【感想・ネタバレ】伯爵と妖精 愛しき人へ十二夜の祈りをのレビュー

スコットランドのエジンバラ近郊の町に住むリディアは、妖精について何でも知っているという妖精博士(フェアリードクター)の看板を掲げて、妖精がらみのあれこれを解決する仕事をしようとしているが、産業革命によって街灯が輝き、鉄道が走るようになったヴィクトリア朝のイギリスでは妖精はすっかりおとぎ話扱いで、村人から変わり者の娘として遠巻きに見られるばかり。ある日、ロンドンで博物学の教授をしている父からイースターを一緒に過ごそうと誘われてロンドンへ向かうものの、途中でトラブルに巻き込まれて知り合ったエドガーという男性から、自分が妖精国に領地を持つ伯爵家の子孫であることを証明するために力を貸してくれと頼まれ、フェアリードクターの仕事として引き受けることにするが…という形で始まる長編ファンタジー小説です。
妖精が見えることで人間とうまくやれないリディアと貴族らしい見た目と言動にもかかわらず闇を抱えているエドガーが、徐々に明らかになる彼の過去や妖精の絡む事件などを通じて、本当に少しずつ心を通わせていく描写が細やかで、読んでいてグッときます。主人公以外の登場人物も個性豊かで、かなりの長編にもかかわらず、スムーズに読み進めることができますが、先が気になり過ぎて夜更かししてしまうかも。個人的には、鉱物好きにもオススメしたいお話です。

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Posted by ブクログ 2024年04月08日

小休止の短編集
エドガーは子供の頃からエドガーだった(笑)
ドールハウスは妖精のイメージにピッタリだと思います。

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Posted by ブクログ 2013年11月07日

エドガーの幼少期、まだシルヴァンフォード家の子息だったころの掌編や、新婚ほやほやのふたりの短編。

辛い過去から目を背けなかったから、見えてくる光がある。
好きなのは、エドガーとポールの出会いの掌編。
それからやはり、表題作の短篇。
ケルピーいいヤツだよね。
「ちっ」とか舌打ちしながら、それでもリデ...続きを読むィアの幸せを願っちゃう悪しき妖精(笑)
(十二夜のケーキって、ガレット・デ・ロワと同じ?)
見事ソラマメを引き当てたエドガーのお願いごとは、人を愛するということそのものだと。

プリンスや予言者との対決もこれからで、本編は未だ先行き不透明だけれど、そこから離れたふたりの日常はとても穏やかで幸せそうだから。
ふたりの未来は、明るいに決まってる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年09月16日

表紙がきらきらしすぎててものすごく苦手な絵柄なんだけど、本編の挿絵は好きな絵が多かった。小さいころのエドガーかわいい!

掌編集に短編が一本みたいな一冊なんだけど、よくまとまっててすごくいい一冊。
シルヴァンフォードにいたころのエドガーのかわいい日常と、結婚後のふたりのラブラブな日常、それから短編で...続きを読むそのふたつをあわせたような、エドガーとリディアの愛情と絆を感じられて胸が痛いシーンもあるのに読後はやさしくあたたかい気持ちで満たされる、そういう一冊。

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Posted by ブクログ 2011年02月19日

少年時代のエドガーにスポットを当てた短編とアシェンバート夫妻の甘い生活がメインの短編、そして表題作「愛しき人へ十二夜の祈りを」を収録。

単なる短編集だと思うなかれー! 大きな問題が起こっているわけじゃないけど、時系列的にちゃんと前回と繋がってます。特に少年時代のエドガーの話を最初に置くことで、最後...続きを読むの話が引き締まった感じがします。ちゃんと繋がっている。エドガーの全てが奪われたあの事件の日のことがようやく詳しくわかるのですが、エドガーのお父さんにちょっと泣いてしまった(´;ω;`) あなたの自慢の息子はきっと運命に打ち勝つよ!

どんどん面白くなっていく気がするので期待も込めて☆5。もしやはくよーは結婚してからが面白いのかも知れぬ。

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Posted by ブクログ 2010年08月22日

ほのぼ~のするような短編集。
エドガーに関するお話が多い気がします。
「ミニアチュールの恋人」と「愛しき人へ十二夜の祈りを」がお気に入りです。
エドガーにとってリディアがたったひとりの特別な女性ということを実感した巻。
そして、エドガーのご両親が本当は彼を憎んでいなかったことがわかり、うるっときた巻...続きを読むです。

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Posted by ブクログ 2010年05月11日

エドガーの子供の頃から始まり、現在の結婚後の生活まで覗ける短編集です!
最後の書き下ろしの話は、涙無しには読めませんでした。
悲しくもあり、これからの希望に満ちた話でもあり、読後感はすごく良かったです。
この巻では、色々なエドガーが見られると思います^^*
次巻の本編に繋がる期待も持てて、オススメで...続きを読むす♪

