あらすじ
1878年・長崎ー触れた物の未来が見える不思議な少女と、先進と享楽の都・パリからやってきた夢の品々を巡る、豊潤なる人間ドラマ。
両親を亡くし親戚の家に身を寄せる内気な少女・美世は、触れた物の未来が見える“神通力”を買われ、道具屋「蛮」の売り子に採用される。西洋の最先端の品々に触れ、美世が彼の地への憧れを募らす一方で、店主・小浦百年(ももとし)は、没落した女性実業家・大浦慶にある商談を持ちかける。それは欧米でのジャポニズムの隆盛と明治政府の国策を見据えた新事業で……次々と明らかになる“大人たち”の過去と切ない別れの予感に、美世は……
日仏で熱い注目を集める明治ハイカラ・アンティーク浪漫!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
道具屋「蛮」の売り子・美世は、何を考えているかわからない店主の百年に振り回されているばかり。女実業家の大浦慶など実在の人物を交え、取材が行き届いていると感心する。
Posted by ブクログ
この時代のこの世界観が独特で、孤高の存在って感じ。絵にも何とも言えない魅力があって、相変わらず良い作品。本編はもう終わっているみたいだけど、まあ入手できたとき、都度都度ゆっくり読んでいく感じで。
Posted by ブクログ
2巻にして「ニュクスの角灯」のタイトル回収。家庭環境に恋にと、美世も精神的に大分余裕が出てきた矢先に今度はこれ。流石について行くわけではないだろうけれど…
Posted by ブクログ
美世の恋愛感情や、百年の過去など内面に切り込んできた。伏線や人物の複雑な背景が時代特有のものであることが興味深い。ここから単なる恋愛漫画とならないような時代色の取り入れに期待。
Posted by ブクログ
あら!
あっさりとモモさんと慶さんの
関係がわかっちゃいました。
そこから話はトントンと進んで
日本で舶来品を売るだけではなく
パリで日本の品物を売ることに。
そのための工芸品を作れるのが
美世のおじさんだったんですね〜。
みそっかす扱いだった彼女も
少しずつ人との関わりで成長し
苦手だったおじさんの
知らなかった人となりを発見したり。
モモさんの友達も登場して
にぎやかになったと思ったら
なんと彼は自らパリに乗り込むという。
若い頃に密航で渡仏したことがあるらしいけど
美世は当然置いてきぼりで心配だ〜。
Posted by ブクログ
ジト目や慌て顔が very cute。
美世は百年に恋するが、百年は海外渡航を計画。百年には恋した女がありそうだ。
勝手な連想を書くだけだが。
近藤喜文監督(にしては絵コンテ・脚本・製作プロデューサーの宮崎駿が口出ししまくった)「耳をすませば」。
海外へ行くのは天沢聖司。
だがむしろその祖父の西司朗を強く思い出した。
ドイツ留学中に恋した女性のことを想い続けている、という。
月島雫に対しては激励者になるわけだが……。
ここでもうひとつ連想したのは、ジョージ・キューカー監督、オードリー・ヘプバーン主演「マイ・フェア・レディ」だ。
仕立て上げてくれた百年に恋する美世という構図。
……駿は自らを西司朗に仮託して、間接的な「仕立て役」として月島雫をマイ・フェア・レディにしようとした……?
キ・モ・イ!
というのは駿に対して、というよりは、勝手に駿の心中を妄想的に推し量ろうとする自分に対して、だ(しかも全然別の作品を材料にして)。
3巻以降もぼちぼち。
ところどころアリス要素を入れてくれているのが、とても嬉しい。