【感想・ネタバレ】夏休みの殺し屋のレビュー

あらすじ

殺し屋しながら推理します…シリーズ第4弾

奇妙な依頼の数々に、彼らはついつい「推理」をしてしまう……。

殺し屋が日常の謎を解く異色のミステリー短編集。
人気シリーズ第4弾!!

人知れず副業で殺し屋稼業を営む富澤允と鴻池知栄。二人のもとに届く殺害依頼はいつも謎めいている。
畑に人形を埋め続けるターゲット、死体に椿の花を添えて欲しいというオプション、“夏休み”期間限定の殺害──。

【目次】
近くで殺して
人形を埋める
残された者たち
花を手向けて
夏休みの殺し屋

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Posted by ブクログ

ネタバレ

一風変わった推理もの。シリーズは全て読んでいるが、時間が経ちすぎて、覚えていない話もある。殺し屋がお休みしているので夏休みか、と思ったら、そんなことはなかった。
殺し屋の富澤と鴻池、両方が出てくる。

1近くで殺して
富澤サイド。オプションが第一発見者を指定するもの。このオプションは予想外だった。事件も割と複雑で、全容が見えるまでは時間がかかる。
2人形を埋める
鴻池サイド。今回の連作短篇は家族を失う、という話が多い。1も兄の復讐だし、2も子どもを失って精神のバランスがとれなくなった女性がターゲット。精神のバランスが失われて、そういう行動する?と思ってしまうが、私の想像力が足りないだけかもしれない。
3残された者たち
これはどちらサイドだろう。何となく富澤サイド、だと思っている。塩野と平松の腹の探り合いが面白い。最後の若葉のつぶやきも。ちょっとブラックユーモアな感するする。
4花を手向けて
鴻池サイド。オプションが椿の花を手向けて。鴻池は富澤と違って1ヶ月の猶予で金額が100万安い。依頼者は何となく予想がついたが、雑談の選挙の話が関わってくるとは思っていなかった。鴻池の顧客サービスがよい。プロだ。
5夏休みの殺し屋
両サイド。どちらも料金2倍のチャンス?効率的には富澤が美味しい。本当に小沼が狙っていたなら(多分そうなんだろうけど)憔悴してみせたのは演技なのか。それも怖い。小さなことだが、誤字を発見。225ページの坂木棗が坂本棗になってる。

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2025年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かなり読みやすく、思ったより面白かった。
心理戦はないし、あっさり殺しやす過ぎだけど、その件の背景を推理していくのは面白く、構成も良い。
シリーズ、他のも読んでみようかな。

0
2025年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 帯によると、「殺し屋探偵」シリーズだそうです。第4作『夏休みの殺し屋』は、前作と同様に嬉しい文庫オリジナルで登場だっ!

 いちいちシリーズを未読の読者に配慮しないが、今回も2組の殺し屋一派の豪華共演である。第1の殺し屋・富澤一派と、第2の殺し屋・鴻池一派。なお、一派と書いたが、どちらも殺人の実行者は1人だ。

 富澤の仕事「近くで殺して」。ん? 前作には「遠くで殺して」という依頼があったような。舞台は大学。面倒なオプションの理由とは。ありがちな設定だが、金さえもらえば、依頼者がどうなろうが冨澤の知ったことではない。

 鴻池の仕事「人形を埋める」。確かに奇妙だが、どうしてその行動にこだわる? ターゲットの境遇には深く同情してしまうが、もちろん鴻池は同情などしない。金さえもらえば、依頼者がどんなに身勝手だろうと、淡々と殺す。

 どちらの仕事か明記されない「残された者たち」。ありがちな会社内の設定だが、簡単に殺し屋に依頼するのはありがちではないよねえ。

 鴻池の仕事、ターゲットの死体に「花を手向けて」とは? 石持さんご自身の某シリーズを彷彿とさせる、短編にはもったいない気がする設定。現実を見るに、絵空事とは言えまい。結果的に、殺し屋が役に立った珍しい話か?

 前作同様、最後に2人の殺し屋がニアミス(?)する表題作。学校という閉鎖的な空間。現実にここまで酷い例は…ないとは言い切れない。それにしても、彼らが年間何件受けるのか知らないが、こんな偶然あるか? 知らんけど。

 殺人という行為を、あまりにも軽く描く、ミステリーというジャンル。中でも飛び切り軽く描く、このシリーズ。警察の面目丸潰れはいつまで続くのか? 前作の感想を流用した手抜き感想で済ませてすみません。

0
2025年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】近くで殺して/人形を埋める/残された者たち/花を手向けて/夏休みの殺し屋

副業で殺し屋稼業を営む富澤允と鴻池知栄の話。シリーズ第4作。
「近くで殺して」 富澤允。オプションで殺害の日付・時刻の報告と第一発見者の指定。
「人形を埋める」 鴻池知栄。畑に人形を埋め続けるターゲットの行動に不審を抱く。
「残された者たち」 被害者の同僚たちと妻の独白。
「花を手向けて」 鴻池知栄。死体に椿の花を添えてほしいというオプション。
「夏休みの殺し屋」 富澤允と鴻池知栄。期間限定のオプション。

二人と仲間たちは、淡々と「仕事」をこなすだけなので、ターゲットの情報が入ってもウェットにならず読みやすい。パズルのような物語として楽しめるのだが、それでいいのかなというもやもやも残る。

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2025年05月24日

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