あらすじ
“倭王”の称号を得るのは誰だ――!?
本土(豊秋津島)最強の軍事国家・日下を打ち破ったヤノハ。
来るべき日下からの逆襲に備えるためには、山社が権威を得ること、
すなわち、海の向こうの大国から“倭王”の称号を授かることが何よりの策だと思い至るも、
同盟国である津島のアビル王から、中国が混迷状態にあることを知らされる。
しかし、アビル王は暈の実質上の支配者であり、
同じく“倭王”の称号を狙う鞠智彦と通じていた――
大国の現状の真実を確かめるべく、トメ将軍は海を渡り加羅へ。
一方、ヤノハもまた、自らアビル王に制裁を加えるべく、
伊都・末盧を経由し北上するが……!?
感情タグBEST3
待ちに待った最新巻!
待ちに待った…とはいえ前巻から3カ月、最近の単行本の刊行ペースからすれば比較的早い方か?
今回は、畿内の日下、九州の北部、そして対馬・朝鮮半島と、広い地域で話が同時進行している。
膨らんだ地域・人物関係を把握するには、過去に遡って読み直すことも必要になると思われる。
展開はスリリングで、やはり面白い。
一方、「どこまでがある程度真実で、どこからが完全に創作か」がこの手の作品ではわかりづらく、歴史ものとして読むのならば読者が各自調べて把握する必要があるだろう。
(単なるおもしろいマンガとして読む分には必要ないが)
個人的には、この作品独自の解釈である「卑弥呼=日見子」が個人名ではなく役職名であり、1人の事績とは限らないという解釈はなかなか面白いと思う。
この先、どう展開していくのだろうか?
卑弥呼が魏に使いを送ったのは史実であり、おそらく本作でも踏襲されるだろう。
が、それ以外の事は現代には伝わっておらず、ある意味どういう展開にもなりうる。
そういう点も含めて、この先も非常に楽しみな作品。