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Posted by ブクログ 2010年05月01日

シリーズ21作目
短編集
『日だまりの小悪魔』少年エドガーの短い話
『ミニアチュールの恋人』エドガーの過去回想
『約束がかなうときまで』ポールとエドガーの出会い編
『おかえり、花が香る間に』新婚ほやほや話
『かわいい愛玩動物にご用心』リディアのはじめての友達になったあの人
『指ぬきは純潔の誓い』新婚...続きを読む生活
『愛しき人へ十二夜の祈りを』書き下ろし エドガーの過去のあの事件

手と手をとりあって、どこまでも幸せに向かってほしい
過去~現在~未来へ繋がるお話

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Posted by ブクログ 2010年04月28日

短編集、なんだけど、一貫してエドガーのお話。
雑誌で結構短編読んじゃってたんですが、最後の書き下ろしできっちり一冊の本にまとめられていて買ってよかったです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年07月07日

短編集4つ目

エドガーって小さい頃から変わらないんだね・・・
でも時々エドガーがプリンスに似てきたんじゃないかとか言ってるけど、今回の話、特に2番目と最後の読んでると、只のおじいちゃん似な気がしてくるね

最後の話は切なくも、エドガーが両親の最後を知れて、誤解も解けたって意味ではよかった
最後はお...続きを読む父さんのエドガーへの思いにうるっと来た エドガーならきっと、いや、絶対リディアと共に打ち勝ってくれると思う

これ以外は甘かったりほんわかした話
エドガーとポールが出会った頃の話が結構好き
エドガーの叔父さんもいい人だったし
ロタと笑い合ってるリディアも可愛かったし
久々に弟ケルピー夫妻も登場
・・・すごい豪華な短編集だったな

"ミニアチュールの恋人"と"愛しき人へ十二夜の祈りを"ではエドガーにとってリディアがたった一人の特別な女性だっていうのが分かるし、"おかえり、花が香る間に"はリディアがエドガーに一日会わないだけで、心にすきま風が吹いちゃう位エドガーと居るのが当たり前で幸せだっていうのが伝わってきて・・・二人が出会えてよかったなってしみじみ

一方でポールとロタは今後どうなるやら
相変わらずポールが一歩引き気味で、ロタが恋愛感情云々なしでポールを気に入ってる感が強くて・・・はやくくっつけばいいのに!

ところで、前読んだ時も思ったけど、指ぬきってなんでお守りとされてるんだろ
てかあれは未だに使い道分からん

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Posted by ブクログ 2011年03月21日

ちびっ子エドガー、恐ろしい子!
エドガーパパ、思慮深くジェントリー
過去を受け入れ、未来に花咲す二人であって欲しい

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Posted by ブクログ 2010年08月29日

本編かと思ってたら短編集でした。短編集好きなのでウレシイけど。
しかも、エドガーの子供時代から、伯爵家の日常、妖精がらみの問題やら盛りだくさん。
相変わらずのエドガーの口説きっぷりにもうっとり(笑)
個人的にはリディアの小旅行のお話が何気ないけどすごく好きでした!!もうキュンとする。「会いたくなった...続きを読むの・・・」っていいわー!!
あとは「僕のお願いはきみの願いが叶いますようにって」ってー!!らぶらぶですごいいいです・・・。
今回はもう超アタリって感じです。かわいかった!!
ちなみにニコ&レイヴンもいいけど、ケリー&レイヴンもいいね。

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Posted by ブクログ 2011年11月22日

本編からちょっと離れた短編集で、エドガーがまだシルヴァンフォード侯爵家のの嫡男だった頃の話が中心です。後半はリディアとの新婚生活の一編で、最後はその二つが融合したように、二人でエドガーの過去を乗り越えていく話になっています。

最初の頃は「ああエドガーだなぁ」と思いつつ、それでもイマイチ盛り上がりに...続きを読む欠けたのですが、後半いつものメンバーが出てくるようになると、俄然楽しくなりました。
分かりやすい私……(笑)

この本で私は初めて十二夜の存在を知りました。クリスマスから数えて十二日目でクリスマスが終わり、ツリー他の飾り付けを撤去、というのが新鮮にオドロキ。
十二日後って、モロ新年じゃないですかー。
その日にそら豆入りのケーキをみんなで分けて食べて、そら豆が当たった人がお願い事を、というのはよく聞く話でしたが、この日だとは知らなかった。
私も現代では一般的でないものを描くことか多いですが、あんまり説明できていないんだよね。反省。ちゃんと読んでいる人に分かるような描き方を工夫しなくては。

そしてさりげにポールのロタに対する気持ちが語られていて、おおっ!と思いました。この二人、どーなの?どーなの?と思っていただけに、結構萌えた。割と好感触じゃん!大公に!頑張れ、ポールっ!

