【感想・ネタバレ】しのぶ梅 着物始末暦のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初めましての作家さん  中島要
着物始末暦
印象悪い主人公と思いきや、主役をめぐり
周囲の人間を第一人称に物語を進める趣向
主人公は訳アリ、イケメン・着物職人
職人といっても普通なら家庭の女が行うような
染め・染み抜き・洗いなどの半端仕事を古着屋
(コイツは盗人上がり)と組んで凌ぐのだが
古着・着物・歯切れにまつわる思いを読み解く

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2020年08月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 江戸時代、仕立て直しなど、着物の「始末」を生業とする余一を主人公に、彼の周囲の人物の視点から語られる短編連作集。

 彼に依頼を持ち込む人々の着物へ込める想い。
 主人公・余一が謎の多い人物だったり、章ごとに視点が変わるので、物語へも少し取っつきにくい感じがしますが、慣れると読みやすい文体です。
 少しミステリー要素が入っているかも。

 巻末には、作中に登場する着物の柄の資料が付いています。

 シリーズ続けて読むか迷いましたが、読んでみようと思います。

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2014年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どんな傷みや汚れがあっても、着物を美しくよみがえらせる始末屋余一が手がける仕事を、彼の周囲の人達の目で描く短篇集。
日常の謎仕立ての物語と、人情モノの組み合わせというありがちなパターンである。

実の親を知らず、始末屋だった養父の跡を継ぎ、着物にしか興味のない余一と、その朴念仁に懸想する一膳飯屋の看板娘お糸、余一をうまい具合に使いながら金を稼ぐ古着屋の六助、ひょんなことから余一と知り合った呉服屋の若旦那・綾太郎が主要人物。
シリーズ物前提ということで、余一含め、登場人物たちの全ては明らかにならない。

帯や書店での扱いも明らかにみをつくし料理帖の二匹目のドジョウを狙ってきてるのがわかるけれどクオリティが違いすぎる。

余一の人間的魅力が伝わってこない。というか存在が薄い。
ヒロイン役だろうお糸のキャラクタも弱い。
ストーリーも山場がない。キャラの肉付けができていないから誰が誰かわからなくなる。
話ごとに主人公が変わるパターンはよほどうまくないと物語の統一感がなく、何を書きたいのか不明確で混乱する。
しかも語り手がみんな強情というか幼すぎて感情移入が出来ない。
始末屋の仕事について描写が少なく、魔法のように着物が綺麗になってしまうのもリアル感が足りない。
なんか全てが少しずつ劣っている感。

シリーズ一作ということでこれから進化していくだろうか。
高田郁の質の高さが明確になった気がする。

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2014年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて時代小説を読む中高生には最適。
どぎつい表現もなく、エロいシーンもない。
主人公格の親友の女の子や世間知らずのややオタクな若旦那、など感情移入しやすいキャラクターも多い。
主人公自体はあまり出てこないし、中身もわかりにくいんだけれど、典型的カッコイイ系ヒーローだと思う。

が、高田さんの紹介文で手に取ったシニア世代には物足りなく感じるのではないか。
こぎれいにまとまっているが、インパクトが弱い。
今、はやりの人情小話うんちく添えの江戸時代もののお手本をきちんとなぞっているんだけれど、それ以上のものではないのが残念。
単に年齢の問題もあるかもしれないけれど、若者たちの性格があまりに子供すぎてちょっと苦手だった。

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2014年01月13日

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