【感想・ネタバレ】許す力 大人の流儀4のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

許すことができないと思った人はいます。そして、今でも”許せない”と思っている人もいます。
私は、いつも”許そう”いや”許すない”という気持ちの中で揺らいでいました。それは、相手に対する気持ちだったはずですが、次第にそれは”自分自身”に心を見ている気持ちに変わってきていました。(それくらいのこと)許せない自分は、ダメな自分だと考えることも多々ありました。
これに対し、著者:伊集院静の言葉は、やはり”大人の流儀”であろうと思った。「許せないものを持つことが人間なのだろうと思う。さらに言えば、人が生きていれば必ず。
2016/11/11追記
ここ3週間、ひとを許せないという思いに心が取りつかれています。
この本を引っ張り出して、何度も読み返している箇所があります。
うまく利用された。相手を心から心配し、その人の苦しみを拭い去るために、一生懸命考え、言葉を贈り、理解し、励まし、愛しんできたのですが、ご自分の幸せ追及のために、うまくこちらの気持ちを利用されました。腹が立つ、怒り、復讐をしたい、無視する、口きかない、困らせてやる、人前で罵倒したい、涙を流すぐらい悲しませたい、徹底的に心身ともに貶めてやりたい、私の前から消えてもらいたいとも思う、許せない気持ちが続いています。いつもその人は、傷つき苦しんでいるのは自分だけだと思っている人で、周りの人にも私にも感謝しない人です。時には、自分の不遇を嘆き、捨て鉢に人の悪口さえいいます。そのくせ、人に感謝される仕事がしたいので、一緒に働きたいですと大嘘をいう。それを受け止め、気持ちを整理させ、前向きにして差し上げたというのに、この裏切られた感は何だろう。ひどすぎる。
騙された。この人には想像力がありません。自分の言動が相手にどんな気持ちにさせるかなんて思いもよらんでしょう。本音で付き合えると感じていた、心情を吐露できると考えていた私がバカでした。一緒に働こうといった自分がばかでした。実はこの人は少しピントがずれている人で、今までの仕事でも思うようにいかないとトイレにこもってないたり、突然退社したりしました。心と体を痛めている様子を見て心底心配したのですが、こんな利用のされ方をするとはこちらも思いませんでした。
この人のために寝る間も惜しんで考えた上司との面談シナリオも、私が重視しているポイントを、自分自身の幸せ追及のためにすり替えてしましました。なぜそんなことをしたのか、その時はすぐには理解できませんでした。自分の幸せ追及のために、やったんですね。許さんぞ!
ジェリー・ミンチントンの本には、許しましょう。怒りはあなた自身に不利益しか生まないといったことが書かれています。どの自己啓発本にも、それにそった趣旨のことが書いて載っています。しかし、伊集院氏のこの本には、「私は許せないものを抱えたら、その大半は許さなくていいと思っている。許してあげられない自分を嫌いになる必要もない。」ただ一つ許せない”という考えに付帯条件を付けている。”許せない人”に関しては、それを口にしないことだ。
この考え方に今は、大きく傾倒している。
許せないと私が思っている人は、これで、2人目、いや3人目かな。

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2016年11月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ある女性との会話で、許せない人がいる、と悩む女性に、僕はそういう人は許さないさ。今だって、また会ったらぶん殴ってやるんだからと答える。
同時にすぅっと気持ちが楽になった。きっと誰かにそう言ってほしかったのだろうな、と感じた。
許すことで大人になる、というなら、僕は大人にならなくたっていいよと言い切る
かっこいいなあ。
飾らない、奢らない、淡々とした言葉の、切れ味の良さといったらたまらない。
読み終わったとき、ひとつ大人になった気がした。

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2018年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

許すという行動、許すことでそこから何かが始まることはたしかなような気がする 生きる希望さえ失いかけている人もしる。それでもその切なさを皆が乗り越えるのは、時間という薬と、死んだ人に恥ずかしくない生き方をしようとわかってくるからである いつか許せば、それはそれで生きる力になるのだろうが、許せないものも人のこころの中で何かしら力になっている気がする

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2016年04月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この人あんまり好きじゃない、と思いつつこのシリーズだけは読み続けてしまうのは何故でしょう。
それはやはり響く言葉があるからなのかなぁ。
許すということは確かに心がけだけでは出来ることではありません。許さないけど続けていく、関係を断ち切らないというのも大切なことなのかもしれないと本書を読んで考えました

(引用)
忘れることができないのは承知で、大人は若者に告げなくてはならぬことがあるのだ。

人はさまざまな事情を抱えて、それでも平然と生きている

大切なのは、許せないものをわざわざ目の前に引っ張り出して凝視しないことである。

じーんと心に染みていく言葉です。
特に響いたのは
(引用)
風景には残酷な面がある。かわらない景色というものは、時には残酷な面を持っている。
と言うところ。私はこれと全く真逆のことを、変わらない風景を目にして感じたことがあります。
何が起きても変わらない景色があるというのは慰めになると。
人によって、あるいは人の心情によって風景は優しくも残酷になる。自然が人間に対して感情を持たずにそこにあるからそうなるのでしょうね。
そしてこの真逆の感想を持ってして、私はやはり著者とは合わないんだろうなぁと思います。(笑)

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2014年08月20日

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