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Posted by ブクログ 2010年05月18日

 ご夫婦の中がよろしくて大変結構です。新妻っていいなぁと思いました。
 エドガーって子供の頃からそんなんだったんですねー…。あと巻を重ねる毎にレイヴンのニコに対する愛情表現に頬を緩ませざるをえない。なんでこんなに可愛いんだろう。

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Posted by ブクログ 2010年05月16日

本編の続きが非常に気になる中での短編集だったので、少々がっかりしたが、新婚生活話を交えつつエドガーの過去を知ることが出来て良かったと思う。
(新婚の甘々で、エドガーの凄惨な過去を緩和!?)
しかし、少年であっても、エドガーは飽くまでエドガーな辺りが笑えた^^

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Posted by ブクログ 2010年05月09日

今回、雑誌掲載の短編がくつか、と
書き下ろしの中編一つ。

次巻からの、本編の進展の前に、
二人の関係の深まりとか、
エドガーの過去とか、
味淡いあるエピソードを補って、整えた、って感じかな?
安定したお話作りで、楽しく読めました。

「嵐の前の静けさ」って感じです。
次巻以降、プリンスと決着をつけ...続きを読むる戦いの中で、
いったいどんな辛い展開が二人を待っているのか、
すっごく楽しみ! 期待が高まる。

早く次が出ないかな~!

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Posted by ブクログ 2010年04月28日

買ってみたら短編集だった。

話も大分進んできて、新刊を読むのが楽しみな反面、今後の2人がどうなるのか不安な感じもする。ハッピーエンドなのはわかっているけど、それでも読んでて辛いものは辛い。
次巻は本編に戻るとのこと。どうなるのだろう…。

そういえば、高星麻子先生の絵が変わってきた。最近、顔のパー...続きを読むツで目が大きくなり、はっきりした絵になった気がする。

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Posted by ブクログ 2010年12月22日

短編。今回は、シルヴァンフォード家の過去話が。甘ーい。多少、ピリ辛だったり塩気があってもいいんじゃないか、とも思うけれど、甘いのが売りなわけで・・・

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Posted by ブクログ 2010年09月18日

“「膝掛け、編んでほしいな」
じゃれつくように耳元でささやく彼は、熱い瞳でリディアを見つめる。男の人はもっとそっけないものだと想像していたリディアにとって、こういう日々も予想外のことだった。
「えっと、ケリーに聞いたの?」
「うん、ふたりで使えるくらい大きいのがいい」
なるほど、仕事に忠実なレイヴン...続きを読むが、部屋をあたために来ないのは、ケリーが忠告したからに違いない。
ケリーは気づいていないかもしれないが、レイヴンはケリーの仕事を認めている。
「そう、ね。いいわね」
周囲のみんなにも助けられて、リディアの日々の幸せはある。そう実感しながらリディアは微笑んだ。”

エドガーの幼いころの話とか入った短編集。
昔からその性格だったのね……。

“「そういえばポール、大公とご対面するのははじめてだっけ。ちょうどいいじゃないか、気に入ってもらうチャンスだ」
すると彼は、あわてて否定の身振りをしようとしたせいか、スケッチブックを派手に落とした。
「まさか……!ぼくなんか論外ですよ!大公は亡命された身とはいえ、ヨーロッパ各地の王侯貴族と親戚なんですよ。ロタだって、国で革命が起きなければお姫さまだったわけで……、庶民の相手になるような女性じゃ」
「おや、そっちの話?画家として売り込むチャンスだと思ったんだけど」
拾いかけたスケッチブックをまた落とす。
うろたえるポールを見るのを、悪趣味ながらエドガーはひそかにおもしろがっている。
が、もっとひどいのはフランシスだ。
「ポールって、とくに欠点はなさそうなのに、女性の趣味だけはいかんともしがたいよね」
悪気なんかなさそうに、にっこり笑う。口をあけたままのポールをそのままにして、フランシスは話を変える。”

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Posted by ブクログ 2010年06月01日

短編集。
現在と過去と入り乱れ。幼少時からたらしのエドガー(笑)。さすがである。

本編は引き伸ばしの感がありありと窺えて、とっとと先に進んで終わらせてもらいたいものである。話は面白いのだけど、遅々として進まないのは……ね……。そして、このまま打ち切りになったりとかしたら目も当てられない。コバルトは...続きを読む自分の好きなシリーズが打ち切られることが多いので、そういう意味ではあんまり信用していないのだった。

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Posted by ブクログ 2010年05月10日

今回は短編集でしたので、本編が気になる私としてはちょっと残念。でも、エドガーの子ども時代が書かれたりとおもしろかったです。

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