ赴き司書のゲラルトに事情を説明すると、彼は納得いかない様子でこう言った。「あなたは書物から得た付け焼刃的な知識で姫をごまかすのですか?」 その言葉に衝撃を受けたベルタ。たしかに書物の内容をそのまま報告するのは不誠実。まずは自らが経験したうえで姫に進言すべきだろう。「そうと決まればまずは男娼を買おう!」と思いついたベルタに、ゲラルトが提案する。「それなら私がひと肌脱ぎましょうか」 こうしてベルタは姫のため、ゲラルト相手に閨の実践を試みるが……。
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4.0王家御用達商家の娘であるライゼリンは、自分の店をもつという夢のため、実家で手伝い経験を積んでいた。そんなある日、ライゼリンは顔なじみの王太子から国軍団長・ベルガード伯爵との結婚を打診される。女主人となって、傾いた伯爵家の財政を立て直してほしいというのだ。「もしできたら起業する際に後ろ盾になるし、後々離縁しても構わない」という王太子からの提案もありライゼリンは渋々同意する。こうして伯爵家に嫁いだライゼリンだったが、現状を見てびっくり。「救国の英雄」と称賛されるベルガードは出征してばかりで屋敷を顧みず、使用人たちはろくな食事もできていない有様。見かねたライゼリンは持参したドレスや装飾品を売ってお金を作り、まずは使用人たちの生活から整えることに。こうして使用人たちの信頼を得たライゼリンは、伯爵家の財政がひっ迫した原因を探るとともに、当主としての責務を果たさないベルガードと向き合おうとするが……。
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4.0エレナは大陸を治める王の第8側室の末娘として産まれた。父王はエレナに興味を示さず、存在自体を忘れ去られたエレナは王宮の片隅でひっそりと暮らしていた。しかしエレナが18歳になった頃、父王はエレナに北の王への輿入れを命じた。父王は「ただ子を産め。王の機嫌を損ねるな」と政略結婚であることを隠しもしなかったが、エレナはこの縁談を喜んだ。産まれて初めて王城から出られるのだと。婚礼を心待ちにしたエレナはさっそく北の国の言葉の勉強を始め、1年の時が流れた頃。エレナのもとに北の王の従者・レーバンが訪れた。王の命により婚約者へのプレゼントを持参したというレーバンに、エレナは言葉の練習相手になってほしいと願う。それ以来、レーバンは時間ができるとエレナのもとを訪ねてくれるようになり、エレナはそんなレーバンに心を寄せるようになる。しかし北の王とエレナとの婚礼は、もう目前に迫っていて……。
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4.0株式会社ミヤケの社食管理者として働いている小泉里帆はある日、海外支社に出向していた御曹司が本社に戻ってくるという噂を耳にする。御曹司・三宅海生はかなりのイケメンなうえに、いまだ独身。女性社員たちは大興奮するが、里帆は興味ゼロ。自分には関係がないと気にも留めずにいた。しかし、海生は毎日社食で昼食をとるようになり、海生を狙う女子社員たちが彼を待ち伏せるため社食に居座るようになってしまったから、無関係ではいられない。我慢の限界を迎えた里帆は総務部に相談するが、海生本人と直々に話をすることになってしまう。不安を覚えながら執務室を訪ねた里帆に対し、海生はやたらと親し気に接してくる。どうやら海生は里帆のことを知っているらしい。里帆は、そこでようやく気がついた。海生は里帆の高校の頃の先輩だったのだ。とはいえ、当時も二人は特に親しい間柄ではなかった。けれど海生は、里帆に強い関心があるようで……。
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4.0幼なじみに強引に誘われ、王城のパーティに参加した公爵令嬢のクラリッサ。しかしクラリッサはつい先日、婚約破棄をしたばかり。居心地の悪さに会場を抜けだしたクラリッサは、幼い第五王子・ドロテオと遭遇する。「魔法使いに会わせてあげる」と言うドロテオと共に薬用植物園へ行くと、そこには研究者風の奇妙な格好をした男性がいた。「魔法使いのアルベルト」として紹介されたが、クラリッサは気づいてしまった。彼は現国王陛下の弟君、アルベルト・グリエルゴその人だった。お腹が空いたというドロテオに促され、三人はそろって会場へと戻ることに。けれどその途中、間の悪いことに元婚約者・ダリオと遭遇してしまう。酩酊状態のダリオはクラリッサを見つけるや激高。婚約者だった頃と同じように暴力を振るわれかけたクラリッサを、アルベルトが守ってくれた。しかしアルベルトはなぜか、「クラリッサは王立薬用植物園で働く」と宣言してしまい……。
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4.0エルスティアは女性の身でありながら、ウィスタリア国のメルクール侯爵家当主の座に就いている。兄夫婦が急逝し、残された幼い甥が爵位を継承するまでの間、中継ぎの侯爵として立ち、貴族の務めを果たすべく魔導士団の団長も務めている。周囲から侮られぬよう、エルスティアは常に男装していた。髪は短く切り揃え、その手は貴族の令嬢とは呼べないほどに荒れ傷だらけ。夜会に出ても、ダンスの相手は女性ばかり。ところが、そんなエルスティアに強い視線を向ける男がいた。竜騎士団の団長であり、いずれ公爵を継ぐ身であるアレクシオだ。物言いたげなその視線をエルスティアは苦手に思い、彼を避ける日々が続いていた。だが、その状況は魔導士団と竜騎士団の合同演習を機に一変する。アレクシオとの日々を過ごしていくうち、彼の人柄に触れたエルスティアは、彼に友愛の情を抱き――いつしかその想いは、異性に向けるものへと変わっていった。しかし、彼と結ばれるためには、エルスティアにはいくつもの困難があって……。