あらすじ
手を汚さずして海峡に覇権を及ぼす、ニザマの宦官宰相ミツクビの策謀に対し、マツリカは三国和睦会議の実現に動く。列座したのは、宦官宰相の専横に甘んじてきたニザマ帝、アルデシュ、一ノ谷の代表団。和議は成るのか。そして、マツリカの左手を縛めた傀儡師の行方は?超大作完結編。第45回メフィスト賞受賞作。
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Posted by ブクログ
久々に長編ものを一気読みしてしまった。
あー楽しかった、どっぷり浸かった。
文庫本4巻の大長編。
ファンタジーというか、軍記物。言葉を操る少女による軍記物。
なにが起きるかと思ってワクワクしながら読んだけど、結局今回は三国の睨み合いを解いたくらいのことだった。(しかもまだ解決してない)
世界観の説明なのか、国同士の諍いや言語学やら
、ひたすら冗長でわかりにくいところが多々。地下通路の下り、あんなに長いの意味あった?
……と諸々とりあえず差し置いて、わたしの大好物のお話でした。キャラクターがとにかくよかった。
キリヒトの先生もタイキ先生も姿を現してくれなかったので、続き待ってます。
Posted by ブクログ
言語への情熱は十分すぎるほど伝わった。
しかし残念ながらここで一旦本を置くことにした。
ますます描写が長くくどくなっていく。
著者の方には谷崎潤一郎氏の文章読本をお読みいただきたい。お読みならば御見解を聞きたい。
平易な言葉を使うこと。
文章の無駄を削ぎ落とすこと。
この作品の文章と真逆のことが心得として書かれている。
もちろん文章の正解は一つではないが、正直この心得を意識しながら推敲を重ねたなら、この作品は1/5のボリュームまで下がっただろう。
持てる限りの言葉を尽くして語るのも技術のうちだが、その持てる言葉の中から最適解のみを抜き出す努力も必要ではないか。
…などと文を綴る才覚のない者が言っても仕方ないが、この文を受け付けない人間が、ひとえに語彙力や読解力が無いため、とは思わない。
つまりは相性、といってしまえばそれまでだが。