あらすじ
その出現は突然だった。真夜中、主人公の前に顕れたのは「イデア」だった。イデア!? 一度は捨てたはずの肖像画制作に没頭する「私」の時間がねじれ、旋回し、反転してゆく。不思議の国のアリス、上田秋成「春雨物語」、闇の奥でうごめく歴史の記憶、キャンバスの前に佇む美しい少女。多彩な登場人物とともに、物語は次々と連環し、深い魂の森の奥へ――。
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Posted by ブクログ
スバルフォレスターの中年男は何なのか?
私との関係をどう考えればいいのか?
騎士団長(イデア)はどう絡んでくるのか?
秋川まりえの肖像画はどうなっていくのか?
免色と秋川まりえの距離はどうなっていくのか?
秋川まりえと妹の魂はどんどん絡まっていくのか?
ユズは今の流れのまま宿痾に負けて去っていくのか?
フォレスターの男に殺されるのか?
雨田具彦が騎士団長殺しに込めた本当の思いはわかるのか?
第二部が楽しみ。
Posted by ブクログ
鈴の音の謎を解くため前巻の最後に土を掘り返した主人公と免色。その後のある夜、主人公の前には騎士団長の姿を模した「イデア」という存在。
不思議な喋り方をする不思議な存在の「イデア」。
さらに免色は主人公に自分の娘かもしれない女の子の肖像画を描いて欲しいとお願いをする。
「イデア」が出てきたことによりファンタジー感が出てきた今作。この後どういう風に展開されていくのかがとても楽しみ。
Posted by ブクログ
騎士団長!まさかこういう展開になるとは。
でも、かわいくて現れるのを心待ちにしてしまう。
ガールフレンドが面倒くさくて苦手なタイプ。
免色も優しい老人のイメージだったけど、ちょっと恐怖を感じる瞬間もあったり。
この巻では急展開はなかったものの、まだまだ謎だらけ。
Posted by ブクログ
自分の生き別れの娘を眺めるために家を買った免色。僕は自分が失った妻に対して同じことをするなら、と想像して拷問のようだと考える。免色は井戸に入った時は主人公が自分を助けないことを考えて死に隣り合う生を実感した。一連の事件を見るに表面的には免色がマゾヒストなのではと見えるが、「白いスバル・フォレスターの男」に主人公が触れることで物語が少しずつ前に進む。主人公にとってこの男は自分の中に眠る「暴力性」の象徴であり、免色自身にその意図があるかは別として、彼との関わりが主人公にとって自分の本性を知るための基盤になっている部分が物語を奥深くしていると感じた。
Posted by ブクログ
騎士団長がまさかの出現。中学生の女子が中年の男に向けて胸が小さいと相談するところがとても違和感あって、なんだか気持ち悪かった。どんな絵が仕上がるかは楽しみ。
Posted by ブクログ
あらない。
この話し方を英語を含めた多言語でどのように訳すのか気になった。
鈴の音から始まる肖像画家の自分を探す物語なのか?10代の少女が出てくる、なんだか達観した女性が出てくるいつもの感じ。
気に入ったフレーズはない。最後の方でイデアの世界に行く場面が雑な気がして。
Posted by ブクログ
肖像画家の「私」は、友人の父で、有名な日本画家の別荘に住むことになる。しかし、夜中になると外のほこらから鈴の音が聞こえるようになる。
そこで、同じく山の中に住む免色(めんしき)さんと一緒にほこらを開けることになった。
開けてみると、そこには何もなかった。ただ鈴があるだけだった。
免色さんの絵。とうとう書き終わった。しかし不思議な声がした。その声のおかげで白髪を加えて書き終えた。緑色で素敵な絵だと思うけど、声が聞こえるなんて怪しい。
免色さんは石碑の中に入り蓋を閉めてほしいと言う。どうかしている。それを本当にする主人公もどうかしている。
「私」が放浪していた時。20代の女性と肌を重ねあった。こんな都合の良い人なんかいるもんか。男性の勝手な希望や想像や欲望が書かれているように感じる。
不思議な声の正体は、騎士団長殺しの団長の姿をした小さな生き物だった。自分は「イデア」だという。時間の感覚もない。自分を免色の食事会に連れて行って欲しいという。
免色さんの絵の完成を祝い、夕食に招かれる。素晴らしいカクテルや食事。本当に素敵で、私もいただいてみたいと思うほど。
そこで、新たにお願いごとを受ける。絵画教室のあきかわまりえは私の子供かもしれない。家に呼んで肖像画を描いて欲しい。そこに立ちよりたいという依頼だった。高精度な双眼鏡を持ってのぞいていることも知る。そんなことをされていると知ったら、もうでていくけど!
次巻に続く。