あらすじ
ベストセラーシリーズ、待望の第三弾!
入社一ヶ月で会社を辞めた文哉は、急逝した父が遺した千葉県南房総の海が見える家で暮らして三年目を迎えた。この春に起業した文哉の生活は順風にも見えた。しかし、直撃した大型の台風によって生活は一変してしまう。通信手段すら途絶えるなか、文哉は地域の人と共に復旧作業に取り組んでいく。そんなとき、学生時代の知人の訪問を受ける。農業の師である幸吉、便利屋の和海らと深く交流し、自給自足的な生活を目指すなかで、あらためて自分がどうやって食っていくのか悩み、模索する文哉に、新たな決意が芽生えていく――。
ベストセラーシリーズ、待望の第三弾!!
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Posted by ブクログ
しんどかった。実際にあの台風を経験した房総の人たちはきっと最後まで読めないだろうと思う描写。甚大な被害を受けても前を向いて進もうとする文哉の逞しさに驚き、かつ助けてもらえるのには文哉がここまで築いた地元への貢献や信頼があってこそ。
Posted by ブクログ
「こんなにも日常は突然に、そしてあっさりと崩れ去ってしまう。」
読んでいてとても心に残ったシーンでした。最初から最後まで、この連続。シリーズを1.2.3と読んできましたが、ちょっとしんどかったかも。
続きが気になるけど、読んだらシリーズが終わってしまう…それもいやだ(笑)
Posted by ブクログ
緒方文哉
大学を卒業し就職したが、一ヶ月で退職。父が急死し、残してくれた海が見える家に住む。別荘や空き家の管理をする株式会社南房総リゾートサービスを興した。
緒方芳雄
文哉の父。千葉県南房総で田舎暮らしをしていたが、還暦を前に急死。
坂田和海
カズさん。芳雄の死を文哉に報せててくれた恩人。地元で便利屋を営む。四十歳をすぎた独身。ベテランサーファー。
宏美
文哉の三歳上の姉。雑貨屋を始めたが田舎の生活が合わないと出ていった。
凪子
和海の姪っ子。十九歳。亡くなった夕子のひとり娘。海辺の漂流物を素材にしたクラフトを雑貨屋で売っている。
山野井彰男
中瀬の親戚の長男。三十二歳。ビワ農家のひとり息子。ビワの葉染め、ビワの葉茶、ビワジャムを雑貨屋で売っている。
幸吉
南房総の住人。偏屈で愛想はないが、野菜づくりだけは上手い。自然栽培の野菜を雑貨屋で売っている。
夕子
凪子の母で和海の姉。離婚して南房総に戻って来て、しばらくして海で亡くなった。芳雄の若かりし頃の恋人。
中瀬祐二
南房総の住人。元町内会長。
植草
別荘の住人の父が亡くなり、遺産として別荘を相続した。売却をあきらめ、民泊として利用。
寺島
別荘の住人。経営していた会社を息子に任せ、悠々自適な生活を送っている。
永井
いちばん広い別荘の住人。未亡人。
秀次
潜水漁師。
波乃
秀次の妻。元海女。
栄子
中瀬の妻。婦人会のリーダー。
忠男
彰男の父。
東
別荘の住人。
稲垣
別荘の住人。キャリアウーマン風の女性。
川上美晴
文哉の元彼女。
山野井信子
彰男の母。
都倉
文哉の大学時代の知り合い。
狩野市蔵
老猟師。幸吉の古くからの知り合い。