【感想・ネタバレ】天皇の歴史3 天皇と摂政・関白のレビュー

あらすじ

9世紀後半、幼帝清和天皇の外祖父・藤原良房が摂政になり、息子・基経が関白の地位を得て、その後200年におよぶ摂関政治の時代が始まった。醍醐・村上天皇の「延喜・天暦の治」と将門・純友の乱、そして道長の栄華。藤原氏が王権をめぐる姻戚関係を支配するなかで、天皇のみがなしえたこととは何か。「摂関家による政治の私物化」という従来の捉え方を超えて、天皇が「生身の権力者」から「制度」へと変貌していく時代を描く。

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Posted by ブクログ

このシリーズは有難い。天皇の存在は古代史において特に重要だが、一方見えにくいところもあるから。個人的には宇多天皇の個性が際立って書かれていて印象的だった。桓武になぞらえるのも新鮮だし、醍醐への忠告も当時の天皇の教えを押さえていて面白い。

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2020年09月06日

Posted by ブクログ

 天皇制度及び皇族制度について、詳細な説明は目が開かれる。摂政と関白の違い、その場合の天皇との決裁などの流れ。そして太政大臣などの太政官制度との関係などの記述、天皇がある意味「機関」になっていた摂関時代であることを痛感する。道長は左大臣として権力を揮い、摂政は短かったし、関白には就任していない!このあたりのメカニズムが面白い。陽成天皇の奇矯な素行で藤原基経に退位を強要され、健康を理由に退位したこと、その後65年間の人生のことなどは大変興味深かった。摂関時代から院政への移行が進んだことの説明も分かり易い。律令制下では皇族女性(内親王)の臣下との婚姻が許されていなかったなど、驚きの事実だった。現人神の扱いをされたのは天武とその直後に限られ、むしろ祀る側の司祭者だったとの説明も興味深いところ。

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2022年09月16日

Posted by ブクログ

参考文献もたっぷり。「天皇と摂政・関白」のハンドブック的1冊。
実用主義アプローチなどで歴史を学んでいきたい人にとっては読むのがしんどいかもしれない。

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2022年09月05日

Posted by ブクログ

情報量が多く、処理しきれなかったので、中途半端なレビューになると思います……。

平安期の天皇が、どういう存在だったのかが知りたくて、この三巻を購入。
摂関政治と、その時に天皇は何をしていたのか(儀式や生活)という軸から、皇后・中宮について(内親王であり、男児を産んだから立后という所からの変化)、院というポジション、穢れ、三種の神器などなど、知りたいことが網羅されていて満足。
天皇が誰であっても、回っていくシステム形成。
しかしながら、単に親子関係で権威を回していくと、システムが大きくなればなるほど、結局は力及ばず破綻してしまうという。
うーむ、これ、ちょっとした経営論ですね(笑)

「しかし、摂関政治から院政へと政治形態が転換していくなかで、王権の発動機関としての太政官の地位が相対的に低下していったのは否定できず、奏事の増加はその一端を示しているといえよう。」

「敗戦間際の昭和天皇とその側近木戸幸一にとって、三種の神器の保全こそが最重要の課題であり、されなくしては国体の護持もなしがたく、講和はそのために絶対なしとげなければならなかったのである。そこには、神器の保持とその継承こそが天皇にとってもっとも重要な責務であるという意識が鮮明にあらわれている。」

人が儚い存在だからだろうか。
モノに権威が生まれ、モノを巡って人が巻き込まれていくといったストーリーは古今東西よく見られるパターンだな、と思う。

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2018年08月21日

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