あらすじ
いつまでも色あせない、青に染まれ。
ついに藤志高祭が幕を開けた。
2か月の準備を経て、この3日間にありったけを注ぐ青春の祭典。
校外祭は優空の吹奏楽ステージ、体育祭は陽との二人三脚。応援団では、紅葉や明日姉たちと青色海賊団のパフォーマンスがひかえる。
そして最終日。俺、千歳朔こと優柔不断な王子さまは、白雪姫と暗雲姫のどちらかを選ばなければならない――。
なにもかもは掴めず、誰もが鏡に向かって問いかけている。
それでも俺たちは、たったひとつの望みにかけて、願う。
どうか今だけは。
いつまでも色あせない、青に染まれますようにと。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分らしさがわからなくなるけど、迷ったり周りに励まされたりしながら生きていく。
この作品は言葉の言い回しが気障なところが多いけど、一度きりの青春を精一杯駆け抜けていく感じがして、それがまたいい。
Posted by ブクログ
学祭本番回であり、紅葉を巡る一連のエピソードの(一応の)決着回なのだけど、それよりもやっぱりこの巻は悠月の回だよなあ。
そして夕湖の告白からどこかヘタレていた朔がようやく”千歳朔”を取り戻す回でもある。
その決定的な役割を悠月が果たすのだけど、朔を叱りつける彼女のなんとかっこいい事か!いやマジで惚れる。
それにしてもこの物語に登場する女の子たちは誰も彼もズルくないんだよなあ。むしろちょっとぐらいズルくてもいいんだよと言ってあげたくなるのだけど、そうじゃないからこそグッとくるのだ。
サックスのソロを吹く優空や、二人三脚の陽とか。
もちろん紅葉を追いかけろと怒る悠月も。
今回朔は”千歳朔”を取り戻すきっかけをくれた自分の合わせ鏡のような悠月を選んだけれど、緊張から解き放たれた彼女が流す涙があまりにも美しすぎてもうどうにでもなれと思った笑
でもこれは逆に物語のお約束として最終的には選びづらくなったような気もしてる。うーん、難しい。
それはそれとしてやっぱり朔はモテすぎではなかろうか?爆発しろ!
Posted by ブクログ
美しくなければ生きている意味がない。自分の信念とひたすらに向き合う千歳。しかし恋愛においていついかなる時も自然体ではいられない。シリーズ前半は千歳無双を描き、後半、夏の出来事から長らく思い悩む千歳の成長が見て取れ、9巻で一つの結末を迎える。もちろんチーム千歳の面々も飛躍的に心が成長し、夏から秋にかけて忘れられない時になった。
青春をこんなにも綺麗に切り取り、僕らが欲してやまない風景、感情を見事に読ませてくれる現代最強のライトノベルは、恋愛を通じて美しい生き方について提示してきた。
着地の完成度が高い。
キレイに青い高校2年生
青春を謳歌している高校2年生たちの熱くて泥臭くてもどかしいっていう作品です。
少しクサい部分があるかもしれませんが、青春王道作品が好きな方にはぜひオススメです!
Posted by ブクログ
8巻の準備編からの後編でついに藤志高祭が始まる。
校外祭、体育祭、そして最終日の文化祭。校外祭、体育祭の時点ですごい描写量でまさか文化祭までこの巻で終わるとは思わなかった。
相変わらず最高に青い青春という感じだったけど、文化祭の描写がいきなりクライマックスから始まって驚いた。ただ考えると、文化祭の演劇に関しては準備の描写はあまりなかったし、校外祭と体育祭の時点で結構お腹一杯だったのでちょうど良かった。演劇の描写はあまりなかったけど、最後に暗雲姫が選ばれたシーンは印象的。挿絵も美しすぎる。
このあとの物語がすごく気になる。6巻以降一歩引いて千歳を想う夕湖がすごく気になる。これが押してダメなら引いてみろということなんだろうか。