【感想・ネタバレ】村上海賊の娘(四)のレビュー

あらすじ

難波海での睨み合いが終わる時、夜陰に浮かび上がったわずか五十艘の船団。能島村上の姫、景(きょう)の初陣である。ここに木津川合戦の幕が切って落とされた! 煌めく白刃、上がる血飛沫。炸裂する村上海賊の秘術、焙烙玉。眞鍋家の船はたちまち炎に包まれる。門徒、海賊衆、泉州侍、そして景の運命は――。乱世を思うさまに生きる者たちの合戦描写が、読者の圧倒的な支持を得た完結編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

総合して「少年ジャンプ」の漫画を読んでいるような勢いがあって、熱さがあったなぁ。
コミカライズしやすそう(したら面白そう)と思ってたら、既にコミカライズしてた!

歴史小説というジャンルは今までほとんど読んだことがなくて、今まで読んだことがあるのは「燃えよ剣」くらいだった。
元々、日本史・世界史の授業が苦手だったこともあり、苦手意識で歴史小説に手を出さなかったんだけど、これは完全に「エンターテイメント」だなと思うし、かなり面白かった。
これが史実だとは思わないけど、もっとこういう小説に触れてきていたら、日本史の授業も好きになっていたかもしれないと思うと、ちょっともったいないことをしてきたなと思う。

七五三兵衛がカッコよすぎた。
景の「強敵と書いて、友(とも)と読む」的なライバル立ち位置で、しかも男女の気持ちも少し混じりつつ…と熱い展開でした。
就英に輿入れするかと思ったのになぁ。まぁ、その辺は史実があるので、変に改変しなかったんだろう。

これを切っ掛けにその当時の価値観とかをもっと知りたくなったし、日本史を学びなおしてみたいなと思った。
また、ちょっと別のジャンルを読んだ後にでも和田竜作品は読んでみたいな~と思った。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み切るの勿体無い...と思いつつ読む手を止められず読んじゃった。七五三兵衛が鬼強くてどうなるの...?とこちらまでハラハラした。景親が覚醒したシーンもめっちゃ良かったな。しかも歴史に名を残す名手になるとは...。宗勝もいい!と思ったし、言い方はあれだけど名キャラ揃いだ。

景は自家を守る気なんて毛頭なかっただろうけど、留吉たちを救う気持ちだけで痛々しい姿になろうとも戦い続けるのがかっこよかった。それぞれがそれぞれの立場で自分を全うする。これこそ人生の醍醐味だよなぁ、なんて。

村上水軍のこと、もっと知りたい。島巡りしたいな〜!戦国時代の虜になったし、史料に基づく歴史小説をもっと読みたくなった。
めちゃくちゃ面白かった!

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズを通して、ここまで景を好きになるとは思わなかった。まっすぐで、強くて、美しくて、愚かで、考え方の甘い少女の生き方が羨ましく思った。その姿に鬼手を見出して集結していく武将たちが、今の時代にない死生観で見入ってしまった。あと海賊ってほんとにこんなんだったの?笑 殺し合い中にめっちゃ船の上で(船の船同士で?)言葉をかけ合っているのにはつっこみを入れながら読んだ。
そして戦いが終わった後の彼女の涙に、すごく感情移入してしまった。やっぱり彼のことが、あの夜から好きだったんだな、と。イケメンのことが好きとかいいつつ、思いをまっすぐ寄せてくれる大男に弱いその気持ちはなんだかすごく理解できた。笑 そしてその大男と対等に繋がるためには、殺しあうしかなかったのは切ない。とはいえ、憧れのお姫様のように海の底に沈んでいかなくてよかった。景も兄も弟も、シメもドウムも次郎も義清も、孫一も留吉たち門徒もみんな好きな人たちだった。あと児玉ナリヒデも。すごくすごく面白かった歴史小説だった。

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2025年01月09日

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