あらすじ
難波海での睨み合いが終わる時、夜陰に浮かび上がったわずか五十艘の船団。能島村上の姫、景(きょう)の初陣である。ここに木津川合戦の幕が切って落とされた! 煌めく白刃、上がる血飛沫。炸裂する村上海賊の秘術、焙烙玉。眞鍋家の船はたちまち炎に包まれる。門徒、海賊衆、泉州侍、そして景の運命は――。乱世を思うさまに生きる者たちの合戦描写が、読者の圧倒的な支持を得た完結編。
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Posted by ブクログ
総合して「少年ジャンプ」の漫画を読んでいるような勢いがあって、熱さがあったなぁ。
コミカライズしやすそう(したら面白そう)と思ってたら、既にコミカライズしてた!
歴史小説というジャンルは今までほとんど読んだことがなくて、今まで読んだことがあるのは「燃えよ剣」くらいだった。
元々、日本史・世界史の授業が苦手だったこともあり、苦手意識で歴史小説に手を出さなかったんだけど、これは完全に「エンターテイメント」だなと思うし、かなり面白かった。
これが史実だとは思わないけど、もっとこういう小説に触れてきていたら、日本史の授業も好きになっていたかもしれないと思うと、ちょっともったいないことをしてきたなと思う。
七五三兵衛がカッコよすぎた。
景の「強敵と書いて、友(とも)と読む」的なライバル立ち位置で、しかも男女の気持ちも少し混じりつつ…と熱い展開でした。
就英に輿入れするかと思ったのになぁ。まぁ、その辺は史実があるので、変に改変しなかったんだろう。
これを切っ掛けにその当時の価値観とかをもっと知りたくなったし、日本史を学びなおしてみたいなと思った。
また、ちょっと別のジャンルを読んだ後にでも和田竜作品は読んでみたいな~と思った。
Posted by ブクログ
読み切るの勿体無い...と思いつつ読む手を止められず読んじゃった。七五三兵衛が鬼強くてどうなるの...?とこちらまでハラハラした。景親が覚醒したシーンもめっちゃ良かったな。しかも歴史に名を残す名手になるとは...。宗勝もいい!と思ったし、言い方はあれだけど名キャラ揃いだ。
景は自家を守る気なんて毛頭なかっただろうけど、留吉たちを救う気持ちだけで痛々しい姿になろうとも戦い続けるのがかっこよかった。それぞれがそれぞれの立場で自分を全うする。これこそ人生の醍醐味だよなぁ、なんて。
村上水軍のこと、もっと知りたい。島巡りしたいな〜!戦国時代の虜になったし、史料に基づく歴史小説をもっと読みたくなった。
めちゃくちゃ面白かった!
Posted by ブクログ
ほとんどが戦いの話で、いつ誰が誰を討ち取ってしまうかハラハラし続けた。誰も死んでほしくない!と思っているのに、本人たちは「強敵で嬉しい〜!」「楽しい〜!」って感じで、それも面白かった。
Posted by ブクログ
『鬼手(きしゅ)』ーそれは、村上海賊秘中の秘。毛利家に献上した海軍指南書にも記載しなかったばかりでなく、一族すら三家の当主しか知らぬことであった。そしてついに30年ぶりに『鬼手』が出る。固く秘されてきた秘術が明らかになる時が来た! 沼間義清(よしはる)もいい男だな!
作中、所々に記述を裏付けるように史料が引用される。ドラマが盛り上がり佳境に入っている時でも史料はお構いなしに挿入されるのだ。後書きの日本史研究者の人も言っていたけど、和田竜という作家はそういう史料の枠組みから人物を起し、ドラマを作っていく作家なのだろう。史料という制約があるからこそ人物が立ち上がってくる。現代に生きる我々には意味も分からないような記述の史料も、作者にとっては景や七五三兵衛の声を聞くような思いがするのだろう。
Posted by ブクログ
最終巻は村上海賊と泉州達の合戦の顛末が300Pに渡って書かれている。結果としては村上海賊が勝利し、兵糧入れに成功した。しかし数年後に織田軍が本願寺を手にする……という史実になっているそうだ。
景以外の主要な登場人物が史実の人物なのが凄いなと思った。七五三兵衛の「いいラスボス」っぷりがよかった。景の弟の景親の覚醒イベントもよかった。
各所で泉州の幹部VS村上海賊+毛利家の幹部バトルが行われていて、だいぶ少年漫画的な展開だなと思った。
強い人間や強い戦略があることで戦況がひっくり返るのは戦国時代の戦らしいなと思った。明治維新以降は「戦争」という感じだが、戦国時代の戦争は「戦」だなあと思う。
主人公の景のキャラクター性はとても少年漫画の主人公的だなと思った。青臭い。
四巻通した話の流れとしては、本願寺が兵糧入れを求める、毛利軍が村上海賊に助けを求める、景が大阪へ行き泉州と知り合う、景が戦を知り挫折、毛利軍が兵糧入れに臨む(本気ではない)ことを知り、景が駆けだす、景1人でどうにかしようと雑賀党を頼り戦を起こす、それを知った村上海賊と毛利軍が助けにきて合戦し、最後に村上海賊達が勝つ、といった流れで、だいぶ王道だったな~と思う。
王道かつ四巻もあったにも関わらず、たいしてキャラクターに深みのようなものは感じなかった。戦国時代の人達だなといった感想だった。