あらすじ
大富豪・ゾブリストは、人口爆発で人類が滅亡するという説を唱えていた。彼の取り組む遺伝子研究を危険視するWHO、得体の知れぬ男達に追われるラングドン教授。舞台はイスタンブールへと移り、クライマックスへ!
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Posted by ブクログ
映画は2度ほどみていたが、改めて原作を読んでみた。
映画と異なるラストや人の出入りに驚きつつとても楽しめた。
特にラストが全く違うことに驚愕した。映画では、大衆受けのするハッピーエンドであったが、原作は、異なりどちらかというとバットエンド、または作者からのメッセージ性の強い終わり方であった。
Posted by ブクログ
トムハンクスのラングドン教授大好きで映画は何度も見たが、後から原作を読むので正解だと思った。実写化あるあるかもだけど、原作先に読んでて映画の内容が全然違うと映画の仕上がりにがっかりしてしまい、楽しめなかったかもしれないから。下巻の後半から映画とは全く逆の展開と決着。すごいおもしろかった。
Posted by ブクログ
シリーズの定石通り、今作もラングドンは満身創痍になりながら、美女のパートナーと暗号解読に勤しみます。
ラングドンは警察関係者や探偵ではないから、事件と関わりを持たせるために、知人が被害者や犯罪者になりがちです、、笑
思わせぶりなストーリー展開がやや読みづらく、途中で他の本で休憩しながら読み通しました。
ばら撒かれたウイルスとは共存の道を歩むことになるのか、(ばら撒かれないよう阻止されると思ってた、関係者全員の徒労感を思うと労いたい気持ちでいっぱいになります)前作同様作者の思想が色濃いようにみえる結末です。
作中で触れられていたイタリアの建築やダンテについて興味が湧いたので、視覚情報を補完するために映画も観てみたいと思います。
Posted by ブクログ
下巻で一気に物語が進む。
冒頭の主人公の記憶喪失、相棒だった女性の正体など、ドンデン返しが続く。
小説の結末は、映画と大きく異る。
個人的には、映画の方がスッキリ分かりやすくて良かったかなと感じる。WHOの女性との関係も含めて。
人口爆発は確かに人類存続の危機だけど、子孫を残せない遺伝子操作なんて、あまりにも残酷すぎる。
Posted by ブクログ
いつか世界全体で向き合わないといけない問題だと提唱しているかのような結末。
ウイルスの流出によりらとんでもないグロテスクな結果が描写されると思いきや、血を流さない方法で人口増加を抑えるというウイルス。
画期的ではあるけれど、女性として、悲しい結末だった‥
2人の逃走劇が目の前に浮かぶほどリアルでかっこよかった
Posted by ブクログ
人類の未来を永久に変えてしまう、恐るべきゾブリストの野望---。
破壊的な「何か」は既に世界のどこかに仕掛けられた。WHO事務局長シンスキーと合流したラングドンは、目に見えぬ敵を追ってサン・マルコ大聖堂からイスタンブールへと飛ぶ。しかし輸送機の中でラングドンに告げられたのは、驚愕の事実だった! ダンテの<地獄篇>に込められた暗号を解読し、世界を破滅から救え! 怒涛のクライマックス!
(当書裏表紙あらすじより)
私は根が単純なので作家のミスリードには大抵引っ掛かります。今回も見事に引っ掛かりました。
と言いますか本作は前編と中編の様々なところに仕掛けられていて後編で怒涛の謎解きが展開されていきます。
『そうだったのか!』を何度呟いたことか・・・(笑)
ただ根が単純なので悔しい気持ちは全くなく、思わず笑ってしまいながら『そーだったの?!』と言いつつ前編や中編の件の箇所を読み返したりしてます。ミステリー小説の楽しさの一つですね。
超天才・ゾブリストの計画の起因となった現実世界が抱えている問題。
よく「温暖化」解消が叫ばれていますが、この問題のさらに元となっている一番根深いところにある問題。これが本作の事件の原因となっています。
そしてそのことに本作で気が付かされて、SF的視点で2020年の世界的な問題となっている「コロナ禍」が世界的な口減らしを自然が引き起こしているのかも、なんて考えまで思い描いてしまいました。新型コロナと比較されるスペイン風邪やペストも世界の人口減に役立った、という考え方もあるようですから。
発売されたのも買ったのも4年も前。しかし読んだのが新型コロナ騒動真っ只中の今。
タイミングが良いのか悪いのか何とも言えない感じを受けました。
Posted by ブクログ
とっくに映画始まってるかと思ってたらまだでした。
カドフェスのブックカバー欲しさに3冊まとめて購入(笑。
今までで一番現実に有り得そうなお話だったかなぁ。
日本は少子高齢化と言われてるけど、世界規模で見れば人口は増え続けてるものね。
かといってゾブリストの解決法に素直に頷けはしないけど、でもどこかで全く無しではないかもと思ってしまう…。
美術蘊蓄はぐぐりながらが楽しめて良いです。
亀に乗ったブラッチョ・ディ・バルトロはインパクト大!
映画で映像で巡れるのが楽しみ。
Posted by ブクログ
少しというか、だいぶ肩すかし。
「ダ・ヴィンチ・コード」や「天使と悪魔」に見られるような芸術品に秘められた純粋な謎解きではなく、自分の計画を成就させたい科学者が単にダンテの詩を借りただけだった。
時間稼ぎともいえる暗号ゲームに付き合わせるための借り物といえる。
人間の業を重ね合わせるのにダンテの地獄のイメージは使いやすかったとは思うが、あまりにもこじつけているし、芝居がかかった科学者の独白も鼻白む。
「ロスト・シンボル」あたりから、ロバート・ラングドンが振り回されるだけの展開が強くなってきた。
だが、今回の犯人がもたらした「テロ」の正体が人間を病気にさせるような疫病ではなく、「人類の三分の一の確率で妊娠できない」ようDNAを書き換えるウイルスだった、というのには今までありそうで無かった大胆さ。
そしてこのウイルス、現実にばらまかれてその事実がリークされたとしても、社会に大きな混乱ももたらさず浸透してしまうかもしれないと思って恐怖した。
人間は目に見える危機がなければ騒ぎはしないし、このウイルスの存在を信じない人が多いと思う。
第三国では状況が理解できない者が多く、先進国では陰謀論と一蹴されそうだ。
この作品は、赤狩りの時代、冷戦の時代、インドネシアやラテンアメリカに吹き荒れた独裁者の恐怖政治の時代、自爆テロの時代、大災害に便乗したショック・ドクトリンの時代を経て、静かな暗殺、静かなテロの段階に移行したことを示すのかもしれない。